モンゴル
モンゴル観光
見渡す限りに広がる草原での乗馬や遊牧民との触れ合い

モンゴル料理ってどんな味?現地で楽しむおすすめ食

取材・写真・文:

神奈川在住
訪問エリア:19ヶ国

2020年2月6日更新

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写真:まきまき

現地の食を味わうのは旅の楽しみのひとつですね。畜産が盛んなモンゴルでは動物の肉や乳製品を食すことが多く、厳しい環境を生きるための独自の食文化が形成されています。今回はそんなモンゴルの味をご紹介します。

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遊牧民の生活と肉中心の食

  • 写真:まきまき

モンゴルの気候は激しく変わりやすいのが特徴です。年間を通して気温は低いですが、真夏は暑く真冬は極寒の世界が広がります。また降水量が少なく空気が非常に乾燥しているため、農耕に適した環境ではありません。

ですが大草原に生きる遊牧民の食生活は、様々な知恵と工夫が施されています。彼らの食は肉と小麦粉が中心であり、乳製品も種類が豊富です。野菜はジャガイモ・ニンジン・キャベツ・玉ねぎなどがよく使われています。

近年では国民の半数近くが都市部で暮らしていますが、元々は遊牧生活が主流でした。そのため遊牧民の食文化はモンゴル人の基本であり、肉は羊・牛・馬などが多く食べられています。そして豚や鳥は高級品になるため一般家庭で使われることはほとんどありません。

モンゴル代表料理とおすすめ食品

羊肉を使った料理

モンゴル料理といえば羊肉を使った料理が代表的ですが、生後一年未満の「ラム肉」は基本的には食べません。出荷するのは1歳を過ぎてからと決まっているので、モンゴルで口にするのは「マトン」になります。

チャンサン・マハ

  • 写真:まきまき

チャンサン・マハとは羊肉を塩茹でにしたシンプルな料理です。羊は栄養抜群の健康食材ですが、熱を作る作用もあるので、冬は意識的に多く食し極寒の厳しい季節を乗り越えます。モンゴルは岩塩も有名なので、ミネラルたっぷりの塩で茹でればより美味しさが増すでしょう。

ホルホグ

  • 写真:まきまき

ホルホグは夏場に野外で行うパーティ料理です。専用鍋の中に熱した石を並べ、肉を重ねて調理します。通常は大人数が集まるときに準備しますが、その際には切り身ではなく生きた羊を1頭購入することもあるようです。羊のエキスが染み込んだ石は、触るとカラダにいいという民間療法のような効果があるともいわれています。

代表的な家庭料理

ボーズ

  • 写真:まきまき

モンゴルで頻繁に食される家庭料理であり、正月や結婚式などお祝いごとの際にも出されます。蒸し餃子とよく似ていますが、タレをつけることはほとんどなく、通常は塩で味付けされたものを何もつけずにいただきます。

モンゴルではひき肉は売られていません。市場で加工してもらうことはできますが、多くの家庭では包丁で肉を細かく刻みます。そして皮も一枚一枚小麦粉を練って作るため、とても手間がかかりますが、モチモチの皮に包まれた肉汁たっぷりのボウズは絶品です。

ホーショール

  • 写真:まきまき

大きめの皮に細かく刻んだ肉を包み、油であげた料理です。味付けは家庭によって違いますが、日本人の口にとても合う料理だと思います。おやつのような感覚でぺろっといけてしまいますが、お腹にずっしりくるので食べ過ぎに注意です。

モンゴルならではの食材・飲み物・フルーツ

干し肉

  • 写真:まきまき

牛肉をカラカラに干したものは使い方もカンタンで、保存食として重宝するためモンゴルの家庭では頻繁に食べられています。硬くなった肉はトンカチで叩いてほぐし、そのまま料理に入れることができます。

こちらは料理ではなく食材になりますが、酒のつまみにそのまま食べても大丈夫です。ただし味付けはされていないので、やはり調理した方が美味しいかもしれません。

馬乳酒

文字通り馬の乳を発酵させたお酒で、遊牧民が作っている飲み物です。でき具合はその年によって違いますが、酸味のあるさっぱりとしたテイストになっています。

馬乳酒は乳酸菌・ビタミン・カルシウムが豊富で、野菜があまり摂れない代わりにこのような乳製品で栄養を補います。アルコール度は低いため、たくさん飲んでもヘベレケになることはありませんが、慣れない場合は下痢をする可能性があるので飲み過ぎに注意しましょう。

チャツァルガン

  • 写真:まきまき

ロシア、モンゴル、中国などの乾燥地帯で育つ植物で、シーバックソーン、サジー、シーベリーとも呼ばれています。栄養価が高く奇跡の果実ともいわれていて、ジュースなどに加工されたものはスーパーで手軽に手に入れることができます。

味はオレンジに似ていますが、若干クセのある独自の風味も感じます。美容と健康におすすめの優良食材ですが、日本ではなかなか見つけることができないため、モンゴルへ行った際はたくさん味わってみてはいかがでしょうか。濃縮タイプのものはお土産としても喜ばれると思います。

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この記事を書いたトラベルライター

トラベルフォトグラファー
カメラを片手に一人旅をしています。行ったことのある場所を再び訪れても、旅にはふたつとして同じ経験はなく、世界はミラクルの連続です。感動からハプニングまで、様々な出会いの中にたくさんの面白さがあり、出発してから帰るまですべての場所が目的地ですね。

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