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【3】日本人建築家・隈研吾氏が設計:Darling Square Library(ダーリング・スクエア図書館)
シドニー・ハーバー沿の再開発エリア「Darling Square(ダーリング・スクエア)」にあるのは、新国立競技場も設計した世界的に有名な建築家・隈研吾氏設計の「Darling Square Library(ダーリング・スクエア図書館)」です。
場所はシティの中心「Town Hall(タウン・ホール)」駅から徒歩10分。ダーリングスクエアの中心、高層ビルの狭間にある木製スパイラルのファサードが印象的な複合ビル「The Exchange(エクスチェンジ)」の中にあります。
建物をぐるりと囲う印象的な木製スパイラルは、まるで都会の中に佇む「鳥の巣」のよう。元々あったHay Market(ヘイ・マーケット)図書館がリニューアル移転したもので、不規則に並んだ細い木材を横目に階段を上っていくと3Fにあります。
エントランスホールには、ブルーの螺旋階段とカラフルな恐竜の彫刻があります。このおもちゃを組み合わせたプラスティックの彫刻「Toysaurus」は、2018年のシドニー・フェスティバルで展示されたアーティスト・藤浩志さんの作品です。
図書館は3〜4Fの2フロアで構成され、3Fにはコンピュータールームやワークショップスペース、4Fには読書スペースと書庫が並びます4Fの北側には本棚でゾーニングされ、カラフルな家具やクッションが並んだ子供向けのスペースもあり、明るくリラックスした雰囲気です。
建物の顔でもある木製のスパイラルは、周囲を囲う高層ビルからの視線や圧迫感を適度に緩和し、図書館内に入る直射日光を程よく遮り、柔らかい光が図書館内を柔らかく照らす落ち着いた空間です。他の図書館に比べ座席数は少ないですが、座り心地の良いソファや気持ちのいいテラス席もあります。
個性的なファサードに比べて内部はかなりシンプルな作りですが、各フロアの位置を微妙にズラして光や空間に微妙な変化を付けているなど建築的には面白い仕掛けも。ファサードだけでも見る価値ありなので、建築好きでなくても訪れて欲しい図書館です。
- ダーリング・スクエア図書館
- シドニー / その他スポット
- 住所:Darling Square Library地図で見る
- Web:https://www.cityofsydney.nsw.gov.au/explore/librar...
シドニーで訪れたいフォトジェニックな図書館
シドニーには歴史的な図書館を始め、今回ご紹介したような個性的でフォトジェニックなものまで様々な図書館があります。全ての図書館はWi-Fiも完備していて旅行者でも利用できるので、建築・デザイン好きな方はもちろん、そうでない方もシドニーに訪れたら図書館巡りをしてみてはいかがでしょうか。