学園ドラマ『花ざかりの君たちへ』のロケ地になり、一躍有名になった牛久(うしく)シャトー。今でも聖地めぐりの方や、ワイン好きな方々が訪れています。明治期の隆盛をうかがい知ることができる牛久シャトーの見どころをご紹介します。
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牛久シャトーとは?
茨城県牛久市にある牛久シャトーは、面積約6万㎡もの広大な敷地内に、記念館やミュージアムなどを備えた、緑にあふれる施設です。創業者は、神谷傳兵衛(かみや でんべえ)氏。1903年(明治36年)に日本で初めてワインを作りぶどうの栽培から醸造、ビン詰めまでを一貫生産する醸造所として栄えました。
最盛期には、ぶどうの木が13万本も植えられ、ぶどう畑から醸造場、現在の牛久駅までトロッコが敷かれていたほどです。戦後は農地改革によって、ぶどう畑も縮小されますが、1948年に食のレジャーランドとして生まれ変わり、一時期は、牛久市の人気観光スポットの1つとなっていました。近年では、レストランやショップも閉鎖され、縮小経営となっていますが、国の重要文化財に指定されている貯蔵庫などを、ゆったりと見学することができます。
ドラマのロケ地で一躍有名に
2007年7~9月に放映された人気ドラマ『花ざかりの君たちへ』で、ロケ地になったことから、一月躍有名になります。小栗旬さん、生田斗真さん、掘北真希さんらが、通う学校として使われました。ロケは多いときは週2回、全部で30回以上も行われたそうで、他にも牛久市内や、隣の龍ヶ崎市でもロケが行われたことから、聖地巡りに訪れる人が多いのです。最近では、テレビドラマ『この世界の片隅に』やCMなどでも撮影がおこなわれています。
牛久シャトーのみどころ
まずは本館の景観を堪能
入門すると正面に見えるレンガ作りの建物が、旧神谷(かみや)酒造醸造場本館。この建物は、1903年(明治36年)に岡田時太郎氏の設計で建てられました。岡田氏は、軽井沢の旧三笠ホテルを設計したことでも知られています。
本館は、レンガ造りの2階建て、地下1階の建物で、入口には「CHATEAU D.KAMIYA」と刻まれています。2階には大ホール、貴賓室、洋室などがあり、かつては賓客を招いてパーティーなどが行われていました。神谷氏と著名人との交流は広く、勝海舟、山岡鉄舟、板垣退助らも牛久シャトーを訪れています。現在、本館は公開されていません。
ミュージアムで歴史を知る
敷地内には、ミュージアムがあり、歴史資料などが展示されています。過去のレトロな宣伝ポスターや、グループで販売している酒類などの中には、神谷傳兵衛氏が作りだした伝説のカクテル「電気ブラン」も。他にも、トリックアートが楽しめるスポットなどもあり、楽しめます。
園内で散歩も
広い園内は緑に溢れており、ぶどう畑はもちろん、日本式の庭園や竹林、銀杏の森に、桜並木や噴水があるサンクンガーデンなどもありますので、四季折々に散策が楽しめます。
神谷傳兵衛記念館も見どころいっぱい
本館の後ろに建つのが、神谷傳兵衛記念館です。レンガ造りの2階建て、地下1階の建物で、こちらも1903年(明治36年)、岡田時太郎氏の設計で作られました。1階は、創業当時に使われていたホワイトオークの大樽が並ぶ貯蔵庫になっています。
2階は創業当時に使われていた各種の機械類の他、当時の写真やポスターなどが展示されています。創意工夫を凝らした機器類を見ると、当時の苦労が偲ばれます。見学ルートは、地下の貯蔵庫にもつながっており、ひんやりとした空気を感じることができます。
牛久シャトーへのアクセス
- 電車の場合:JR 常磐線「牛久駅」下車東口(シャトー口)より徒歩約8分
- 車の場合:常磐自動車道/つくば牛久ICより国道408号線経由 約15分
- 牛久シャトー
- 茨城 / 建造物 / 女子旅 / 穴場観光スポット / インスタ映え / 観光名所 / 歴史的建造物
- 住所:茨城県牛久市中央3-20-1地図で見る
- 電話:029-873-3151
- Web:https://www.oenon.jp/ushiku-chateau/