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【山形】出身者がリアルに食べたい!庄内のご当地グルメ20選

取材・写真・文:

千葉在住
訪問エリア:31都道府県

2023年5月23日更新

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写真:自由旅クリエイターにじねこMii

旅にはおいしいものが欠かせませんよね。山形は自然に恵まれおいしいものには事欠かないグルメ天国。でも一口に山形といっても、山形市を中心とした「内陸地方」と海に面した「庄内地方」では食文化がまったくちがうんです。本記事では庄内出身の筆者が、あの山形の定番料理から日常の食卓に並ぶローカルフードまで、庄内地方でリアルに愛されているご当地グルメをご紹介します。

この記事の目次表示

山形の定番といえばコレ!

【1】芋煮

山形と聞いてまず思い浮かぶのは「芋煮」でしょうか?

じつは内陸と庄内の芋煮は個性がまったくちがいます。材料のベースはどちらも肉、里芋、こんにゃく、ねぎなどですが、内陸では「牛肉+醤油味」、そして庄内では「豚肉+味噌味」が一般的。

「え!『庄内風芋煮』って豚汁と同じでしょ?」なんてくれぐれも言わないでくださいね。多くの庄内の人にとっては、豚汁=じゃがいものイメージですし、ほかの具材も芋煮と豚汁ではちがうのです。

河原や海辺に行ってみんなで芋煮を囲む「芋煮会」は山形の秋の恒例行事。この時期になるとスーパーには芋煮会コーナーが設けられ、大鍋やゴザなども貸し出してくれます。最近は現地まで一式届けてくれたり、あるいは材料も庄内風か内陸風かを選べたりと、サービスも進化しているそうです。

「芋煮会」は筆者が子どものころは学校行事のひとつでしたが、最近では少なくなり、かわりに家族や仲間うちなどでBBQも兼ねて楽しむ人が多いようです。形は変われど、「芋煮会」は山形県民にとってなくてはならないものなのかもしれません。

【2】玉こんにゃく(玉こん)

  • 写真:自由旅クリエイターにじねこMii

さてもうひとつ、山形といえば「玉こん」。まさに山形県民のソウルフードです。花見やお祭り、あるいは観光スポットなどで、大鍋に入った玉こんが店頭でグツグツと煮られている姿は、県民にとってはおなじみの光景です。

ほとんどの場合一串100円で、小腹がすいたときにちょうどいいファーストフードのような感じでしょうか。熱々にからしをつけ、ハフハフいいながら食べるのが山形流です。家で作るときはスルメを入れると味に深みがでておいしいですよ。

庄内人が心待ちにする季節の郷土料理

【1】孟宗汁(もうそうじる)

庄内で春先によく食べられるのが「孟宗汁」。孟宗筍を使った郷土料理で、この時期の食卓には欠かせない味です。新鮮な孟宗は香りも抜群で、えぐみもなくサクッとやわらかい食感が楽しめます。孟宗を大きめに切り、味噌味ベースで酒粕とあぶらげ(いわゆる厚揚げ)を入れるのが庄内風。

庄内の主要都市のひとつ、鶴岡市にある「湯田川温泉」は「湯田川孟宗」が有名。4〜5月には早朝に収穫された「朝堀り孟宗」の直売所が開かれ、たくさんの人たちが旬の味を求めて行列を作ります。

【2】納豆汁

納豆汁は冬の庄内の味覚のひとつ。すり鉢でよくすりつぶした納豆を入れるため、滑らかな口当たりが特徴です。「いもがら」(「からとり芋」という里芋の茎を干したもの)を入れるのが一般的。とろみがあるので体の芯まで温まる冬ならではの味です。

最近では手軽に作れるようにとスーパーで「納豆汁の素」も販売されています。

【3】どんがら汁(寒鱈汁)

  • 写真:自由旅クリエイターにじねこMii

1〜2月頃になると、冬の日本海の荒波にもまれ脂がのったマダラが旬を迎えます。庄内では「寒ダラ」と呼ばれるのですが、この時期の風物詩ともいえるのがこの寒ダラを使った「どんがら汁」。

寒ダラは頭から尾まで余すところなく食べられる魚で、身だけでなく肝や白子も入れることでコクのある味わいになります。味噌で仕上げ、最後は岩のりをトッピング!

まさに冬の庄内を代表する味で、毎年行われる寒鱈まつりでは大鍋で作った「どんがら汁」が振る舞われます。雪が降りしきる中、熱々をフーフーいいながら食べるのが最高の楽しみ方!

庄内人の食卓に欠かせないものは?

【1】庄内米

庄内地方は日本でも有数の米どころとして知られています。どこまでも続く庄内平野はまさに庄内の原風景。ブランド米「つや姫」が有名ですが、「はえぬき」や2018年にお目見えした「雪若丸」もおすすめです。

【2】日本酒

  • 写真:自由旅クリエイターにじねこMii

そんな米どころ庄内にはもちろんおいしい日本酒があります。庄内には全部で18の酒蔵があり、スーパーにはズラリと地酒が並んでいます。日本酒好きの皆さんは、好みによってそれぞれお気に入りの銘酒があるようですよ。

地元が熱愛!「酒田のラーメン」

  • 写真:自由旅クリエイターにじねこMii「麺工房 さらしな」
  • 写真:自由旅クリエイターにじねこMii「酒田ラーメン 花鳥風月」

意外と知られていないかもしれませんが、山形はじつは知る人ぞ知るラーメン王国。ラーメン(外食)の消費量は全国で日本一、そして人口10万人あたりのラーメン店舗数も日本一なんです。(なんと全国平均の3倍のラーメン店があります。)

県内の各地域にはそれぞれのご当地ラーメンがあり、庄内では「酒田のラーメン」が有名です。鶴岡と並ぶ庄内の中心都市である酒田市は、昔から地域に根ざして愛されてきたラーメン店がとても多いエリア。あごだし(飛魚だし)などを使った魚介系の透き通ったスープの中華そばで、あっさりとしながらも味に深みがあります。自家製麺率は80%以上といわれ、ワンタンメンを置いている店が多いのも特徴。

SNSなどでもラーメンの投稿はとても多く、地元の人たちのラーメン愛を感じずにはいられません。皆さんそれぞれに行きつけのお店があるようです。

〈筆者がおすすめのラーメン店〉
麺工房 さらしな:安定したおいしさで毎日食べたくなるような味わいのラーメンです。
酒田ラーメン 花鳥風月:あっさりとしながらもコクのあるスープ。炙ったチャーシューがいいアクセントになっています。
三日月軒 東中の口店:長年地元で愛されてきたお店でシンプルで飽きのこないおいしさです。
麺工房さらしな
酒田市 / ラーメン / ランチ / 冷やしラーメン / ご当地グルメ・名物料理
住所:山形県酒田市亀ヶ崎5-4-40地図で見る
電話:0234-24-2258
Web:https://tabelog.com/yamagata/A0603/A060301/6000704...
酒田ラーメン 花鳥風月
酒田市 / ご当地グルメ・名物料理 / ランチ / ラーメン / ツーリング
住所:山形県酒田市東町1-3-19地図で見る
電話:0234-24-8005
Web:https://kachou.jp/
三日月軒 東中の口店
酒田市 / ご当地グルメ・名物料理 / ランチ / ラーメン
住所:山形県酒田市東中の口町8-1地図で見る
電話:0234-22-7616

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この記事を書いたトラベルライター

元バックパッカー、今はママライター。たくさんの楽しいを見つけたい!
ひとり旅好き。独身時代ニュージーランドでのワーキングホリデーを経て、ヨーロッパを半年間放浪しました。帰国後は住み込みの派遣で国内を転々とし、現在は2人の子の母。レンタサイクル、ローカル線や青春18きっぷを使って近場で自由に楽しむ旅が好きです。

◇◇トラベルライターアワード2021上半期 受賞◇◇



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