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下社春宮(しもしゃはるみや)
春宮と秋宮は、季節により2社を神様が移動するという神社です。現在の暦では2月1日に秋宮から春宮へ、8月1日に春宮から秋宮へ神様が渡るための祭事が行われます。
御朱印は鳥居を入って右側にある社務所で受けられます。縁結びのご利益があるといわれる「結びの杉」から、入口側を見るとわかりますよ。
一と二の御柱は拝殿の前に立っているので、すぐにわかるでしょう。三と四の御柱は弊拝殿の奥にあり、近づくことはできませんが、場所はわかりやすいところにたっています。
不思議がいっぱい?筒粥神事(つつがゆしんじ)や万治の石仏
下社春宮は、秋宮に比べると規模が小さな社ですが、不思議なエピソードが多い神社です。諏訪大社では毎年1月に1年を占う筒粥神事が、春宮で行われます。この占いがよく当たると言われており、以前には「過去20年間で最も悪い結果が出た」とコメントされた数ヶ月後に大震災が起こったことで話題にもなりました。
また、春宮から歩いて行ける距離にある「万治の石仏」は、この地にあった石で春宮の鳥居を作ろうとしたところ、石が血を流したため、急遽その石に阿弥陀如来を刻み、建立したと言われています。画家の岡本太郎さんも愛した石仏だそうで、インパクトのある珍しい形ですよね、
- 諏訪大社下社春宮
- 下諏訪町(諏訪郡) / 神社 / パワースポット / 縁結びスポット
- 住所:長野県諏訪郡下諏訪町193地図で見る
- 電話:0266-27-8316
- Web:http://suwataisha.or.jp/harumiya.html
下社秋宮(しもしゃあきみや)
春宮とよく似た建物ですが、少し規模が大きくなっている秋宮。御柱祭の時にはこの秋宮で締めくくりとなります。
御朱印は、「御神湯」の近くにある社務所でいただきます。御神湯は温泉で手を清めることができる手水で、上社本宮にもあります。温泉も有名な諏訪らしく、特に寒い季節にはありがたい手水です。温度が高めのお湯なので、使うときにはお気をつけください。
一から四までの御柱の配置は、ほぼ春宮と同じような形です。三と四の御柱は近くから見ることはできません。
どちらがお好み?競い合った建物
建物からその配置までほとんど同じ春宮と秋宮。実は、同じ図面を用いて、2つの流派の大工集団が、腕を競って建てられたといわれているのです。秋宮の建築は、当時の諏訪で新進気鋭の流派として名をあげていた立川流(たてかわりゅう)によるものです。
最初にこの立川流が藩から建築を請け負ったところ、同じ諏訪で長い歴史を持っていた大工集団の大隅流(おおすみりゅう)がそれを聞きつけ、もらう費用は半額でいいからやらせてくれと藩に掛け合い、秋宮と同じ図面で春宮の建築を請け負ったといわれています。
同じ図面で建てられたのなら、同じように見えるのも納得です。ですが、一見同じように見える建築でも、よーく見ると、彫刻にはしっかりそれぞれの特徴を現しています。一番わかりやすいのは角の装飾で、春宮は2頭の唐獅子(からじし)、秋宮は唐獅子と象となっています。
互いにプライドをかけて腕を競い合った秋宮と春宮、あなたはどちらの方がお好みでしょうか?昔の人もそんなことを話しながら、参拝したかもしれません。
- 諏訪大社下社秋宮
- 下諏訪町(諏訪郡) / 神社 / パワースポット
- 住所:長野県下諏訪郡下諏訪町5828地図で見る
- 電話:0266-27-8035
- Web:http://suwataisha.or.jp/akimiya.html
諏訪大社 交通手段・駐車場
上社と下社は離れているので、この間は電車か車を使いましょう。上社の最寄り駅はJR中央本線茅野駅ですが、本宮は駅から離れているので、タクシーや自家用車をおすすめします。下社の最寄り駅はJR中央本線下諏訪駅で、駅から春宮まで徒歩20分ほど、駅から秋宮まで10分ほどなので、徒歩で行くことも可能です。
上社前宮・本宮 駐車場
前宮の駐車場は、鳥居の前の広い駐車場と、上へあがった拝殿の近くに数台程度の駐車場もあります。本宮は、北参道・東参道それぞれの入り口に、参拝者用の駐車場があります。
下社春宮・秋宮 駐車場
下社春宮の駐車場は収容台数が少ないので、春宮周辺での駐車が難しいときは、比較的広い駐車場のある秋宮で駐車し、春宮まで徒歩で行きましょう。春宮と秋宮の距離は約1.2kmで、徒歩20分ほどになります。秋宮の駐車場は、参道の鳥居を右に入った社務所まわりと、その先の道路を挟んで向かい側にもあります。
諏訪大社ではぜひ四社まいりを
諏訪大社では、上社本宮のみ、もしくは下社秋宮をあわせた2社のみを参拝する人も多いようですが、機会があればぜひ四社まいりをしてみてください。同じ諏訪大社でも4つの社で建物や境内の雰囲気の違いを感じられますし、御朱印を集め、御柱も見つけながら巡ると、旅の思い出もさらに趣深くなると思います。