写真：トラベルライター「五山の送り火」で有名な大文字山。実は、気軽にハイキングが楽しめる山なんです。街の中心部からアクセスもしやすく、哲学の道や銀閣寺といった観光スポットと併せて楽しむことができるうえに、登山口から「大」の字までは1時間かからずに登りきることができるんです。ひと味違った京都旅行を楽しみたいなら、大文字山へちょこっとハイキングに出かけてみましょう。
この記事の目次表示
大文字山（如意ヶ嶽）って？
京都市左京区にある大文字山（だいもんじやま）は、如意ヶ嶽（にょいがたけ）の支峰で、五山の送り火で一番最初に火が灯される、送り火のシンボルともいえる山です。
今回ご紹介するのは、いくつかある大文字山へのルートのなかで最もハイカーが多いコース。
まず、登山口から「大」の字の一角目の始点を目指して登ります。「大」の字の真ん中は、京都市内が見渡せる大展望！時間があれば、そこから山頂（三角点）を目指すこともできます。下山のときは、二画目のハライに沿って降りていきます。
休憩時間も含めて3～4時間あれば登って降りてこられるので、銀閣寺や哲学の道を観光する際の+αにもおすすめです。週末の昼間であれば、必ずほかのハイカーさんに出会うので、道に迷う心配もなく歩くことができますよ。
どうやって登るの？
まずは登山口に行かなくてはいけません。銀閣寺を目指すと分かりやすいです。銀閣寺へは、京阪電車「出町柳駅」から京都市バスへ乗車し、最寄りのバス停「銀閣寺道」で下車します。
写真：トラベルライター哲学の道にて。
哲学の道～登山口へ（15min）
哲学の道から銀閣寺へと続く参道へ。京都のお土産屋さんが道の両脇に並んでいます。
ここで、山の上で食べるためのおにぎりやおやつを買うことができます。そして大事なのが水分！自販機で、必ず飲み物を買っておきましょう。
- 写真：トラベルライター
参道を登りきると銀閣寺です。登山口へは、銀閣寺を正面に見て左へ歩きます。八神社という神社の鳥居が見えたら、鳥居はくぐらず、道なりに右へ進みます。
- 写真：トラベルライター
ここから先は1本道ですので、迷う心配はありません。右手に流れる小川に沿って進みます。
- 写真：トラベルライター川のせせらぎ、土のかおり、鳥の声。ここまでですでに山に来た～という気分が味わえます。(注：まだ登山口に着いていません。)
- 写真：トラベルライター小さな子どもと一緒にハイキングしている人も多いです。
登山口に到着！いよいよハイキング開始！
登山口～火床「大」の字へ（40min～1hour）
小川を渡る橋がかかっています。ここが、大文字山の登山口。いよいよハイキングの始まりです！
- 写真：トラベルライター
道がしっかりとついているので、わざわざ踏み跡のないところへ自ら行かなければ、道に迷う心配はありません。ところどころ道幅が広くなっている場所があるので、休憩しながら、マイペースにゆっくり行きましょう。森のなかを歩いて行くので、日陰も多くて快適です。
- 写真：トラベルライター
石がゴロゴロとしたガレ場に出ます。
- 写真：トラベルライター
- 写真：トラベルライター
ガレ場を登り切るとお地蔵さまに出会います。ここで、ちょうど道のりの半分を歩いたことになります。
- 写真：トラベルライター千人塚と呼ばれるお地蔵さま。指差しているほうへ進みます。
後半戦は、ひたすら階段を登ります。
もうしんどいよ～というところで横に目をやると、木立の向こう側に京都の街が見えてきます。大文字山からは、京都タワーや御所、鴨川、五山の送り火で有名な他の山が見えるんです！景色に励まされて登るもヨシ、最後のお楽しみにするもヨシです。
- 写真：トラベルライター
火床に到着！
階段を登り切ると、急に景色が開けます。ここが、大文字山の「大」の字の一角目の始点！
- 写真：トラベルライター
「大」の字の真ん中には、弘法大師さまの祠（ほこら）があります。祠の前の火床が、「大」の真ん中です。じゃん！
- 写真：トラベルライター「大」が交差するところの火床は特別仕様で、他の火床より大きいです。
火床に腰かけて思い思いに過ごす時間。風がよく通って気持ちがいいです。
- 写真：トラベルライター左手の屋根は弘法大師さんのお堂です。
- 写真：トラベルライター悠々と空を舞うトンビ。おにぎりやおやつを捕られないように気を付けてください！
火床「大」～山頂へ（20～30min）
もうすこし山歩きの雰囲気を味わいたい方は、大文字山の頂上（三角点）まで歩いてみるのもオススメです。
- 写真：トラベルライター
- 写真：トラベルライター
- 写真：トラベルライター尾根を歩きます。
山頂に到着！ここから見えるのは、滋賀県との県境の街、山科（やましな）です。
- 写真：トラベルライター山頂にはベンチがあります。もちろん三角点もありますよ。
帰り道、火床「大」～銀閣寺へ（30min）
せっかくの絶景。帰り道は、大の2画目のハライに沿って降りていきます。
- 写真：トラベルライター火床に沿って階段がついています。
お地蔵さんのところで道が合流します。ここから先は、来たときに歩いた道と同じです。
- 写真：トラベルライター山の事故は下っているときに起こりやすいと言われています。ときどき休憩しながら気を付けて歩きましょう。
登ったあとのご褒美！
登山のあとの甘味は格別。銀閣寺参道や哲学の道沿いには、喫茶店もありますので、気になったところへ入ってみてください。筆者のいつものコースはこちらです。
レトロでおいしい、銀閣寺キャンデー店
- 写真：トラベルライターお店の前のベンチに腰掛けて食べることもできますし、お持ち帰りもできます。
今出川通と白川通の交差点から見て、南東にある路面店。大文字焼（大判焼）や手作りのアイスキャンディーがとてもおいしいのです。
昔ながらなのは、レトロな外観だけではありません。クリームのキャンディーは140円、氷のキャンディーは60円と、お値段もこんなにお求めやすいのです！ついつい2本目に手を出してしまいます。
- 写真：トラベルライターひんやり冷たく、すっきり甘くて、ほんとにおいしい！
お気に入りは、50円のパインジュース！注文すると、その場でガラスのコップに注いでくれます。自然な味でちっとも甘ったるくなくて、登山後のほてった体にはコレがとても染みるのです。
- 【閉店】銀閣寺キャンデー店
- 下鴨・北白川・平安神宮
- 住所：京都府京都市左京区浄土寺東田町56地図で見る
- 電話：075-771-5349
さいごに
京都の街を一望できる大文字山ハイキング、いかがでしたか？京都旅行の最後に登って、「あそこ行ったね、ここ行ったね！」なんて言い合うのも楽しいかもしれませんね。
昼間の展望も申し分ないですが、大文字山は夜間登山もおすすめです。筆者は、闇夜にきらめく京都の夜景を見たとき、まるで光の海を泳いでいけそうだと思いました。
夜8時頃が最も街の灯りが多く、夜景が美しいです。土地勘のある方と一緒に、万全の装備で楽しんでくださいね。
- 写真：トラベルライター
アクセス
最寄り駅
京阪電車「出町柳駅」から京都市バスへ乗車し、「銀閣寺道」より徒歩15分（登山口まで）
ご注意
- 大文字山は登りやすい山ですが、必ずスニーカーまたは登山靴で歩いてください。
- 大文字山では火を使うことが禁止されています。バーナーでお湯を沸かすことなどはできません。
- 日が暮れると登山道は真っ暗になります。時間にも気を配ってハイキングを楽しんでください。
- 京都五山送り火
- 下鴨・北白川・平安神宮 / イベント・祭り / 夏のおすすめ観光スポット
- 住所：京都府京都市左京区 大文字山地図で見る
- 電話：075-366-1498
- Web：https://www.kyokanko.or.jp/okuribi/
