横須賀市

ヒマラヤじゃないよ。ウラヤマハイクって知ってる?【神奈川・大楠山】

取材・写真・文:

神奈川在住
訪問エリア:47都道府県

2021年1月26日更新

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大楠山レーダ雨量観測所

さて、こんな感じで30分ほど歩いていくと、急に開けた景色が現れます。展望台を備えた大楠山レーダ雨量観測所が建っています。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto大楠山レーダ雨量観測所

ここ、とーってもインスタ映えするスポットなので、ぜひ、ベストシーズンに来ていただきたいところなんです。春は菜の花、秋はコスモスが咲き乱れて、絵本みたいな景色になるんですよ。

まずは菜の花のシーズン。見てください!

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto菜の花と観測所

なんだかヨーロッパの絵本の挿絵みたいじゃありませんか?とっても乙女ゴコロくすぐる景色ですよね。

菜の花に近づいてみると、ぎーっしり咲いているんです。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhotoぎっしり咲いた菜の花

秋のコスモスはこんな感じ。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto観測所横のコスモス

春の一面の黄色とは対照的に、いろんなピンクを楽しめるのがいいですね。コスモスがこんなに群生しているところって、実はあんまりないかも。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhotoコスモス

さてさて、観測所は展望台を備えているので、せっかくですし登ってみましょう。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto観測所入り口

ここが観測所の入り口です。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto観測所の階段

階段をのぼっていくと、柵に覆われた展望スペースに出ます。近くのゴルフ場や、大楠山山頂を望むことができます。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhotoゴルフ場
  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto大楠山山頂

山頂側に、ポチっと突起物があるのが見えますか?山頂にも展望台があって、この観測所から肉眼で展望台に立っている人の姿が見えるんです。

あとほんのちょっとで山頂なんですよ。それではさっそく向かってみましょう。

【閉業】大楠山レーダー雨量観測所展望台
横須賀市
住所:国土交通省大楠山レーダ雨量観測所、〒240-0104 神奈川県横須賀市芦名3丁目地図で見る

大楠山山頂

観測所を出て、ほんの5分ほどで、「大楠山山頂」の案内が左手に出てきます。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto大楠山山頂の案内

このわきにある階段を登っていくと山頂です!ノンビリ歩いて、前田川からここまで1時間ほどです。

大楠山の素晴らしいところは、この山頂に売店があって、冷えたビールを売っているんです!

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto大楠山ビューハウス

普通、それなりに標高のある山に登る場合、山小屋への物資はヘリや人力で運ぶことが多く、その価格は運搬代が含まれ地上の値段より高価になります。缶ビールが700円以上で売られていることもしばしば。

でもここは低山です。実は近くまで車でこれてしまうので、その価格は通常の値段。もちろん帰りも自分の足で帰るわけですから、飲みすぎはいけませんが、体を動かした後のキンキンのビールには、あらがえないものがあります。

せっかくなら山ごはんも

大楠山では山頂に出ると、多くの人が登山用の鍋やコンロを持って、山ごはんを作っています。

「お店もあるような低山で大げさじゃないの?」と思う方もいるかもしれませんが、低山だからこそ、ご飯を楽しむ余裕があるんです。

通常登山では、自分が行動中に飲む水、行動中にエネルギーを補給するための食べ物、雨具、何かあった時のための救急キットなど意外と持たなければならないものが多いのです。かつ10時間近く歩くコースもザラにあり、全ての荷物を背負ってその時間を歩ききらなければなりません。

そのため、登山では装備の重量にとてもこだわります。1g、2gでも軽いものが好まれるため、食材も軽いドライフードが好まれます。つまり、そんなに食にはこだわれないというのが実状。

でも大楠山なら片道1時間程度なので、まあまあ重くて、かさばるような食材を持って行っても大丈夫。だから多くの人が、この機会に!と食材をかついで登っていくわけです。

ぜひ低山という気軽さを活かして、山ごはんにチャレンジしてみましょう。

事前準備

とはいえ、いつかはガッツリとした登山に備えて、重量の軽いドライフードも採り入れて献立を考えてみるのも楽しいですよ。

本記事では、登山者の山ごはんとして人気な「ぽんかす丼」を例に、事前準備の様子をご紹介しましょう。ぽんかす丼とは、ご飯の上に、天かすと味ぽんを掛けて、天丼風に仕上げたどんぶりです。

まずは材料の選択とパッキング。天かすと味ぽんはマスト食材ですが、あとは味に深みを出すためにお好みの食材を選べばよいでしょう。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto材料

写真の例では、左から小えび、わけぎ、天かす、野菜スープの具と、ドライフードを選択。味に深みを出すためと、持ち運びのしやすさから、赤貝の缶詰を選択。

次にこのまま持っていくのは嵩張るので、必要分だけ小分けします。登山の装備で重視する重さに慣れるために、グラム数を確認しながら取り分ける練習もしてみましょう。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhotoとりわけの例

例えばこんな風に、秤で重さをグラム単位で確認しながらパッキングします。ラップなどを使って小分けしておきます。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto小分け後

小分けした乾燥食材、お米、小分けボトルに入れ替えた味ぽん、お好みで粉末の出汁、ショウガなど、持ち運ぶ分だけ用意します。家で準備しているときから、山へのワクワクした期待があって、とっても楽しいんです。

もちろんこの他に、お米を炊く水、鍋、熱源を持参する必要があります。

熱源

登山といえば、熱源は写真のような、ゴロンとしたガス缶を使うコンロを思い浮かべますよね。

でもなあ、そこまで買うほどでもないしなあ・・・という方でも大丈夫。100円ショップで売られているグッズで簡易コンロを用意できるんです。

それは固形燃料。料理店で一人用の鍋物や鉄板料理でつかわれる、アレです。

実はこれ、お米1、2合程度であれば、難なく炊いてしまう火力があるのです。あとは鍋を乗せられる台(ゴトク)を用意します。こちらも100円ショップでそろえてもいいですし、アウトドア用の軽量なゴトクが安価で売られています。

いざ調理開始!

大楠山の山頂の広場には、ちょうど調理台にほどよい高さのコンクリートがあるんです。

ここまで自分の足で運んできた、食材たちを使って調理します。小えび、わけぎ、天かす、味ぽん以外は、ぜんぶ鍋に入れ固形燃料に火をつけ、あとは火が消えるのを待つだけ!

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto調理

市販の固形燃料が、お米を炊き上げるのにちょうどいいサイズのため、火加減を気にすることなく、完全放置で山ごはんができてしまうのです。せっかく頑張って持ってきたのに、料理で失敗してしまったら、へこみますよね。

だからこそ、あまりアレコレしなくても、調理できてしまう固形燃料がお勧めなのです。

写真では風除けのための板を張っていますが、わざわざ用意しなくても少し熱源から離して、風上にザックなどを置いておけばいいでしょう。炊飯中は、蒸気でふたが浮きあがってくるので、何か重りを乗せます。

待つこと20分ほど。小えび、わけぎ、天かす、味ぽんを掛けて、完成です!

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhotoぽんかす丼

さっそく冷えっ冷えのビールとともに頂きます。山頂から見える景色を眺めての山ごはんは、本当に格別!

山頂でご飯を食べたいから山に登る人もいるくらいなんですよ。

  • 写真:えいぶゆう/TossyPhoto山頂から見た景色

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この記事を書いたトラベルライター

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