岩手県宮古市は県東部の三陸海岸沿いのまち。三陸といえば海産物のイメージが強いですが、具体的にどんなご当地グルメがあるかご存知でしょうか。これを食べるのを目的に行くのでも良いくらい、おいしくて楽しい宮古フードを紹介します。
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宮古市ってどんなところ?
本州最東端の地を擁し、合併を経て2010年に県でいちばん広い市となった宮古市。世界三大漁場のひとつである三陸沖に面し、なんといっても豊富な海の幸に恵まれているのが魅力です。震災の影響を大きく受けたエリアですが、地域の良さを詰めこんだ商品が復興の中でたくさん生まれており、今ではそれらが訪問の際の見どころのひとつになっています。
そんな宮古フードにスポットを当て、宮古の自然を感じながら食べたり、自分でつくったり、おみやげにしたり、バリエーション豊富な宮古の楽しみ方を紹介します。
【1】体験型ご当地グルメ・瓶ドン
一度聞いたら忘れないネーミングのこの食べ物は、宮古オリジナルの体験型ご当地グルメです。獲れたてのウニを海水と一緒に牛乳瓶に入れて保管する、という以前からあるスタイルをヒントにして生み出されたもので、10の飲食店がメニューとして扱っています。
注目すべきはなんといっても出てきたときのこのビジュアル!具は店ごとに決まっていて、瓶に詰まった状態で御膳とともに出されます。おしゃれなロゴもあいまって、写真映えもバッチリ。
それを開けて混ぜてごはんの上にドン!自分で盛る海鮮丼の完成です。いうまでもなく新鮮でとってもおいしい海鮮丼ですが、瓶の状態も盛ったあとも見た目に楽しく、また自分でひと手間かけることで満足度がよりアップします。
筆者が訪れたのは「割烹 おかめ」。同じ瓶ドンでも店舗によって内容が違うので、食べ比べも楽しいはず。宮古市を訪れたら必ず食べたい、代表ご当地グルメです。
【2】魚菜市場のセルフ海鮮丼
漁港の街といえば魚市場!宮古市中心部にある魚菜市場では、いろいろな海の幸をセルフスタイルで食べることができ、ご当地らしい朝ごはんにぴったりの場所です。
まずはずらりと並ぶ魚介類の中からおかずをゲット。魚丸ごと一匹や大量のいくらなど豪快なお買い物もできますが、一人か二人で食べられる量の刺身や、うにいかなどの加工済みのものも売られています。瓶ドン…ではないですが瓶詰めのイクラもあり、宮古感満載!
場内にある食堂で白ごはんと豚汁のセット(¥300)を購入し、イートインスペースでいただきます。みんなでワイワイ、ご当地海鮮パーティができちゃいます。同じスペース内にはなんと網とコンロが備わった魚焼きコーナーがあり、そちらではセルフ焼き魚定食にもできます。
お餅やかりんとうなど岩手の名産品も場内で売られていて、海鮮以外の見どころもあります。朝から思いっきり宮古市の食を楽しみましょう!
【3】浄土ヶ浜レストハウスの御膳
三陸海岸にある浄土ヶ浜は、白くて尖った流紋岩が入江にたくさん並ぶのが美しい景勝地。江戸時代に「極楽浄土のごとし」と言われたことが地名の由来になっています。モーターボートでの島巡りも人気で、宮古市観光なら必見のスポットです。
その美しい景色を間近に見ながら食べられるのが、浄土ヶ浜レストハウスのお食事です。写真は季節によって変わる御膳(¥1,100)。このときはごはんがウニの炊き込みごはん!おかずもひとつひとつ凝っていてとてもおいしいです。浄土ヶ浜の景観を模した「浄土ヶ浜カレー」など、観光気分を存分に味わえるおもしろメニューもあります。ちなみにここにも「瓶ドン」がありますよ。
いわゆる普通の食堂メニューやおみやげコーナーも充実しているので、海鮮グルメ目的でなくても充分楽しめて、何より宮古が誇る美しい海を満喫できます。天気のいい日を狙って、足を運んでみてはいかがでしょうか。
- 浄土ヶ浜レストハウス
- 宮古市 / 定食・食堂 / ご当地グルメ・名物料理
- 住所:岩手県宮古市日立浜町32地図で見る
- 電話:0193-62-1179
- Web:https://jyodogahama.jp/
【4】西野屋のスイーツ
ご当地グルメは海の幸だけではありません。宮古市を代表するお店のひとつ、西野屋。中心部の商店街にあり、学校の購買のパンにもなっていることから、幅広い層に知られる地元のパン屋&お菓子屋です。かなりの種類のお菓子やパンをつくっていて、お店に入るとその品数にびっくりします。
宮古市銘菓としてぜひ手にしてほしいのが「レモンケーキ」(写真左)。レモン風味のチョコレートでコーティングされたケーキで、ころんとまるいフォルムがかわいいお菓子です。地元の人には馴染みが深く、老舗の銘菓といえます。
写真右は「ザ・鮭」。ネーミングもビジュアルもインパクトがありすぎるこのオリジナル商品は、なんと白あんの中に鮭が入った和風のお菓子!和菓子の甘さの中に時折さりげなく現れる鮭の風味が不思議とマッチして、単なるネタモノとして姿を消すことなく、ラインナップされ続けているのもうなずけます。
どちらも旅のおやつにするのにもおみやげにするのにも楽しい逸品。地方の個店と侮ることなかれ、ご当地グルメスポットとして満足度の高いお店です。商店街だと地元民向けのお店が多いのであまり長く滞在しないかもしれませんが、ぜひ立ち寄ってみることをおすすめします。
おまけ:福田パンのコッペパン&ポテトチップス
忘れてはならない限定モノ。定番お菓子の東北限定版などもいくつかありますが、おすすめは岩手限定ポテトチップスとなる、福田パンのあんバター味ポテトチップス。ポテトチップスだけどほんのり甘い、それも洋菓子のように思いっきり甘いのではなく、しょっぱさと合う和風の甘さがポイントです。
元になった福田パンというのは盛岡にあるパン屋さんで、メディアでも取り上げられる有名店。一番人気なのがコッペパンの「あんバター」なんです。ひとつがわりと大きく、シンプルで素朴でありつつ”ふわもち”でおいしいです。
岩手県内のスーパーや商店では写真のような袋入りタイプで売られていて、ポテトチップスとパンをセットで買えば楽しさ倍増です。ただしどこにでもあるというわけではないのと、地元岩手でも人気なのとで、見つけたら即買いをおすすめします。
盛岡駅にある販売店では、袋入りではなく本店と同じスタイルで食べられます。関東から公共交通機関で宮古に行くなら盛岡経由が多いので、そこで本物をゲットするプランも”いいとこ取り”な宮古旅になります。
’’宮古フード’’をエンジョイ!
宮古市を楽しむならこれらのご当地グルメは必見です。自然や地元の風土を感じながら、行って、食べて、お持ち帰りして、宮古フードをエンジョイしましょう♪