ネパールの首都カトマンズには、チベット仏教の道具である「シンギングボウル」を扱うショップが多数あります。非常に安らかな音を発するため、日本ではヒーリンググッズとして注目されています。ネパールではそれらの品数が豊富に揃っているので、気軽に手に取ることができるほか、思いがけずヒーリング体験もできるかもしれません。美しい音とともに癒しの旅を味わってみてはいかがでしょうか。
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チベット仏教の仏具「シンギングボウル」とは
ネパールには仏具店がとても多く、街のいたるところで釈迦像や数珠が売られています。その中には大小様々な金属の器のようなものも並んでいますが、これはシンギングボウルと呼ばれるチベット仏教の道具です。
形は仏壇に置かれる「鈴」に似ていて、叩けば音が出るのも同じです。さらにシンギングボウルは専用の棒でフチをこすると、非常に美しい音の波が響き渡ります。その波動は記憶の奥深くに触れていくような、懐かしさと安らぎが感じられます。
シンギングボウルを使ったヒーリング
ひとつひとつのシンギングボウルには音階があり、複数のボウルを同時に鳴らすと和音になります。その特徴を生かして演奏することも可能で、音そのものが非常に安らかなため、聴いているだけでもヒーリング効果が得られるでしょう。
さらに音の波を体へと振動させていくと、より深いリラックス状態に入ることができます。やり方は色々ありますが、ヒーリング中は瞑想状態に入ったかのような心地の良さがあり、終わった後はクリアな感覚が味わえます。
ネパール土産にもおすすめ
シンギングボウルはネパール土産にもおすすめです。ヒーリンググッズとしてはもちろんのこと、アジアンテイストなインテリアにもなるため、旅の思い出にお気に入りの音を持ち帰ってみてはいかがでしょうか。
サイズはお椀くらいの小さなものから抱えるほどの大きなものまであり、また彫刻が施されていたり色が付いているなど、デザインもシンプルなものから凝ったものまで様々です。そしてひとつひとつの音や響き具合が違うため、どれがいいかは個人の好みとなるでしょう。
値段は安いところで1,000円くらいで買えますが、中には数万円する高価なボウルも売られています。ただシンギングボウルには相性があるため、購入するには価格を重視するよりも、実際に鳴らしてしっくりくるものを選ぶことをおすすめします。
スワヤンブナートでヒーリング体験
カトマンズの中心部から西側の丘の上に、スワヤンブナートという寺院があります。筆者がスワヤンブナートを訪れたときは、敷地内のギフトショップで、シンギングボウルを使ったヒーリング体験をさせてもらいました。
スワヤンブナートは旅行者が必ず訪れる場所であるため、参拝がてらお店を覗いてみてはいかがでしょうか。店名などはおそらく無いので、シンギングボウルが棚に並ぶショップを探してみてください。
ネパール最古の仏教寺院「スワヤンブナート」とは
スワヤンブナートはネパール最古の仏教寺院で、猿が多いことから別名モンキーテンプルと呼ばれています。寺院へたどり着くには約400段の階段を上り、高台からカトマンズの街の景色を見渡すことができます。
寺院内には高さ15mのストゥーパと呼ばれる塔があり、上部の黄金に輝く部分にはブッダの顔が描かれています。その姿をパンフレットなどで見かける機会も多いかと思いますが、現地の人々からは神聖な場所として扱われているほか、人気の観光地としても知られています。
スワヤンブナートのギフトショップ
ストゥーパがそびえる中心部には露店を含めたお店がたくさん並んでおり、筆者はメインエリアから横道に入った辺りで、シンギングボウルが並ぶショップに出会いました。そこには非常に美しい音を奏でる男性がいます。常に在店しているかはわかりませんが、声をかければシンギングボウルについていろいろと教えてくれるでしょう。
イスに座って目を閉じると、男性は棚から大きなシンギングボウルを取り出し、頭上から低い音を響かせていきました。それをゆっくりと背骨のラインを通って仙骨の辺りまで移動させていくのですが、おそらくこれは体のエネルギーポイントである、「チャクラ」の位置と関係しているのではないかと思います。
カトマンズにはシンギングボウルのお店が多数ありますが、どの店でもヒーリング体験をさせてくれるかは不明です。それからシンギングボウルは鳴らす人によって響き方が変わります。場所は少々分かりにくいかもしれませんが、興味のある方は是非、美しい音を響かせるこのショップを探してみてはいかがでしょうか。