水戸の春は、ちらほらと咲き始める梅の花から始まります。金沢の兼六園・岡山の後楽園とともに、日本三名園のひとつに数えられる偕楽園は、四季を通じて市民に愛され、全国からも観光客が訪れる憩いの場所。季節が和らいでくる早春、春を告げる「水戸の梅まつり」が開催されます。
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偕楽園とは
偕楽園は、天保13年(1842年)7月、水戸藩第9代藩主徳川斉昭公により造られました。造園の際、斉昭公自ら構想を練り、七面山を切り開いて創設させたと言われています。
偕楽園という名前は、「古の人は民と偕に楽しむ、故に能く楽しむなり(昔の人は、王も民もともに楽しんだ。ゆえに喜びも一層だった。の意)」という、中国の古典『孟子』の一節から名づけられています。
13haに及ぶ広大な敷地には、約100種類3,000本の梅が植えられており、梅の名所として広く知られています。2月下旬から3月にかけての梅まつりを皮切りに、桜、つつじ、秋には萩、初冬には二季咲桜と、季節に応じてたくさんの花々が訪れる人を楽しませてくれます。
最寄り駅はJR常磐線の水戸駅となりますが、梅まつり期間中には、臨時駅の「偕楽園駅」も設置されます。
水戸の梅まつり案内
明治33年(1900年)2月の最終日曜日が「第1観梅デー」とされたことが始まりで、今でも梅まつり開催中の日曜日は観梅デーが設けられます。
観梅デーには、野点茶会や野外琴の会、水戸の梅大使が参加する大撮影会、写真コンテストなどが開催されます。
また、東西梅林の隣に位置する常磐神社境内では「全国梅酒まつり」が開催されるなど、イベントも盛りだくさんです。
水戸と言えば!の黄門さまが、助さん・格さんをお共に引き連れて歩いているので、見かけたら気軽に声をかけてみましょう。
梅の開花時期は、気候や品種によって差がありますが、冬至梅という早咲の品種は12月下旬から咲き始め、江南所無のような品種は3月下旬頃が見頃となり、長い期間楽しめるのも大きな魅力です。
梅まつりの概要
開催期間
- 年によって変動、例年2月下旬から3月下旬
- 2022年は2月11日(金)~3月21日(月)の開催予定ですが、詳しくはこちらをご覧ください。
入場料
- 大人300円 小人150円
- ※イベントは天候などにより変更・中止となることもあります。
- 水戸の梅まつり
- 茨城 / イベント・祭り / 春のおすすめ観光スポット
- 住所:茨城県水戸市常磐町1丁目3−3地図で見る
- 電話:029-224-0441(水戸観光協会)
- Web:http://www.mitokoumon.com/festival/ume.html
偕楽園の見どころは、他にも!
好文亭
梅の異名である好文木に由来する名がついた別荘で、斉昭公自ら設計した家屋です。斉昭公はここで、茶会や詩歌の会などを催していました。各部屋に描かれた色彩豊かなふすま絵が見事です。
吐玉泉
この周辺は湧き水が多かったことから、地形の高度差を利用して設置された吐玉泉。この水は眼病に効くといわれ、好文亭の茶室何陋庵(かろうあん)の茶の湯にも供されていました。泉石は常陸太田市真弓山の大理石で、「寒水石」というものです。
孟宗竹林
庭園には、孟宗の立派な竹林があります。ここの竹は、弓の材料とするために斉昭公が京都男山の竹を移植したものだそうです。
偕楽園へのアクセス
電車の場合
- JR常磐線 水戸駅 → 水戸駅北口偕楽園行きバスで約20分(※梅まつり期間中の週末と祝日には、JR偕楽園臨時駅に停車する電車もあります)
- 詳しくはJR東日本水戸支社HPをご覧ください。
車の場合
- 常磐自動車道 水戸I.Cより約20分
- 北関東自動車道 茨城町東I.Cより約20分
- 北関東自動車道 水戸南I.Cより約20分
- 偕楽園
- 茨城 / 庭園 / 梅の名所
- 住所:水戸市常磐町1-3-3地図で見る
- 電話:029-244-5454(偕楽園公園センター)
- Web:https://ibaraki-kairakuen.jp/