白川郷を訪れるなら、一度は泊まってみたい“合掌造り”の宿。子連れの宿泊なら、荻町集落の「合掌乃宿 孫右エ門(まごえもん)」がおすすめです!お部屋やお食事の詳細など、実際に宿泊した経験を交えご紹介します。
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岐阜・白川郷の「合掌造りの宿」とは?
積雪量が多い上に、湿り気があり重たい雪質の岐阜県・白川郷一帯。屋根にたまった雪をいち早く落とすために考案されたのが、「合掌造り」の屋根の特徴的な形状です。合掌した手を少し開いたような形の、鋭い三角屋根の「合掌造り」。今では世界遺産登録でもある【白川郷】のシンボルにもなっています。
- 出典:www.photo-ac.com
- 写真:かなたあきこ
白川郷の中心である荻町集落には今なお多くの「合掌造り」が現存し、そのうち20軒ほどが民宿を営んでいて一般客でも泊まることができます。白川郷の観光は、ツアーで訪れて2時間ほどの散策でおしまいというケースが多いようですが、本当の魅力は泊まってみないと分かりません。合掌造りの宿に宿泊すれば、旅の思い出がさらに深まること間違いなしですよ!
- 白川郷合掌造り集落
- 白川郷 / 町・ストリート / 観光名所 / インスタ映え / 桜の名所 / ツーリング / 世界遺産 / 重要伝統的建造物群保存地区
- 住所:岐阜県大野郡白川村荻町2495-3地図で見る
- 電話:05769-6-1013(岐阜県大野郡白川村荻町2495-3)
- Web:http://www.shirakawa-go.gr.jp/
「合掌乃宿 孫右エ門(まごえもん)」に泊まる
子連れも歓迎してくれる温かな民宿
合掌造りに泊まりたい!と思っても、小さい子どもがいるとなかなかハードルが高いもの。合掌民宿ならでこその、ふすま一枚で隣室と仕切られた昔ながらの家のつくりは、防音性やプライバシーの面で何かと心配です。
当時3歳と5歳の子連れだった筆者も、「子どもが夜中にうるさくしないか」「逆に周りが騒がしくて眠れないのでは?」等々悩みましたが、思い切って電話をかけたのが「合掌乃宿 孫右エ門(まごえもん)」。子どもの年齢を告げると、「ぜんぜん問題ないですよ~」と温かく受け入れてくださり一安心。
堂々たる合掌造りに迎えられる!
宿泊したのは8月下旬の平日。遅い夏休みを取られている方も多いのか、6室ある客室はすべて満室です。筆者の他にも小学生くらいのお子さん連れがいらしたので、やはり子連れ客歓迎の宿のようです。荻町集落のメインストリートからほど近く、庄川沿いに建つ「合掌乃宿 孫右エ門」はアクセスの良さも抜群♪
宿に到着すると、まずはその堂々たる外見に圧倒されます。築280年の歴史を誇る合掌造りは、荘厳ともいえる雰囲気。開け放たれた玄関から中へ入ると、田舎の実家に帰ってきたような、なつかしい空気に包まれます。真夏の炎天下と対照的に、室内はひんやりと薄暗く、目が慣れるまでしばらくかかりました。
囲炉裏のある大広間を通って、客室へ
チェックイン手続きを済ませると、玄関からすぐの大広間に通されます。20畳以上はゆうにあろうかという畳敷きの広間の隅には、囲炉裏が!こちらはインテリアではなく現役で働くれっきとした調理道具で、すでに夕食のために火が起こされています。
大広間を突っ切った先が、客室への通路になります。通路もすべて畳敷きのため、小さい子どもが転んでも安心。フローリングの住まいに慣れた現代っ子にとっては、畳敷きはもの珍しいようで、筆者の子どもは興味深げに通路を何度も往復していました。
部屋から川が眺められる、絶好の立地❤
案内されたお部屋は8畳ほどで、幼児連れの家族4人には十分な広さです。通路の一番奥のお部屋は居ながらにして庄川の流れを望め、窓外からは爽やかなせせらぎの音も。畳の上で寝転べば、夏の昼下がりのゆったりとした時の流れを、存分に楽しめますよ。
昔なつかしい“縁側”のある風景
夕暮れが近づき、少し涼しくなってきたら外に出てみましょう。「合掌乃宿 孫右エ門(まごえもん)」の客室には“縁側”があり、直接お庭に出られるようになっています。昔なつかしい縁側に、子どもも大喜び。お庭でアリの巣を発見してしばらく眺めたり、トンボをつかまえたり、おもちゃが無くともいつまでも遊んでいられます。