首都オスロより飛行機でおよそ一時間。ノルウェー海に面して入り組むフィヨルドの沿岸に、この小さな港町オーレスンはあります。およそ100年前の大火で多くの家が焼失してしまったこの街は、その後、復興のために立ち上がったノルウェーの建築家たちとともに見事に復活します。当時のアールヌーヴォー様式の建物は、今も鮮やかで美しい街並みを演出しており、歩くだけで楽しい芸術の街です。
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静かなる港町オーレスンを彩るアールヌーヴォー
ノルウェーの西岸、入り組んだフィヨルドの島にあるこの街は「静かな入り江の港町」という印象です。
歩くだけで楽しいカラフルタウン!
100年前の大火で多くの建物が焼失し、住人たちに暗い影を落としたこの街は、その思いを拭い去るように鮮やかさをもって復活!歩いているだけで気分の踊るようなカラフルタウンに生まれ変わりました。
アールヌーヴォー様式を取り入れたアート建築
カラフルなだけではありません。アールヌーヴォー様式を取り入れたアート建築はどれもとても美しいです。
ところで「アールヌーヴォーという言葉はよく聞くけど、実際どんなもの?」と思われている方がいらっしゃるかもしれません。
簡単に説明しますと、アールヌーヴォーは1890年から1905年にかけてヨーロッパで人気となったデザイン様式で、自然界にある花、草、木のツタ、 昆虫、動物などの流動的な曲線をモチーフに、家具や建築へそれらを装飾として取り入れたものです。
ただ壁があるより、よいアクセントになりますよね! 「こんなに素敵な家に住む人は一体どんな人なのだろう?」とか「どんな素敵な内装なのだろう?」と思いを馳せてしまいます。実際のところ、部屋の中まで伺い知ることはできませんが、そんな想像まで掻き立たせてくれるほど街歩きが楽しい!
建物正面の数字が意味するもの
建物の正面に掲げられている数字はこの建物が建設された西暦です。こちらの家は1904年の大火の一年後に建てられた家のようです。
妖精がいそうな町の教会
こちらはGiske kirkeという街の教会です。12世紀に建てられたロマネスク様式のこの建物は、ノルウェーの中でも最も古い教会のひとつだそうです。建物はどこか可愛らしく、季節によっては花々が咲き乱れるため、まるでおとぎの国のよう!草の陰から妖精がひょっこり顔を出してもおかしくなさそうな雰囲気です。
豊かな漁場の恩恵にあずかった美味しいシーフードレストラン
ところで、ノルウェーといえば魚!というイメージがございませんか?小さな街オーレスンですが、実はここ、ノルウェーにとって漁業の要となる漁港の街でもあるのです。
特にタラの水揚げ高は世界有数なのだとか。ノルウェー海の豊かな自然環境で育まれた海産物は、多くの恵みをこの街にもたらすのでしょうね!ノルウェーサーモンやマスといった代表的な中型魚をはじめ、様々な海産物が水揚げされるため、オーレスンは魚介類を料理してくれるレストランが多いです。中でも美味しくて有名なのはオシャレなこちらのシーフードレストラン。
XL Dinerはサーモンやマス、エビなどをはじめ様々な魚介類を、工夫を凝らした絶妙な味付けでいただくことができます。
ワインも豊富に取り揃えられており、カジュアルながら落ち着いた雰囲気のある素敵なレストランです。
- XL Diner
- ノルウェー / 魚介・海鮮料理
- 住所:Skaregata 1B, 6002 Ålesund, Norway地図で見る
- 電話:+47 70 12 42 53
- Web:http://xldiner.no/nb-NO/XL-Diner.aspx
街を一望!そしてフィヨルドの美しい景色
また、この素敵な街やその先のフィヨルドを一望できるビュースポットもお勧め。オーレスン中心部から東方面にあるアクスラ(Aksla)という小高い山。中心部から隣の島へ向かう短い橋(歩いてすぐ)を渡り、タウンパーク内の階段を上った頂上にあります。歩いても行けますし、車でもOK!(少し回り道になりますが、10分くらいで着きます。)街中も美しいですが、高い場所から見渡す街並みは、また絶景ですね!
静かな海とフィヨルドを形成する遠くの島の山々も素晴らしいです。このビューポイントにはちょっとしたカフェもあり、温かいコーヒーを飲みながらこの風景を眺めるのは最高のひと時です。
フィヨルド観光やウィンタースポーツの起点にもなるオーレスン
近くにスキー場などもありウィンタースポーツも盛んなオーレスン。
ガイランゲルという世界遺産に登録されたフィヨルドへのツアー拠点ともなっています。
特に夏のシーズンは混み合うようですので、ホテルやレストランの予約はお早めに!