韓国・ソウルにある、五大古宮の一つ「景福宮(キョンボックン)」は、ド定番!と言っても過言ではないくらい人気の観光スポットですね。では、実際はどう楽しんだら良いのだろうか?宮殿(古宮)って何があるの?と思った人も多いのではないでしょうか。今回この記事では、定番だからこそ、こう楽しむべき!という筆者おすすめの方法を4つ紹介したいと思います。
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ソウル定番の観光スポット「景福宮」とは?
韓国・ソウルの中心部に位置する五大古宮の一つ「景福宮(キョンボックン)」。
ソウルに来たら誰しもが必ず訪れると言っても過言ではないくらいの定番観光スポットです。
「景福宮」の始まり
「景福宮」の始まりは、1392年。この年、朝鮮王朝を建国した李成桂(イ・ソンゲ)が即位をします。即位から3年後の1395年、高麗(コリョ/918年~1392年まで続いた統一国家)の首都だった開京(ケギョン/現在のケソン)から首都を漢陽(ハニャン/現在のソウル)に移転、その過程で創建したとされています。
「景福宮」は、王の政務の場や生活の場である「正宮」として、現在の青瓦台(チョンワデ/大統領官邸)のような機能を果たしていた、まさに朝鮮王朝の中心的な存在でした。
これから先も平和を願って
「景福宮」の「景福」は、“王とその子孫、そして人民が大きな幸せを得ることを願う”という意味が込められており、まさに平和で幸せな世界が続くように祈ったのでしょう。
しかし、その願いとは裏腹に「景福宮」は、大火や豊臣秀吉による文禄・慶長の役(韓国では壬辰倭乱/イムジンウェラン)の際に焼失、朝鮮王朝末期の混乱、日本による統治時代と波乱の歴史を歩んできました。
現在は、1991年6月より始まった「景福宮復元事業」真っ只中。2025年に完成予定なのだそう。創建当時の人々が願ったように、これから先も平和で幸せな時代が続くよう、私たちも祈り続けていかなければなりませんね。
【楽しみ方その1】「韓服」を着て見学をする
「景福宮」を訪れて気づくのが「韓服(チマチョゴリ)」を着ている観光客が大変多いことです。
「景福宮」付近には韓服を気軽にレンタルできるお店が沢山あるということ、また、韓服を着て「景福宮」を訪れると入場料が無料にもなるのです。
韓服を着た写真はSNS映えもしますし、種類も豊富なため、若者を中心に大人気です。初めて韓国旅行へ訪れた際は是非記念に韓服を着てみてください。
また、韓服を着て訪問する以外にも、
- 景福宮・昌徳宮・昌慶宮・徳寿宮・宗廟のセットチケット(有効期限1か月/10,000ウォン=約1,000円)
- 外国人対象の観光チケット「ディスカバーソウルパス(入場券を無料で貰えるサービス付き)」
- 「文化のある日(毎月最終水曜日)」に訪問する
上記のような方法でもお得に見学することができますので、こちらの利用も検討してみては?
【楽しみ方その2】ガイド付きで見学をする
方法1/無料の日本語ガイドツアーに参加する
「景福宮」では、無料の日本語ガイドツアーが用意されています。後ほど見どころで紹介する「興礼門」を入り、すぐ右側にチケット売り場と案内所があります。また案内所の位置は、駐車場と「景福宮」を繋ぐ門である協生門のすぐ横でもありますので、どこから訪れても非常に分かりやすい場所です。ガイド付きで見学したい場合は希望時間に合わせて、この案内所の前に集合するだけで参加できますよ。
「景福宮」の場合、他の古宮に比べて非常に観光客が多いため個人でしっかり見学するとなると大変だと思います。時間が許す限りガイドさんと一緒に見学し、詳しい説明を聞きながら歴史を学ぶことをおすすめします。
・所要時間/60分〜90分
・ガイド案内時間/10:00、12:30、14:30
方法2/デジタルガイド機器をレンタルする
ガイド付きで見学をする方法として、もう一つはデジタルガイド機器をレンタルするというものです。
方法1のガイドツアーと同様に、まずは案内所へ向かいましょう。案内所内にレンタルブースがあります。そこで「SORI PEN」という音声案内機器をレンタルすることができます。レンタルの際には、専用の地図が渡され、ペンを地図に充てると音声メッセージが流れるという仕組みです。ガイドツアーの時間には行けないけれど解説付きで見学をしたいという方にはおすすめです!
・言語/4言語(日本語、英語、中国語、韓国語)から選択
・所要時間/40分、60分、90分から選択
・レンタル料金/1台3,000ウォン(約300円)
※閉館30分前までに返却をすること
最低限押さえておくべき「景福宮」の見どころ3選
できればガイド付きで見学をしたいところですが、どうしても少ししか時間がない、古宮についての知識が殆どなくどこが見どころなのか分からないなんて人も多いように思います。ここでは個人で見学する人へ向けて、最低限押さえておくべき見どころを3つ紹介します。
見どころ1/光化門
1395年に「景福宮」の正門として建てられたのが「光化門(クァンファムン)」です。創建当時は「四正門(サジョンムン)」という名称でした。
「光化門」は王室と国家の権威を象徴していた門。今日に至るまで、焼失、再建、復元と時代に翻弄されてきましたが、現在でも“均衡が取れた壮麗な外観を持つ最も優れた王宮の門”という高い評価を受けています。
見どころ2/興礼門
「光化門」と「勤政門(クンジョンムン)」の南北の中心軸線上に位置する2階建ての建物が「興礼門(フンレムン)」です。
古宮の外から見どころ3で紹介をする「勤政殿」に出入りする際は、光化門→興礼門→勤政門の順で3つの門を通らなければなりません。また「興礼門」と「勤政門」にわたる広い空間は、王を護衛する兵器や軍事訓練を担当する近衛隊が配置された場所でした。
見どころ3/勤政殿
「勤政門」を通り目の前に見えてくるのが、国宝第223号に指定されている「景福宮」の正殿「勤政殿(クンジョンジョン)」です。「勤政殿」には、“民を勤勉に治める”という意味が込められています。
「勤政殿」は、宮殿の正殿の中で最も大きく、王の即位式や外交官の接待などの公式的な行事が行われた場所でした。
「勤政殿」内部中央には玉座があり、その後ろには、朝鮮王朝時代の屏風によく見られる、月と日が描かれた「日月五峰図(じつげつごほうず)」が置かれています。
宮殿の造りは、2階建てとなっており、中は吹き抜けのため天井まで見渡すことができます。天井には黄金の竜の姿を見ることができます。
色鮮やかな空間にうっとりすることでしょう。