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【5】紅海沿いの大都市ジェッダ
ジェッダは、イスラム教の聖地メッカ(Makkah)とメディナ(Madinah)の空の玄関口となる、紅海沿いの大都市です。毎年、ハッジ(大巡礼)の時期になると200万人もの人が訪れ、ハッジ以外の時期にも世界中から巡礼者が後を絶ちません。
ジェッダ旧市街歴史地区(世界遺産)
メッカの玄関口として発展したジェッダの旧市街は、1000年以上も前から世界中の巡礼者を迎え入れてきました。
世界の巡礼者の中には、この街にそのまま留まる者も多く、異なった宗派が共存してきたことから、イスラム法に厳格な他地域とは一線を画しています。多様性に富んだ街は折衷的な文化に富み、民族や宗教の差異にも寛容さを感じられます。
かなり古い建物の立ち並ぶスークは、木製の装飾窓が印象的です。
旧市街は野良猫が多い
ジェッダのその他の地域では全く見ないのですが、旧市街スークだけは猫をよく見ます。スークの中心の方は車が入って来れないので、安全なのでしょうか?
猫の数と同じくらい、猫に餌をやる住人のお爺様も多く、ほのぼのします。
アル・シャフィー・モスク
アル・シャフィー・モスクは、旧市街の中でも一番古いモスクの一つです。
一日五回の礼拝でアザーンが鳴り始めると、旧市街の住人が続々と集まります。特にこのモスクは人が多く、中に入れないムスリムが外に溢れ、お祈りをされています。
ここはバス停ではありませんが、運転手はバスを乗り捨てお祈りに向かう姿も。本当に信心深いのですね。
- アルシャフィーモスク
- サウジアラビア / 社寺・教会
- 住所:アルシャフィーモスク Jeddah地図で見る
ミドルコーニッシュ・パーク(Middle Corniche Park)
紅海に沿って広い遊歩道の続く公園です。こちらは珍しく、昼から家族連れなどがピクニックしていたり、海を見に来たり、何をするでもなく歩いている女性が多くいます。
向う岸に見える島は、王族の別荘です。かなり大きな宮殿があるそうですが、こちら側からは様子が伺えません。
- ミドルコーニッシュ・パーク
- サウジアラビア / 公園・動植物園 / 公園
- 住所:Middle Corniche Park Jeddah地図で見る
キングファハドの噴水
ミドルコーニッシュ・パークは、夜になるとさらに人が増えます。陽が落ちたころには、公園から見えるキングファハドの噴水が勢いよく噴出し始めます。こちらの噴水は世界一高いそうです。
- キングファハドの噴水
- サウジアラビア / その他スポット
- 住所:キングファハドの噴水地図で見る
透明度の高い美しい紅海
大きな街に面していても、これだけの透明度を誇る美しい紅海は、ダイビングのメッカとなっているようですよ。
ザ・リッツ=カールトン・ジェッダ
公園の横には、紅海を三方向望めるリッツホテルがあります。コンベンションセンターを併設しており、とにかく広大です。まるで宮殿のようですが、意外にリーズナブルでオススメです。
- ザ・リッツ=カールトン・ジェッダ
- サウジアラビア / ホテル
- 住所:リッツホテル ジェッダ地図で見る
- Web:https://www.ritzcarlton.com/en/hotels/saudi-arabia...
セントラルフィッシュマーケット
新鮮で豊富な種類の魚を提供するセントラルフィッシュマーケットは、ひっきりなしに車が入ってくるジェッダ住人の台所の味方です。手ごろな価格で様々な魚を仕入れでき、まるで伊勢海老サイズの大きなエビや、上海ガニのような蟹、キャビアも安価に入手できます。
- セントラルフィッシュマーケット
- サウジアラビア / 市場・朝市
- 住所:セントラルフィッシュマーケット ジェッダ地図で見る
メッカ(Makkah)、メディナ(Madinah)
サウジアラビアといえばここ!ともいえる、イスラム教の聖地メッカ(Makkah)とメディナ(Madinah)は、ムスリムでないと入ることができません。
- 写真:toshelリヤドの国立博物館に展示されているメディナ(Madinah)のMasjeed al-Nabawiグランドモスクのミニチュア
- 写真:toshelリヤドの国立博物館に展示されているメッカ(Makkah)のMasjeed al-Halamグランドモスクのミニチュア
Madinahは町の一部に入れますが、Makkahは街自体に足を踏み入れることができません。
- 写真:toshelリヤドの国立博物館に展示されているメッカ(Makkah)のMasjeed al-Halamを巡礼する昔の人々の写真
- 写真:toshelリヤドの国立博物館に展示されているメッカ(Makkah)のMasjeed al-Halamを巡礼する人々の写真
巡礼ビザをお持ちの方は、ジェッダから「ハラマイン」という高速鉄道が両駅へ出ていますので、こちらを利用されると早くて便利です。
サウジアラビアの観光インフラ
国内移動は飛行機が便利
オイルが安く車社会で、各都市間の道路も充実しており長距離バスもありますが、さすがに東から西、北から南への距離は長いです。サウジアラビアは、日本の国土の6倍も面積があるうえ、ほとんどが砂漠のため、列車のレールを引くにも限界があるのでしょうか。フライトが充実しており、かなり安価に設定されていますので、長距離の各都市間はフライトが便利です。
ホテルも充実
これまでも、仕事や巡礼などで入国する外国人は多く、ホテルは充実しています。また、綺麗好きな国民性が相まって、どこのホテルも清潔です。
タクシーはメーター制
タクシーは基本的にメーター制です。近距離は安価ですが、遠距離になると高価になりますので、30km以上の場所へ行くときは、価格交渉した方がお得な場合が多いです。
尚、各都市の空港からご自身の宿泊するホテルまでタクシーをご利用になる場合、街のエリアごとに金額が決まっています(メーターではない)。クレジットカード払いもでき、ホテルのシャトルを依頼するより安価ですので、空港〜ホテル間はタクシーがオススメです。
涼しい時期がオススメ
夏が長く、ピークは40℃以上になりますので、暑さに強い方以外は、冬至前後の涼しい時期がおすすめです。
サウジアラビアのツーリストビザ情報
ツーリストビザのオンライン申請
サウジアラビアのツーリストビザをオンライン申請できるサイトVisit Saudi Visaは、 こちら です。
- ① ユーザを作成する(認証用数字が確認メールで送付される)
- ② 認証用数字を入力
- ③ 必要事項を入力し、クレジットカード認証
この3ステップだけなので、簡単です。
申請が終了すると、ビザ番号の記入されたファイルがメール添付されてくるので、それを印刷して持っていくか、キャプチャ、もしくはメール添付が開ける状態で持っていけばOKです。
ツーリストビザ申請料金
申請料金は、基本料金300リアル+保険料140リアル=計440リアル(およそ12,600円)です。
現在(2019年11月)のところ、ツーリストビザを申請する際に保険の要否を選ぶことはできず、必須で支払う必要があります。ご自身のクレジットカードに海外旅行保険等の付帯があり、新たな保険の購入は不要だとしても、サウジアラビア入国のためには上記保険料を支払うルールとなっています。
ツーリストビザの種類
ツーリストビザは、1年有効のマルチプルです。発行日から1年は何度でも入国可能で、一回の滞在は90日までです。今回、ツーリストビザの発給対象となったのは、日本を含めて49ヶ国です。
不明点は確認しよう
上記のツーリストビザ申請ページで、チャットやメールで質問できます。チャットはもちろんのこと、メールも意外に早く返信してくれますので、分からないことはどんどん質問しましょう。(英語とアラビア語)
サウジアラビアの行き方
日本からの直行便はありませんので、アジアか中東、ヨーロッパ、アフリカを経由していきます。
尚、メッカとメディナの起点となるジェッダ国際空港は、世界中の巡礼者(ムスリム)が入出国しますので、イミグレーションがかなり混雑します。特に出国でご使用の場合は、早めの空港到着をオススメします。また、他の都市にも国際空港はありますので、そちらも併せてスケジュール検討されると良いと思います。
この記事を書いたトラベルライターから一言
世界で一番入国が難しい国だったサウジアラビア。文化も宗教も人種も違いますが、なぜか懐かしさを感じ、まったりとできる不思議な国です。これらの魅力は行ってみないと分からない!サウジ皇太子の気が変わらないうちに、ぜひ異文化を経験しに足を運ばれてみてください。(toshel)