日本で青島というと、宮崎市にある奇岩「鬼の洗濯板」が囲む島のことを指しますが、中国にも青島(チンタオ)があります! 日本でいえば神戸のような西洋風(ドイツ風)の建造物が残る港湾都市で、歴史やビジネスにおいて日本との関わりが深い街です。そんな青島には、日本ではあまり知られていないものの、実は観光名所も多いのです!
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中国の青島とは?
青島は中国東部の山東省にあり、高層ビルや公園だけでなくビーチも有する、常住人口929.05万人(2017年末)の大都市です(これでも中国においてはそこそこの大きさ・・)。1898年から1914年までドイツの支配下にあったことから、現在もヨーロッパ風の街並みが旧市街に残っています。ドイツ支配後は、基本的には大日本帝国が第二次世界大戦終結まで支配下に置いていました。
青島-成田間は飛行機で3時間、青島-関西間は2時間15分と日本からのアクセスが良く、多くの日本企業が進出している地でもあります!
今回はそんな青島の観光名所をご紹介します!
【1】青島ビール博物館
青島ビールは中国で最も古いビールの一つであり、1903年にドイツのビール醸造技術を用いて生産が始まりました。「崂山(ラオシャン)」という青島市内にある道教の聖地が、ビール製造で使用する水の水源地として適していたのです。「青島ビール博物館」は、青島ビール創業の地にある博物館であり、1903年に建てられた煉瓦造りの工場内で、青島ビールの歴史や生産工程を見学できます。
第一次世界大戦後から第二次世界大戦終結までは、日本の大日本麦酒(アサヒビールやサッポロビールの前身)が青島ビールを買収して経営しており、博物館では日本とのつながりも学ぶことができます。
青島ビール博物館では、入場券にビール試飲券がついており、青島以外ではなかなかありつけない「原浆」というビールの原液なども味わうことができます! ビール大好きな人も、普段はあまりビールを飲まない人も、20歳以上なら是非試してみてくださいね。酔っぱらいすぎないないように気をつけましょう!
【2】桟橋と回瀾閣
1892年に造られた青島初の港である「桟橋」は青島のシンボルです。青島湾内にあります。長さは440メートルで、桟橋の先端には二階建ての「回瀾閣(かいらんかく)」という八角亭があり、夏だけではなく冬でも多くの人でにぎわっています! 真冬(気温0℃ほど)なのに、近くの砂浜ではなぜか海パンで走っている男性もいました・・
ちなみに、青島ビールのマークには回瀾閣が描かれています。青島ビールを飲むときは、「これがあの有名な回瀾閣かあ」と思い出してみてくださいね!
【3】五四広場
回瀾閣とは別の青島のシンボルが、「五四広場」にある「5月の風」という赤いオブジェです。夜に行くとライトアップが美しいです! こちらも、多くの人で賑わっていました。
五四広場の周りの海面は北京オリンピックのヨットレースの競技場として使われた場所であったり、青島ビール祭りの際にはこの広場でイベントが開催されたりするなど、五四広場は青島にとって重要な広場となっています。
五四広場の東部は青島の新しい商業圏で、高層ビルが立ち並んでいます。北側には青島市政府があります。五四広場周辺のライトアップも中華圏らしく煌びやかです。
ちなみに、歴史の授業で学習することですが、五四広場という名前は「五四運動(ベルサイユ条約への不満から発生した抗日・反帝国主義を掲げる学生運動、大衆運動)」からきています。