温泉の力で怪我や病気を療養することを「湯治」と言います。しかし、昔ながらの湯治のやり方では、時間もお金もかかってしまうのが難点。特に足の怪我の湯治は、動くのも大変なため温泉に入るのはかなり厳しいです。今回は筆者の経験を踏まえて、温泉の足湯でプチ湯治をする良さについて紹介していきます。
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なぜ「足湯」なのか?
足の怪我による、ギプスやサポーター等の固定や松葉杖が取れると、患部側の足の筋力が落ち、足が細くなっているのが分かります。また、それまで体重をかけていなかったところに急激に体重をかけて動かすので、患部側の足のあちこちでかなり痛みます。
温泉は怪我などへの効用もあるため、そういう時ほど温泉を利用したいところ。しかしながら、立ちながら着替えたり、足場がよくなかったりするため、同性の同行者が居ない限りは、日帰り温泉施設や温泉宿で全身浴をするのは、結構ハードルが高いです。
一方で足湯は、靴や靴下を脱ぐ必要がありますが着替えをする必要がなく、足場もそこまで悪くありません。痛みがあったとしても自力で歩行さえ出来れば、同性の同行者が居なくても利用しやすいです。その上、荷物も全身浴よりも遥かに少なくて済むのも利点です。
更に女性の場合、生理中は各温泉施設のお風呂に入れませんが、足湯であれば生理中でも気兼ねなく入れます。
なぜ「温泉」の足湯なのか?
家のお風呂でも、全身浴も身体が温まることにより痛みが改善されますが、温泉には入浴剤よりもはるかに濃い温泉成分が含まれています。その影響もあってか、より症状が改善される感覚があります。筆者が怪我をした際も、家のお風呂で全身浴を10分するより、温泉の足湯を10分するほうがより痛みが改善されました。
健康な状態だと、感覚的に疲労回復や肌の状態が良くなることぐらいしか分からないですが、怪我をしリハビリ状態でまだ完全体ではない身体には、温泉の湯治力をより感じられます。したがって、怪我をした後のリハビリ段階では、温泉の足湯を利用することでより回復を早められるのでオススメです。
足湯は無料なところが多く、経済的♪
日帰り温泉施設や温泉宿を利用しての全身浴は、お金がかかります。
一方、足湯は足湯のみの建物で独立していたり、日帰り温泉施設の館外にあり館内に入る必要がないからなのか、料金が無料なところが多いです。有料の足湯もありますが、それでも無料の足湯のほうが数としては多くなっています。そのため、経済的に湯治が出来ます。
足湯に必要な持ち物や服装
足湯をするにはフェイスタオルと、そちらを入れるナイロンやビニールの袋、小さめのレジャーシートがあれば大丈夫です。小さめのレジャーシートは、雨等で座る部分が濡れたり、湿っていたりしている際に敷くと、服を濡らさずに足湯を利用出来ます。
服装については、靴や靴下は脱ぎ履きしやすいものを、ボトムスは膝までめくりあげやすいものを選びましょう。女性の場合、ストッキングやタイツを履かないよう気をつけてください。また寒い日は、防寒対策万全で足湯を行いましょう。
さらに、テーピングやシップをしたまま湯に浸かるのは、衛生面等の理由から禁止にしているところが大半なので、湯に浸かる前に外しましょう。杖も同様の理由から、湯船に入れるのは控えましょう。
温泉の足湯でプチ湯治のやり方
あくまで筆者のやり方ですが、右足首の捻挫と骨挫傷による松葉杖やサポーターが約3週間で取れたため、それ以降、基本的に10分以上の足湯を、週に1~2日の頻度で約1ヶ月行いました。ちなみに、家のお風呂での全身浴は、毎日欠かさず行っていました。
1回目の足湯は効果大でしたが、2回目以降は1回目程大きな変化は感じず、緩やかに良くなっていきました。中々改善しにくい頑固な痛みは、温泉に浸かる度により改善されている感覚がありました。
もし、自宅近くに通いやすい温泉の足湯がある場合は、毎日通って足湯をしてもかまいません。そのほうが、症状改善の促進力が上がると思われます。
温泉の足湯でプチ湯治をする際の注意点
あくまで温泉の足湯のみで治そうとするのではなく、リハビリの補助的な意味合いで利用しましょう。
また捻挫や骨折をした直後~数日は、温泉の禁忌症に該当します。症状を悪化させない為にも、足湯の利用は控えましょう。
ある程度症状が改善し、歩行に問題なく、立ちながら着替えが出来るようになれば、全身浴の湯治に切り替えても問題ありません。
さいごに
足湯は温泉街だけでなく、街中の日帰り温泉施設や道の駅、鉄道駅周辺等でも見かけるようになり、利用しやすくなりました。
捻挫や骨折等の怪我のリハビリの補助、又は足の不調改善に、最寄りの足湯で1度だけでもプチ湯治を試してみてください。