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紀伊国屋資料館
江戸時代の旅籠(はたご)で、紀州藩の御用宿(ごようやど)だったのがこの紀伊国屋です。旅籠は現代でいう旅館で、その中でも御用宿は役人などが公用で旅をする時に使用されました。とはいえ、紀州藩関連の客だけでなく、一般客の確保にも力を入れていたそうです。
紀伊国屋は宿場町でもあった新居の中で最大規模の旅籠でしたが、明治7年(1874年)の火災で焼失。再建されてから、昭和30年代まで営業していました。江戸時代後期の建築様式を残す貴重な建物ということで、平成13年(2001)に解体修理が行われ、公開されています。
1階の大広間では展示も行われています。旅日記から復元された食事にはうなぎの蒲焼が!うなぎのタレが入っていたというツボもあります。
風呂や台所土間なども作られています。
賓客用だったとされる奥座敷では、水滴が水面に落ちる音を竹筒から聴く仕掛け「水琴窟」も体験できます。
2階の広間では、江戸時代に使われていた形の枕も体験できます。時代劇でよく見かける枕ですが、現代の私たちにはかなり寝苦しいかもしれません。
- 旅籠紀伊国屋資料館
- 浜松・浜名湖 / 雨の日観光 / 博物館
- 住所:静岡県湖西市新居町新居1280-1地図で見る
- 電話:053-594-3821
- Web:http://kosaicity.com/shiryo.html
小松楼まちづくり交流館
紀伊国屋資料館を出てさらに数分歩いたところにあるのが、小松楼です。建物は近代のものですが、入り口の横には江戸時代の文政8年(1825年)と刻まれた石の常夜灯があります。
新居関所は関所制度が廃止された明治時代以後の役場などで利用され、周辺は官庁街となり、そこから少し離れたところに歓楽街ができました。小松楼はその歓楽街だった場所にあり、大正時代から昭和20年代まで芸者の置屋(おきや・芸者が待機している家)と小料理屋を営んでいた建物です。
建物は旧小松楼本館として国の登録有形文化財に指定され、地域の人々が活動拠点として利用しながら管理しています。1階は紀伊国屋の南にあった平屋建ての建物を移築したもので、2階を増築して営業していました。
2階の座敷には、小松楼にいた芸者さん達の写真や、当時使われていた楽器などが飾られています。ベンガラと呼ばれる赤い塗料で塗られた壁や、手すりのついた縁も、茶屋の雰囲気がありますね。
- 小松楼まちづくり交流館
- 浜松・浜名湖 / 観光案内所・ビジターセンター
- 住所:静岡県湖西市新居町新居1190-3地図で見る
- 電話:053-594-0540
- Web:http://a-machinet.org/komaturou.htm
町も一緒に訪ねるとさらに楽しい 新居関所
箱根関所と同様に東海道の要所として重要な役割を担っていた新居関所は、現存する関所として貴重な史跡となっています。紀伊国屋資料館や小松楼も一緒に見学すれば、江戸時代の宿場町から明治・大正・昭和へ移り変わった新居の町で過ごした人々の営みが想像できるのではないでしょうか。
関所の歴史に興味があるかたは、気賀関所へ足を伸ばしてみるのもいいですね。
新居関所と周辺の町では、公的な役割を持つ関所の歴史と町の生活文化、両方を見ることができます。ぜひ訪ねてみて下さい!
- 新居関跡・新居関所史料館
- 浜松・浜名湖 / 博物館 / 雨の日観光
- 住所:静岡県湖西市新居町新居1227-5地図で見る
- 電話:053-594-3615
- Web:https://www.city.kosai.shizuoka.jp/kanko_bunka_spo...