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【中国】山東省・青島観光名所4選!ヨーロッパ風の街並みが残るオシャレな港街

取材・写真・文:

埼玉在住
訪問エリア:23ヶ国

2020年3月16日更新

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写真:ある通訳案内士

日本で青島というと、宮崎市にある奇岩「鬼の洗濯板」が囲む島のことを指しますが、中国にも青島(チンタオ)があります! 日本でいえば神戸のような西洋風(ドイツ風)の建造物が残る港湾都市で、歴史やビジネスにおいて日本との関わりが深い街です。そんな青島には、日本ではあまり知られていないものの、実は観光名所も多いのです! 

この記事の目次表示

中国の青島とは?

  • 写真:ある通訳案内士青島旧市街周辺は落ち着いた雰囲気

青島は中国東部の山東省にあり、高層ビルや公園だけでなくビーチも有する、常住人口929.05万人(2017年末)の大都市です(これでも中国においてはそこそこの大きさ・・)。1898年から1914年までドイツの支配下にあったことから、現在もヨーロッパ風の街並みが旧市街に残っています。ドイツ支配後は、基本的には大日本帝国が第二次世界大戦終結まで支配下に置いていました。

青島-成田間は飛行機で3時間、青島-関西間は2時間15分と日本からのアクセスが良く、多くの日本企業が進出している地でもあります!

今回はそんな青島の観光名所をご紹介します!

【1】青島ビール博物館

  • 写真:ある通訳案内士洋風建築も青島らしさ

青島ビールは中国で最も古いビールの一つであり、1903年にドイツのビール醸造技術を用いて生産が始まりました。「崂山(ラオシャン)」という青島市内にある道教の聖地が、ビール製造で使用する水の水源地として適していたのです。「青島ビール博物館」は、青島ビール創業の地にある博物館であり、1903年に建てられた煉瓦造りの工場内で、青島ビールの歴史や生産工程を見学できます。

第一次世界大戦後から第二次世界大戦終結までは、日本の大日本麦酒(アサヒビールやサッポロビールの前身)が青島ビールを買収して経営しており、博物館では日本とのつながりも学ぶことができます。

  • 写真:ある通訳案内士青島と言えばビール

青島ビール博物館では、入場券にビール試飲券がついており、青島以外ではなかなかありつけない「原浆」というビールの原液なども味わうことができます! ビール大好きな人も、普段はあまりビールを飲まない人も、20歳以上なら是非試してみてくださいね。酔っぱらいすぎないないように気をつけましょう!

青島ビール博物館
中国 / 博物館・美術館 / 博物館
住所:青岛啤酒博物馆地図で見る

【2】桟橋と回瀾閣

  • 写真:ある通訳案内士海岸から長く伸びる桟橋

1892年に造られた青島初の港である「桟橋」は青島のシンボルです。青島湾内にあります。長さは440メートルで、桟橋の先端には二階建ての「回瀾閣(かいらんかく)」という八角亭があり、夏だけではなく冬でも多くの人でにぎわっています! 真冬(気温0℃ほど)なのに、近くの砂浜ではなぜか海パンで走っている男性もいました・・

  • 写真:ある通訳案内士緑が目に優しい青島ビール

ちなみに、青島ビールのマークには回瀾閣が描かれています。青島ビールを飲むときは、「これがあの有名な回瀾閣かあ」と思い出してみてくださいね!

桟橋(青島)
中国 / 建造物
住所:桟橋 青島地図で見る

【3】五四広場

  • 写真:ある通訳案内士真っ赤な青島のシンボル

回瀾閣とは別の青島のシンボルが、「五四広場」にある「5月の風」という赤いオブジェです。夜に行くとライトアップが美しいです! こちらも、多くの人で賑わっていました。

五四広場の周りの海面は北京オリンピックのヨットレースの競技場として使われた場所であったり、青島ビール祭りの際にはこの広場でイベントが開催されたりするなど、五四広場は青島にとって重要な広場となっています。

五四広場の東部は青島の新しい商業圏で、高層ビルが立ち並んでいます。北側には青島市政府があります。五四広場周辺のライトアップも中華圏らしく煌びやかです。

  • 写真:ある通訳案内士
  • 写真:ある通訳案内士
  • 写真:ある通訳案内士
  • 写真:ある通訳案内士

ちなみに、歴史の授業で学習することですが、五四広場という名前は「五四運動(ベルサイユ条約への不満から発生した抗日・反帝国主義を掲げる学生運動、大衆運動)」からきています。

五四広場
中国 / 公園・動植物園 / 広場
住所:五四広場 青島地図で見る

【4】八大関景区

  • 写真:ある通訳案内士威風堂々とした重厚な外観

「八大関景区」は、1930年代に青島に住んでいた外交官や資本家が建てた別荘が集まっている地区です。中国では「世界建築博物館」と称されており、様々な建物を見ることができます!

そんな八大関景区を代表する建物は「花石楼」という名前で、ロシアの亡命貴族がロシア人設計士に建てさせたものです。花崗岩を使った優美な建物なので、「花石楼」と呼ばれています。オシャレな名前ですね! 後に、国民党総統・蒋介石の別荘として使われました。

花石楼は美しい建物なだけあって、結婚写真の人気撮影スポットになっているようです。筆者が訪れた際も撮影しているカップルがいました! 花嫁さんがものすごく寒そうにしていたのが印象に残っています。

  • 写真:ある通訳案内士別荘街の静かな道

八大関景区では、花石楼以外にも「公主楼」や「元帥楼」といったオシャレな建物が多く、散策しているだけでも楽しいです。中国にいるのに中国にいないような気分になります。日本でいえば神戸の神戸北野異人館街のようですね。

花石楼
中国 / 建造物
住所:花石楼地図で見る

【宿泊】青島の中心部でオススメ!コスパ良好なラグジュアリーホテルは「ウェスティン青島」

  • 写真:ある通訳案内士青島でも屈指の高さを誇るウェスティン

せっかくだから多少高め(といっても一泊1万円弱で宿泊可)でもいいよ!という人には、ウェスティン青島での宿泊がオススメです! 豪華な五つ星ホテルに比較的安価に泊まれるだけでなく、地下鉄2号線、3号線の五四広場駅からすぐで、五四広場も徒歩圏内と、立地が素晴らしいです。ホテル内では快適なジムやプール、素敵なレストランを楽しむこともできます!

同じくマリオット系五つ星ホテルのルメリディアン青島もいいですが、ウェスティン青島ではフロントのスタッフさんはもちろん、荷物を預かってくれるスタッフさんまで英語が通じたので、中国語があまりできない人はウェスティン青島の方が快適だと思います。中国のホテルでは珍しく、朝食会場でスタッフさんが挨拶とともに笑顔で出迎えてくれました。

また、道路を挟んでお向かいにあるシャングリ・ラ ホテル青島よりも、ウェスティン青島の方が比較的安価に宿泊することができます。

この記事を書いたトラベルライターから一言

青島には様々な魅力があり、旅しがいのある街でした。筆者は今回、たまたま都合の良い日程で、マイルでANAの航空券を発券できたのが青島だけだったから、という理由で真冬の(港街のため風が強くて体感より寒い)青島に行ってみたのですが、非常に良い経験ができました!

今回ご紹介した観光名所がオススメですが、それ以外だと、冬でなければ、青島ビールの水源地である道教の聖地・崂山も人気観光地です。(冬は寒すぎます・・)

青島は中国の一地方都市ではありますが、非常に発展しており、中国の勢いや力を感じることもできます。北京や上海などに行ったことがあって、今度はちょっと違った中国を見てみたいという人には、山東省の青島もオススメですよ! もちろん、ビール好きにも!(ある通訳案内士)

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この記事を書いたトラベルライター

インドでIT企業に勤めていたバックパッカー
タイのバンコク留学や、インドのチェンナイ駐在を経験した通訳案内士登録者です。
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