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艋舺龍山寺(台湾・台北市)の歴史と芸術的建造物の数々

取材・写真・文:

トラベルライター

2019年6月19日更新

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写真:トラベルライター

台湾の台北市にある艋舺龍山寺(マンカーロンシャンスー。以下、龍山寺という)は、国の指定する古蹟で二級古跡に指定されており、国の信仰の中心であると共に国際的観光地になっています。

この記事の目次表示

艋舺龍山寺とは

  • 写真:トラベルライター本殿全景の様子

龍山寺(ロンシャンスー)は、台北最古の仏教寺院であり、MRT(地下鉄)で台北駅から2つ目の駅で降りて、徒歩1分ほどの場所にあります。MRTの出口から寺院方向に進むと、すぐ目の前に龍山寺の正面入口の門が見えて来ます。門前の道路は、車やバイクが多く行き交う場所ですから十分気を付けてください。余談ですが、台湾はバイクの保有台数が非常に多い国です。

移民社会であった台湾は多神教の国であるために、龍山寺では本尊に観世音菩薩が安置されていますが、仏教や道教、儒教などの宗教と混合した神様も祀られています。各地から、多くの信者が早朝から夜遅くまで参詣に訪れ、賑わいを見せています。

龍山寺の歴史

  • 写真:トラベルライター祀られている関聖帝君等の神

龍山寺は清時代の乾隆3年(1738年)に着工し、同5年(1740年)落成したもので創建270年を経過しています。民国8年(1919年)の大改修工事は、中国宮殿式廟宇建築を採用し、民国13年(1924年)に色鮮やかに芸術性の高い名刹が完成しました。

  • 写真:トラベルライター後殿(奥の院)正面

大東亜戦争終戦直前、アメリカ軍の空襲により、本殿が焼夷弾の直撃を受けて石柱が全壊する等の被害に遭いましたが、木像の本尊や観音菩薩像は、奇跡的に被害を受けませんでした。

  • 写真:トラベルライター

境内では天上聖母(航海の守護女神、福徳招來媽祖)、文昌帝君(日本の天神さま、受験の神様)、関聖帝君(三国志で有名な武将・関羽。財運招來、悪霊退散、勝負必勝、商人の神様)等の神も併せお祀りしています。

龍山寺境内

こちらが、龍山寺の正面入口です。

  • 写真:トラベルライター龍山寺への正面入口門の様子

この屋根部分に見事な彫刻が彫られています。

  • 写真:トラベルライター入口門の彫刻

正面入口の右側には、威厳のある石碑が建っています。

  • 写真:トラベルライター石碑

正面の門を通過すると、少し広めの敷地になっていて、一角に滝のモニュメントがあります。写真右下は、最初に現われる門です。この門の向こうに本殿があります。

  • 写真:トラベルライター「3本の滝」モニュメント
  • 写真:トラベルライター前殿正面

門の正面に向かって右側の入口から本殿に入って行きます。この入口にも芸術的な彫刻があります。

  • 写真:トラベルライター本殿への入口
  • 写真:トラベルライター前門の彫刻

芸術的建造物の数々

廟建築の上部に建てられた鐘楼と龍を施した銅製の柱を持つ廟としては、台湾では初めての寺院です。現在の伽藍は、民国42年(1953年)再建修復されたもので、反り返った屋根の上から瑠璃色の瓦の竜や鳳凰が見える、台湾を代表する伽藍建築となっています。

  • 写真:トラベルライター本殿正面

北側を背に南に面し、前殿、本殿、後殿(奥の院)とその左右に鐘楼、鼓楼があり、渡り廊下で「日」の字形になっています。

  • 写真:トラベルライター前殿と本殿の間の広場の様子

こちらは本殿と後殿(奥の院)に通じる渡り廊下です。

  • 写真:トラベルライター本殿から後殿(奥の院)への廊下

反対側にの渡り廊下があり、趣が異なった造りになっています。

  • 写真:トラベルライター反対側にある渡り廊下の様子

前殿の前にある一対の鋳銅製の蟠竜柱は台湾唯一のものです。牆垣はすべて花崗岩と青斗石の組み合わせで彫刻されており、絵柄が見事な作品です。

  • 写真:トラベルライター前殿の蟠竜柱

前殿の天井は、いろいろな美しい模様が描かれ精細な作品であり、国宝に指定されています。

  • 写真:トラベルライター前殿天井の装飾

本殿には、石柱の回廊を配しており、正面にある竜の彫刻石柱は2重構造なっています。

  • 写真:トラベルライター竜の彫刻石柱

後殿(奥の院)

後殿(奥の院)には、先ほど天紹介した天上聖母や文昌帝君、並びに関聖帝君等の神々が祀られています。

  • 写真:トラベルライター後殿(奥の院)の様子

ここでは、赤いろうそくが灯されています。

  • 写真:トラベルライター

柱には見事な彫刻が彫られています。

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

テーブルには、お供えものを繕っている人もいます。

  • 写真:トラベルライター後殿(奥の院)の様子
  • 写真:トラベルライターお供え物の数々

後殿には、様々な種類の見事な花が置かれています。

  • 写真:トラベルライター
  • 写真:トラベルライター

その他の芸術的遺産

これは、線香を納める場所です。人の身長ほどの高さがあります。

  • 写真:トラベルライター

前殿の正面壁の覗き窓のような開口部に、竹を模倣した彫刻がありました。いかにも親日国家らしい一面が見られます。

  • 写真:トラベルライター

前殿正面に彫られている見事な彫刻です。

  • 写真:トラベルライター

前殿前広場にある小さな池に設置されている、魚を模倣した噴水です。魚の口から勢いよく水が出ていました。

  • 写真:トラベルライター

参拝方法

全国各地に多くの信者がおり、毎日、早朝から夜遅くまで大勢の参詣客が訪れ賑わっています。

  • 写真:トラベルライター参拝をする人々
  • 写真:トラベルライター売店の様子
  • ①正面右側入口を入ってすぐの場所に売店があり、10元でお線香(7本)を購入します。
  • ②7つの香炉にそれぞれ1本づつお供えします。
  • ③礼の仕方や作法などの決まりはないようですが、お祈りの際にお線香を持つ手はおでこの高さくらいに両手で持つのが普通で、3度拝礼します。
  • 写真:トラベルライター参拝の様子

お土産

出口付近にはお守りや数珠などを売るコーナーがあります。商品配置などのレイアウトは、日本の神社の社務所とほぼ同じです。

  • 写真:トラベルライター出口付近にある「社務所」の様子

50~120元 (180~450円) 程度のものが大半なので、友達や家族へのお土産にできます。

  • 写真:トラベルライターお守り(一部)

売り場には、お守りの御利益について日本語の説明書きがある商品もあります。数珠は、色や形が異なるものが数種類あります。

  • 写真:トラベルライター数珠(一部)

龍山時へのアクセス・参拝時間

  • 地下鉄MRTの板南線「龍山寺站(龍山寺駅)」1番出口から徒歩1分
  • 台北車站(台北駅)から2駅(6分、20元)
  • 解放(開場)時間は6:00〜22:00
龍山寺
台北 / 社寺・教会
住所:No. 211, Guangzhou St, Wanhua District, Taipei City, 台湾地図で見る
電話:(02)2302-5162
Web:http://www.lungshan.org.tw/jp/index.php

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