ドイツ
ドイツ観光
ロマンティック街道には古城や中世の街並

【ドイツ】文豪ゲーテが愛したワイマール(Weimar)の街歩き

取材・写真・文:

東京在住
訪問エリア:35ヶ国

2019年9月12日更新

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写真:aka-region

ワイマール憲法にワイマール共和国...世界史で耳にしたことがある方もおられると思いますが、ドイツ中部にあるワイマールの街は、歴史的文化が花開いた場所であり、見どころの多い地方都市です。今回は首都ベルリンから電車で約2時間のワイマールの魅力をご紹介します。

この記事の目次表示

ワイマール(Weimar)とは、どこ?

ワイマールは、ドイツ中部のテューリンゲン州に属し、首都のベルリンからは電車で2時間少々で行ける場所にある地方都市です。18世紀末から19世紀初頭にかけてドイツ古典主義が花開き、ゲーテやシラーなどの先導者たちが、芸術や建築、音楽・文学などといった様々な分野でひと時代を築き上げました。

  • 写真:aka-regionゲーテ博物館のゲーテ肖像

古典主義の源泉となった古都ワイマールは、「古典主義の都ワイマール」として当時を偲ばせる街並みが世界遺産にも登録されているほか、街中には25にのぼる美術館・博物館・ギャラリーがあるなど現代でもドイツの文化都市の中心的存在となっている街の一つです。

  • 写真:aka-regionワイマールの中心広場の様子

今回は、ワイマールの街を知るために必ず訪れたいスポットをご紹介します。

ゲーテの終の住まい「Goethe's House(ゲーテ・ハウス)」

  • 写真:aka-region大きなゲーテハウス外観

Goethe's House(ゲーテ・ハウス)は、ワイマールの旧市街の中心地にあり、1707~1709年に建設されたバロック式の邸宅で、ドイツが生んだ名作家・ゲーテが住んだ家として公開されています。ゲーテ自身や家族が住んだただの邸宅という括りを超えて、ここで世界に名をはせる名作を執筆し、当時の文化人を招いて様々な議論を行うサロン的な位置付けだったそうです。

  • 写真:aka-regionゲーテが住んだ家

ゲーテは、33歳の時に当時住んでいたイルム公園内の住まいから、1782年にゲーテ・ハウスへ引っ越しました。それから亡くなる83歳までの50年間、ここゲーテ・ハウスで暮らしています。今日では、18室にものぼる部屋が一般公開されており、実際に使用していた家具やアートや科学に関する彼の蒐集を余すところなく見学できます。

  • 写真:aka-region豪華なゲーテの家
  • 写真:aka-region鉱物や絵画、食器などゲーテの愛好品も並べられている

最後の方に見学できる、ゲーテが息を引き取ったベッドのある2階の部屋は何とも哀愁が漂い、ゲーテの存在を身近に感じられる気配のある部屋となっています。なおこちらの建物は、自分のペースで見学することができます。

  • 写真:aka-regionゲーテが息を引き取ったベッド
ゲーテ・ハウス(ワイマール)
ドイツ / 建造物
住所:Frauenplan 1, 99423 Weimar, ドイツ地図で見る

川の流れる絵葉書のような世界観!ゲーテも愛した「The Ilm Park(イルム公園)」

  • 写真:aka-regionイルム公園に降り注ぐ温かな光

イルム公園は、ワイマールの街の東側に広がっているイギリス式の公園。川沿いの散歩や広大な野原での自然観察など、街の喧騒から離れてゆったりとした雰囲気・時間を満喫することができます。様々な種類の樹木が2,000本以上植えられており、市民憩いの場ともなっています。

またイルム公園の中には、作家ゲーテが最初に住んだ家「ガルテンハウス(庭園の家)」があり、時期によりますが一般公開もされているので、散歩がてら訪れる観光客も多くいます。18世紀から変わらない公園の中にポツンと現れる木造のガルテンハウスは存在感があり、公園そのものの魅力をより大きくしているように感じられます。

  • 写真:aka-regionワイマールの街は、川の畔に街が展開している
ガルテンハウス(庭園の家)
ドイツ / 建造物
住所:Goethes Gartenhaus Park an der Ilm, 99425 Weimar地図で見る
イルム公園
ドイツ / 公園・動植物園 / 公園
住所:Park an der Ilm地図で見る

世界一美しい図書館とも言われる「Duchess Anna Amalia Library(アンナ・アマーリア大公妃図書館)」

ゲーテ・ハウスとイルム公園の間にあるアンナ・アマーリア大公妃図書館は、文学と文化の歴史に関するアーカイブや書籍を収める公共図書館です。とりわけ1750年からの100年の書物を中心に、中には、9世紀の書物も含め15万冊が所蔵されています。

  • 出典:www.flickr.comアンナ・アマーリア大公妃図書館外観(Photo by Udo Schröter)

館内のロココ・ホールは、ワイマールが世界遺産に登録される要因を後押しした華やかで圧巻の空間。年間9万人もの人たちを引きつけています。

なお、アンナ・アマーリア大公妃図書館は2004年に起きた火災により、多くの蔵書が焼失したり一部が焼けたりしてしまいました。2007年に再び開館したものの、引き続き所蔵本に対する修復作業は今現在も地道に続けられています。

アンナ・アマーリア大公妃図書館
ドイツ / 建造物
住所:Platz der Demokratie 1, 99423 Weimar地図で見る

宿泊するなら、ここ!「Hotel Elephant(ホテル・エレファント)」

ワイマール旧市街の南側に位置するのが老舗ホテル、Hotel Elephant(ホテル・エレファント)です。アール・デコとバウハウスの要素を建物に取り入れながら、現代でも快適に過ごせるように改装され、シンプルかつきれいな99室を擁するホテルとなっています。

  • 写真:aka-regionホテルの食堂ラウンジ

ホテル1階のラウンジでは、別料金で宿泊者は朝食をいただけるほか、ゲーテの詩に登場する銀杏の葉のお茶もメニューにあります。ラウンジでは飴色に変わった木づくりの内装が、自然と経た時の流れを感じさせるものです。ワイマールの中心で、ぜひ快適な時間を過ごしてみてください。

  • 写真:aka-region朝食は€8程度(約980円)から。
ホテル・エレファント
ドイツ / ホテル
住所:Markt 19, 99423 Weimar地図で見る

まとめ

いかがでしたか?

ベルリンから日帰りでも、宿泊しても楽しい小都市・ワイマール。歴史ある街で並々と受け継がれる変わらないものを見つけ、時に身を任せてみるのはいかがでしょうか?

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この記事を書いたトラベルライター

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