カナダといえば「大自然」のイメージですが、ケベックシティは世界遺産にもなっている歴史ある古都です。ヨーロッパからの観光客やカナディアンにも人気の街の魅力とは?カナダに行くならぜひ訪れてほしい、ケベックシティについて紹介します。
この記事の目次表示
ケベックシティの概要
ケベックシティはカナダ東部の都市で、その昔ケベック州がフランス領だった頃に拠点が置かれ、この地方の中心だった場所でもあります。ケベック州はカナダでもフランス語を公用語とする州で、ケベックシティは特にフランス文化が色濃く残っているのが特徴です。
旧市街は1985年に世界文化遺産となり、城郭を中心とした古い街並みが今も景観を保っています。美しい街並みはヨーロッパの観光客にも人気で、またフランス文化のない中央〜西部のカナディアンも多く訪れます。
ちなみに「ケベック州」は州の名前で「ケベックシティ」は都市の名前、でもケベック州で一番の大都市は「モントリオール」。さらにカナダでは会話で「ケベック」と言えば大抵は「ケベックシティ」のことを指し、州のほうは「Province of Québéc」と表現する、というややこしいネーミングです。
カナダの歴史と深い関わりのある街には文化的な魅力が詰まっており、小さいながら必見ポイントがたくさん。以下、ケベックシティの代表的な見どころを4つ紹介します。
【1】外せない見どころ「シャトー・フロントナック」
1893年に開業したホテルで、現在も老舗として稼働しています。ケベックシティの象徴ともいえる建物です。北米唯一の城郭都市として、街を見下ろす高台の上にそびえています。フレンチ・ロマネスク様式の美しい外観は圧巻です!
目の前にはTerrsse de Deffreinという広場があり、旧市街と川を一望できます。
またすぐ近くにシタデルという、フランス領時代・イギリス領時代に築かれた要塞があり、こちらも訪れる価値あり。ホテル同様に高台の上にあるので、地理的に優れていたことがうかがえます。
その昔にここに向かって兵が攻めてきたり、ここから大砲を打ったりしていたのだと思って立つと、歴史の上にいることを実感できるのではないでしょうか。
- フェアモント・シャトー・フロンテナック
- カナダ / ホテル
- 住所:1 rue des Carrières Québec City Quebec, Canada地図で見る
- Web:http://www.fairmont.com/frontenac-quebec/
【2】これぞケベックシティ!「旧市街ストリート」
城下町ともいえる旧市街は、シャトー・フロントナックとともにケベックシティ観光のメイン。要塞とホテルのある高台との高低差が激しく、街のあちこちが急勾配になっています。メインエリアに直接行くには、急な階段やフニキュレールという乗り物で行き来します。
細いストリートに所狭しとお店が並ぶ風景は、まるで絵本に出てきそうでとっても魅力的!寒い地方だからか毛皮を使ったプロダクトのお店も多いです。
教会もいくつかあり、本場フランスのような大規模でゴージャスなものではないですが、シンプルでこぢんまりした建物がこの旧市街にマッチしています。
旧市街散策はケベックシティの王道見どころのひとつ。プティ・シャンブラン通りを中心にいくつものストリートが広がっているので、古くからの街並みを楽しみながらそぞろ歩きがおすすめです。
- プティ・シャンブラン通り
- カナダ / 町・ストリート
- 住所:Rue de Petit Champlain, Quebec City, Quebec地図で見る
【3】ヨーロッパのような「新市街」
旧市街だけでなく、商業エリアである新市街も、他のカナダの都市とは違った雰囲気です。メインストリートであるサン・ジャン通りにもチェーン店はそれほど多くなく、古い建物そのままのエピセリーやカフェが並びます。
写真は1871年創業のケベック最古のグローサリーストア「Épicerie J.A. Moisan」。まるでヨーロッパにあるお店のような雰囲気です。他にもオシャレなカフェや、チョコレートミュージアムを併設するチョコレートショップもあり、メイン通りを歩くだけでも十分楽しめます。フランス語しか表記のないお店も多く、店員でも英語があまり上手ではない、という人もよく見かけます。
新市街といっても単なるショッピングエリアではなく、ケベックシティの独特の雰囲気をエンジョイできるエリアです。かわいいグッズもたくさん売っているので、もちろんショッピングにも最適です!
- Épicerie J.A. Moisan
- カナダ / スーパーマーケット
- 住所:699, rue Saint-Jean Québec, QC地図で見る
- Web:http://jamoisan.com/fr/auberge-ja-moisan-bed-break...
【4】穴場スポット「文明博物館」
現地名でMusée du Civilizationという、ケベック地方の文化や発展の歴史を展示している施設。和名が博物館なのでちょっと堅い印象ですが、実はアートミュージアム並みに見た目の充実度が高い穴場スポットです。
先住民族の文化、フランスによる支配の影響、産業革命など、多くの日本人が抱いているカナダのイメージとは異なる「文明」について詳しく知ることができます。イラストや映像を使ったコンテンツがたくさんあり、子どもも大人楽しめて、古都ケベックの観光の充実度もアップするはず。下の左の写真は、スノーシューという先住民が使っていた"かんじき"の展示です。
旧市街から徒歩か、新市街からバスでアクセスできるので、王道観光ルートにも組み込めます。欧米らしいダイナミックな展示とともに、ケベックの文化や歴史に触れることができるのはここだけ!ぜひ訪れてみてはいかが?
- 文明博物館
- カナダ / 博物館・美術館 / 博物館
- 住所:6, rue de la Barricade Québec地図で見る
- Web:https://www.mcq.org/fr/
ケベックシティは一見の価値ありの都市!
大自然だけでなく、奥深くて美しい文化に触れられる古都ケベックシティ。北米を訪れる際にはぜひ立ち寄ってみてください。