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「もいわ山展望台」周辺の見どころ
石森文学広場
藻岩山山麓駅から目と鼻程の距離に「石森文学広場」があります。この場所には、石森和夫さん(父親)と石森延男さん(長男)親子の文学碑が並んで建っており、その間に「石森父子の碑について」の石碑があります。
石森和男さんの経歴
石森和男さんは、1857(万延元)年宮城県の生まれで、東京大学古典科を卒業後、札幌中学校(現在の札幌南高校)の国語教諭を経て、北海道師範学校(現在の北海道教育大学札幌校)で教鞭を執られた国文学者であり、大正5年に他界されました。彼の碑には、「我らが愛する北海道」の一節が刻まれており、多くの道民に愛唱されたことが石碑に刻まれていました。
石森延男さんの経歴
石森延男さんは、1897(明治30)年札幌市に生まれ、北海道師範学校を卒業後、教職の傍ら戦後初の国定教科書「国語」の編集に当たるとともに、「コタンの口笛」など多くの児童文学作品を残しており、新潮社文芸賞、未明文学賞、野間児童文芸賞などを受賞しています。
彼の碑には、「ふるさと サッポロよ 人も自然も 美しくあれ」と刻まれています。
1987(昭和62)年8月14日、埼玉県にて90歳で他界されました。
ろいず珈琲館 旧小熊邸
北海道近代建築の美に触れる、藻岩山の麓の喫茶店として有名な場所です。
この建物は、世界的な建築家であるフランク・ロイド・ライトの弟子として「帝国ホテル」の建築にも携わり、その後、北海道を中心に活躍した建築家の田上義也(たのうえよしや)氏の設計により1927(昭和2)年に建てられた邸宅です。元々、この建物は小熊捍博士(北海道帝国大学農学部)のご自宅でした。
店内には、在りし日の小熊先生の写真が飾ってあります。
この建物は、老朽化のため解体話が持ち上がりましたが、保存運動により1998(平成10)、現在の場所に復元移築され、喫茶店「ろいず珈琲館」としてオープンしています。
店内は、窓や扉など、あちこちに意匠が凝らされています。また、区切られた部屋によっても雰囲気が違うので、座った場所によってかなり印象が変わります。写真左の部屋は、応接室のような作りです。幾何学的な照明器具と繊細なステンドグラスがとても印象的です。
窓際のカウンターから見える中庭も素敵です。コーヒーカップやワイングラスなども「芸術」として綺麗に一角にディスプレイされています。
この建物は、札幌市が選定した「さっぽろ、ふるさと文化百選」に選ばれた歴史的建造物です。
アールグレイシフォンケーキセットとフォンダンショコラセット
コーヒーは種類が豊富で迷いましたが、酸味・苦みの好みによって、コーヒーをお勧めしてくれました。ちなみに、苦めを希望したところ、水出しコーヒーのホットとマイルドブレンドを勧めてくれましたが、この日はとても暑かったので、水出しコーヒーはアイスで注文。どちらも味わい深く、しかも後味がとてもスッキリしていました。
美味しいコーヒーだけでも大満足ですが、今回注文したアールグレイシフォンケーキとフォンダンショコラともに甘味を抑えた感じで、生地もふんわり感があって、とても上品な味でした。どちらのケーキもコーヒーのアイス、ホットとマッチしているので、いろいろな組み合わせで是非一度、味わってみてください。
- 【閉店】ろいず珈琲館 旧小熊邸
- 札幌
- 住所:札幌市中央区伏見5丁目3-1地図で見る
- 電話:011-551-3939
おわりに
いかがだったでしょうか?藻岩山自体、札幌を一望できる好立地にあるため特に夜景が大人気ですが、それだけではなく、麓には歴史的建造物などもあり、一度に沢山楽しめるエリアです。どの季節でも四季折々の美しさを楽しめますので、是非、足を運んでみてくださいね。
Information
藻岩山ロープウェイのホームページは、こちらからどうぞ。
営業期間及び営業時間
11月30日まで 10:30~22:00
12月1日~4月7日 11:00~21:00
11月13日~11月20日 10:30~22:00
休業
4月8日~4月12日、11月21日~11月30日
交通アクセス
地下鉄大通駅、またはすすきの駅から市電「ロープウェイ入口」下車後、無料シャトルバスで約5分
執筆協力:yasutomoさん