茨城
茨城観光
史跡や自然景勝地が豊富な、国内一のメロン生産地

地元民が大公開!茨城で食べたいとっておきの珍味5選

取材・写真・文:

茨城在住
訪問エリア:45都道府県

2018年9月25日更新

8,190view

お気に入り

写真:Kikuchi

茨城は関東平野のイメージが強いですが、実は海あり、湖あり、山ありと、様々な自然と共存したエリアです。本記事ではそんな茨城在住ライターが、本県でしか味わうことのできない、暮らしに根付いた珍味をお伝えします。

この記事の目次表示

【1】ダチョウ料理

茨城には全国にたった五か所しかないダチョウの屠畜(とちく)場の一つがあります。わざわざ遠い他県から屠畜のため、ダチョウを連れて茨城までやってくる農場の方もいるのだとか。また、茨城県石岡市には「ダチョウ王国」と呼ばれる牧場があり、そちらは全国一のダチョウの飼育数を誇ると言われています。

  • 写真:Kikuchiダチョウの卵とジャガイモの大きさを比較した様子

ちなみにダチョウはアフリカ原産の超大型の鳥類です。鳥とはいえ空を飛ぶことはできず、代わりに時速70キロというスピードで陸上を走ることができます。日本ではあまり食用として認知されていませんが、実はダチョウはいま注目の食材です。理由としては、二点あります。

一点目は、生産過程で環境負荷が少ないエコなお肉だからです。その成長スピードによる出荷までの早さ、穀物飼料に依存せず、人間と競合しない内容のエサも食すということで、ダチョウは世界人口が増加中の人類を支える可能性を秘めています。

二点目は、他のお肉に比べてヘルシーだからです。代表的な家畜(牛豚鶏)よりもカロリーは半分程度と低く、逆にたんぱく質は豊富です。脂質も少なく、お肉独特のあぶらっこさや臭みがなく、食べやすいのが特徴です。

ダチョウ刺身

そんなダチョウのお肉ですが、お刺身で頂くことができます。赤身で脂質が少なく、食感は柔らかく、まるでお魚のお刺身を食べているような感覚です。後味に少しお肉らしい香りがふんわりする程度で、普段お肉を食べない方にもぜひチャレンジして頂きたい一品です。

後で紹介するレストランで提供される刺身にはオリーブオイルがかかっており、お醤油と西洋わさびをつけて頂きます。筋もなく、何枚でも口に運びたくなる食べやすさです(1,200円/1皿)。

  • 写真:Kikuchiダチョウのお刺身

ダチョウフィレステーキ

火を通したダチョウ肉もその柔らかさが特徴で、レアで頂きます。ダチョウの部位のなかでも特に「フィレ(足の付け根部分)」が柔らかく、繊細なお肉として知られています。

  • 写真:Kikuchiダチョウのフィレステーキ

火を入れると弾力感がアップし、香ばしい香りもするため刺身で頂くよりお肉感が増します。ソースは肉汁を活用したグレイビーソースで、上品なクリーミーな味付けです。お肉に絡めて頂くと絶品です(2,300円/1皿)。

  • 写真:Kikuchiレアで頂く

お店情報「ボンジュール」

上記でご紹介したお料理は、かすみがうら市にある洋食レストラン「ボンジュール」で頂くことができます。1978年開店という老舗で、国道6号線沿いに位置しています。店内は昔ながらのレトロな落ち着いた雰囲気で、家族連れの利用客が多いです。

  • 写真:Kikuchiレトロな店内
  • 写真:Kikuchiメニューの一部

ダチョウ料理の他、ハンバーグやビーフシチューなど洋食屋さんの定番メニューも種類が豊富です。ウェイターの方は経験を多く積まれたであろう熟練男性が多く、本格的かつきめ細やかなサービスを提供していらっしゃいます。

  • 写真:Kikuchiボンジュール外観
ボンジュール
茨城 / 洋食・西洋料理 / ランチ
住所:茨城県かすみがうら市下稲吉781-3地図で見る
電話:0299-59-4264

【2】シラウオ料理

茨城には、滋賀の琵琶湖に次ぎ湖面積全国第二位を誇る湖「霞ケ浦(かすみがうら)」があります。その広さは220平方メートルとされ、流域面積は茨城の面積の約35パーセントを占めています。平均水深は4メートル、最大水深は7メートルです。

  • 写真:Kikuchi霞ケ浦の夕刻の様子

霞ケ浦では、シラウオ、ハゼ、エビ、ワカサギなど多くの海産物が捕れ、今も昔も地域住民の食を豊かに支えてくれています。シラウオとは長細い半透明な白色の体をした、全長が6~10センチ程度のサケ目シラウオ科のお魚です。お刺身や釜揚げで頂きます。

その形や味が似ているためよく勘違いされますが、「シラウオ」と「シラス」は別の生き物です。シラウオはもうそれ以上大きくならない成魚(人間でいえば大人)です。一方シラスは、アユなどの稚魚(人間でいえば子供)を指します。

ただ、シラウオが生まれたルーツを探ると、アユなどの稚魚グループが幼形化する(祖先の幼体に見られる特徴的な姿で成熟を迎える)ことによって進化したと考えられているのだとか。

  • 写真:Kikuchi生シラウオ
  • 写真:Kikuchi釜揚げシラウオ

生シラウオ丼

釜揚げ丼は年中頂けますが、生のシラウオを使った丼ぶりは7月~12月限定で味わうことができます。その日水揚げされた新鮮なシラウオが、ほかほかご飯にたっぷりのっています。

  • 写真:Kikuchi季節限定生シラウオ丼

生シラウオは、ぷりぷりぷちぷち食感が大きく、口に入れた時の存在感が大きいです。少し骨っぽさを感じるくらいなので、よく咀嚼して頂きます。香りは生シラスと似ていて、生姜やネギを薬味にお醤油をかけるとベストマッチです。以下で紹介するお店でセットで注文すると、ミニサラダとドリンクが付いてきます(900円/単品、1,100円/セット)。

お店情報「かすみキッチン」

上記でご紹介した生シラウオ丼は、かすみがうら市交流センター内にある「かすみキッチン」で頂くことができます。同じ建物内にはレンタサイクル貸出スペースや、地域の特産品を販売しているマルシェもあります。

「かすみキッチン」は二階にあり、席の目の前には霞ケ浦が広がっており、贅沢なビュースポットとなっています。地産地消×ヘルシーをコンセプトにしており、新鮮素材にこだわっています。

店内は天井が高く広々としており、デートや家族連れの休日のお出かけ先としても活躍しそうな雰囲気です。2016年に廃校になってしまった小学校の備品も活用しており、店内の机などは図工室を思わせます。

  • 写真:Kikuchi広い店内
  • 写真:Kikuchiテーブルには廃校の図工室机を使用

シラウオ料理の他にもパスタ、ピザ、ご飯ものなど幅広くメニューが揃っています。一部をご紹介します。

「地野菜のマルゲリータ」は、トッピングで霞ケ浦名物のレンコンが丁寧に散らされており、生地はもちもちです(900円/単品、1,200円/セット)。

  • 写真:Kikuchi地野菜のマルゲリータ

「湖フグフライ」は霞ケ浦ならではの珍しいメニューです。湖フグとはナマズのことで、食感は鶏肉のミンチのようなイメージです。こちらはタルタルソースと合わせて頂きます(1,000円/単品、1,300円/セット)。

  • 写真:Kikuchi湖フグフライ
かすみキッチン
茨城 / 洋食・西洋料理 / ランチ
住所:茨城県かすみがうら市坂4784番地地図で見る
電話:029-896-1227
Web:http://kasumigaura.miraidukuri.jp/kitchen/

【3】行方(なめがた)バーガー

行方(なめがた)とは地名のことです。行方バーガーとは、茨城県行方市で生まれたご当地バーガーを指します。ここで注目したいのは、パティ(お肉部分)が変わり種であるということです。さて、どのようなパティがあるのでしょうか?

  • 写真:Kikuchi行方市といえば霞ケ浦大橋

ナマズバーガー

パティの一つ目はナマズです!ナマズを薄く切った刺身は、フグのようであると言われています。白身は淡白で、刺身や揚げ物など様々な調理方法があります。日本では珍しいですが、諸外国ではフィッシュバーガーとしてや、カルパッチョなどとして食されています。霞ケ浦では、そんなナマズの養殖も行われています。

  • 写真:Kikuchi「なめパックン」出没!

ナマズバーガーは通称「なめパックン」と呼ばれています(500円/1個)。パティにアメリカナマズのカマ肉(魚のえら下の胸びれがついている部分で、脂肪を含み美味とされる)、玉ねぎ、レンコンを使用しています。トッピング野菜は行方市産のわさび菜、レタス、トマト、きゅうり、玉ねぎです。

ソースにはケチャップとマヨネーズを使用しており、ジャンク感は否めませんが、パティの珍しさはイチオシです。歯ごたえはしっかりしており、鶏肉に近い印象を受けます。

  • 写真:Kikuchi断面の様子

コイバーガー

パティの二種類目はコイ(鯉)です!ナマズと同じくコイも霞ケ浦で養殖が行われています。コイバーガーは通称「こいパックン」と呼ばれ、パティには3枚におろしたものを骨切りし、タレで味付けをしたものを使用しています。トッピングの野菜は、行方市産のわさび菜、水菜、玉ねぎです(400円/1個)。

  • 写真:Kikuchi「こいパックン」出没!

甘じょっぱいタレが絡まっており、タラなどの白身魚と同じような味と食感です。ふんわりとしていて柔らかい身です。こちらもマヨネーズが添えられており、味付けはお子様が好みそうなものですが、お肉以外のタンパク源の可能性を感じさせるものがあります。

  • 写真:Kikuchiおおぶりの切り身

ナマズとコイの他には、豚とカモのパティがあります。

お店情報「道の駅たまつくり」

上記でご紹介した行方バーガーは、行方市にある「道の駅たまつくり」内のフードコートで頂くことができます。こちらは、行方市の観光物産館にもなっており、地元のお野菜やお惣菜などが手に入ります。霞ケ浦の景色をよく見ることができる立地でサイクリング利用客も多いです。

  • 写真:Kikuchi道の駅たまつくりの様子
  • 写真:Kikuchi外観

ナマズのフィレや照り焼きなど、加工食品にも注目です。

  • 写真:Kikuchiなまずフィレ
  • 写真:Kikuchiなまず照り焼き

コイのお刺身やうま煮なども揃っており、霞ケ浦の名物をよく知ることができます。

  • 写真:Kikuchiコイのお刺身
  • 写真:Kikuchiコイのうま煮
道の駅たまつくり
茨城 / 道の駅・サービスエリア / ハンバーガー / ツーリング
住所:茨城県行方市玉造甲1963-5地図で見る
電話:0299-36-2781
Web:https://www.ibarakiguide.jp/seasons/michinoeki/tam...

次のページを読む

茨城の旅行予約はこちら


茨城のパッケージツアー(新幹線・飛行機付宿泊プラン)を探す

茨城のホテルを探す

茨城の航空券を探す

茨城の現地アクティビティを探す

茨城のレンタカーを探す

茨城の高速バスを探す

この記事で紹介されたスポットの地図

関連するキーワード

※記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

あなたにオススメの記事

同じテーマの記事


全国の人気ご当地グルメ47選!お取り寄せもできる都道府県別の名物グルメ特集

旅行の楽しみの一つ「ご当地グルメ」。この記事では全国47都道府県ごとに、人気の名物グルメを厳選してご紹介します。いずれのご当地グルメもお取り寄せもできますよ。


【茨城】真っ先におすすめしたい納豆はコレ!「舟納豆」ガイド&本店で買えるもの6選

「茨城といえば納豆だけど、おすすめってどれ?」そう思っている方に、茨城在住ライターが本気でおすすめしたい納豆屋さん「舟納豆(ふななっとう)」をご紹介します。人気...

【茨城】大リニューアルでお洒落に変身!半日楽しめるフラワーパーク

茨城県石岡市に位置する「いばらきフラワーパーク」が、2021年4月にリニューアルオープンしました。パークは小高い里山にあり、美しい景色が広がります。この記事では...

お土産やお取り寄せにおすすめ!茨城の納豆専門店・販売店11選

納豆で有名な茨城県。県内には、全国的に名の知れたメーカーから地元民しか知らない穴場的なお店まで、たくさんの納豆専門店があります。この記事では、納豆大好き茨城在住...

土日祝祭日限定!大子おやき学校の「oyaki café 茶イム」で昭和の学校給食を♪【茨城】

明治7年創設の廃校をリノベした大子おやき学校で、土日祝祭日のみオープンする「oyaki café 茶イム」!木造校舎の教室で食べるランチは小学生時代を思い出すこ...

この記事を書いたトラベルライター

大自然に魅せられて

【静岡】本当は広めたくない!柿田川湧水公園の神聖な見どころ5選

富士山に降った雨や雪が数十年の旅を経て、地上に現れる。それが静岡県清水町にある、柿田川湧水公園内の湧き水の正体です。こんこんと湧き出る、透明度の高い洗練された水...


【島根】1日で全部回れる!松江市のおすすめ観光スポット15選&ざっくりタイムスケジュール

島根県松江市街地のおすすめ観光スポットをご紹介します。宍道湖(しんじこ)を中心に栄えている町の魅力がたっぷり!朝から夜まで丸一日かけて、充実の松江観光を楽しんで...


人気の焼き芋が買える店を巡ろう!茨城県の焼き芋専門店・販売店13選

茨城県はサツマイモの生産地として有名です。最近では焼き芋を取扱うお店も増えました。地元住民、観光客どちらからも大人気です。この記事では茨城県内にある焼き芋専門店...

【茨城】100円でサツマイモ詰め放題!蔵出し焼き芋かいつか・かすみがうら本店工場直売所の魅力に迫る

まるでスイートポテトのような、クリーミー感とジューシー感。こんな焼き芋があったんだ!と、一口食べれば誰もが感じる焼き芋を販売しているお店、それが「かいつか」です...

【鹿島神宮】周辺を巡るモデルコース!鹿嶋市のおすすめグルメ&観光スポット12選

日本三大神宮の一つとも言われている鹿島神宮。そんな鹿島神宮は、茨城県の海辺の町・鹿嶋(かしま)市に位置しています。この記事では、鹿島神宮を定期的に詣でる地元在住...

トラベルライターインタビュー Vol.3 Emmyさん

【トラベルライターインタビューVol.3】一人旅を応援する記事を多数執筆!Emmyさんならではの人気記事執筆のコツやその原動力に迫ります