アムステルダムから北東へ約100キロ離れた所に、中世の時代にハンザ同盟都市で栄えた「ズウォレ」という都市があります。この都市の中心部はとても小さいですが、豊かな歴史がギッシリ詰まった「小さな大都市」とも呼ばれています。その小さな街の素晴らしい見所についてお伝えしていきます。
この記事の目次表示
1. 観光案内所 / ズウォールスボレチェスハウス【Het Zwolse Balletjeshuis】
この観光案内所は、1845年以来ズウォレ伝統の飴を長年に渡って作り続けている「ズウォールス・ボレチェスハウス」というお菓子屋を兼ねた観光案内所です。
こちらのお店(観光案内所)は、後にお伝えする「聖ミカエル教会」のすぐ近くに位置しており、週に一度、建物の地下室で伝統の飴作りが行われ、その美味しい飴を直接販売しています。飴のレシピは秘密で、1845年から今でも変わらず伝統の味を守り続けているそうです。
店内にはたくさんの種類の飴が並んでいて、もし伝統の飴に興味があるようでしたら一粒試食もさせてもらえます。小さな袋に入った飴のミックスは、1袋€3.5ユーロ(約455円)で販売しています。
こちらの観光案内所では、ズウォレ市内中心部の折りたたみ式の小さな地図が無料でいただけるので、街歩きの際には便利です。
- ズウォレ観光案内所 / バレチェスハウス・ズウォレ
- オランダ / 観光案内所・ビジターセンター
- 住所:Grote Kerkplein 13, 8011 PK Zwolle地図で見る
- Web:https://www.visitzwolle.com/
2. ズウォレ城塞都市の壁【Stadmuur】
ズウォレの街の中心部は小さく、その旧市街地周辺は北海道にある函館五稜郭のように運河で囲まれていて、30分も歩けば1周できてしまう大きさです。
かつて、この小さな都市周辺一帯には外部からの攻撃を守るために壁が建てられてありました。砲撃にも耐えられるように、その壁の厚さは2mにも及びます!
最初の壁は1300年以前に造られ、およそ23カ所に塔も建てられてあったそうですが、今現在はその壁や塔の一部分だけが残っています。その一部の壁に上って見ることもできます。
3. 中世ズウォレの都市門、サッセンポート【Sassenpoort】
サッセンポートはズウォレの街の象徴的な建物で、1406年〜1409年にかけて建設された中世における城塞都市の門です。この建物はおよそ10万1,000の石から出来ており、オランダの国定記念碑のトップ100にも登録されている、歴史的にも貴重な建物の一つです。
この門の大きさを見ると、中世にハンザ同盟都市で栄えた豊かさが伺えます。サッセンポートは博物館のようになっていて建物の中を見学することができます。17〜18世紀の半ばまでは、建物の一部を刑務所として使用しており、この門の3階には牢獄で使われていたトイレがありました。
4. 聖ミカエル教会【Grote of St. Michaelskerk】
現在の教会は14〜15世紀にゴシック様式で建設されたものですが、元をたどると11世紀にはロマネスク様式の小さな教会でした。さらに時を戻ると、およそ760年の頃には木製の小さな教会が存在していたという長い歴史のある教会です。
かつて、この教会にはオランダで一番高い塔があったのですが、何度かの落雷と嵐により17世紀後半に崩壊してしまい再建されることなく、現在その塔は存在していません。
この教会にあるシュニットガーオルガンはとても有名で、教会の記念碑にもなっています。1721年に完成したこのオルガンは、約5,000本のパイプで構成しており、完成した当時はオランダ国内において最大のもので、また世界で最高のバロックオルガンの一つとも言われていました。
- グローテ・ケルク(聖ミカエル教会)
- オランダ / 社寺・教会 / 教会
- 住所:Grote Markt 18, 8011 LW Zwolle地図で見る
- Web:https://www.academiehuis.nl/grote-kerk/