映画『借りぐらしのアリエッティ』の舞台モデル「盛美園」とはどんなところ？

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• 国指定名勝「盛美園（せいびえん）」とは
•    武学流の「庭園」
•    和洋折衷様式の「盛美館」
•    「御宝殿」
• 穴場の立ち寄りスポット
•    「借りぐらしのアリエッティ」舞台裏を感じられる場所
•    売店・休憩所
• 営業案内・アクセス
•    営業時間
•    休館日
•    観覧時間
•    料金（一般）
•    アクセス・問い合わせ

国指定名勝「盛美園（せいびえん）」とは

• 平川散歩・盛美園　盛美館

盛美園とは青森県平川市にある日本庭園。津軽地方には、"武学流"と呼ばれる独特の作庭様式が伝えられており、その武学流の最高峰と称されたのが「盛美園」です。広さ3600坪（1.2ヘクタール）ほどある敷地内には池泉廻遊式の美しい庭園が広がり、昭和28年には国の名勝にも指定されました。

2010年に公開された、スタジオジブリ作品「借りぐらしのアリエッティ」の舞台モデルとなったことでも知られ、実際に案内所には宮崎駿監督のサインもありますよ。

敷地の一角には1階が純和風、2階が洋風で建てられた和洋折衷の盛美館や御宝殿もあり見どころ満載な盛美園。その魅力をとくとご覧ください。

武学流の「庭園」

• 平川散歩・盛美園　庭園

京都の無隣庵、青風荘とともに明治時代を代表する三大庭園に数えられる盛美園。明治35年、資産家の清藤盛美氏が庭師の小幡亭樹宗匠を招き、武学流と呼ばれる庭園を9年の歳月をかけて完成させました。武学流とは津軽地方に数多くみられた造園で、本来の仏教文化に地方的な古神道文化の手法を取り入れた京都風の庭園です。

庭園のつくりは、池を中心に築山と平庭からなります。庭園の中央は池泉と枯池の2段構えとし、池泉には神仙島がつくられ、その上には逢菜の松が植えられています。築山は池泉の左側に「真」を表す築山、右側には「行」を示す築山からなり、「真」にはあずまや、「行」には盛美神社があり、松・楓・つつじなどが添えられて趣ある風景を魅せます。

盛美館から一望すれば、津軽平野と遠くの山々を借景とした素晴らしい眺望がご覧になれます。

和洋折衷様式の「盛美館」

• 平川散歩・盛美園　盛美館

盛美園の一角にある「盛美館」は、明治42年、庭園を鑑賞するために建てられたもの。1階と2階でまったく異なる意匠でつくられ、1階は数奇屋造りの純和風、2階はルネッサンス調の洋館からなる和洋折衷様式の建物です。和・洋と異なった様式が上下に連なる建物は珍しく、日本では他に例がないと言われています。明治文化の面影を残し、庭園と融和した独特の美しさを魅せています。

• 出典：commons.wikimedia.orgphoto By 663highland CC BY-SA 3.0 from Wikimedia Commons

外観の美しさもさることながら館内からの眺めも素晴らしい盛美館。1階の書院造りの客間から眺める庭園風景は幻想的で見事です。2階の洋館は現在一般公開されておりませんが、八角形の展望台からの眺めを写した写真が1階に展示されていますので、ご覧になってみてはいかがでしょうか。

「御宝殿」

堂内が全面金箔で覆われた見事な景観の「御宝殿」。二十五代辨吉により大正6年に造営された、清藤家の位牌堂です。鎌倉時代、初代・清藤次郎盛秀が仕えた北条時頼氏の寵姫唐糸御前が内陣に祀られ、本尊には鎌倉時代の彫刻金剛界大日如来が安置されています。

御宝殿には、人間国宝・河面冬山が生涯をかけて作った大作の蒔絵が飾られています。そのうち、「さくらに孔雀の蒔絵」は高さ6尺、幅7尺(約180cm×210cm)の日本最大のもので、漆芸の最高峰といわれています。

観覧は保存のため、盛美園の入園時間内、30分毎に約3分間/回のペースで公開されています。これほどの大きさの蒔絵が、ひびや割れのない状態で現存しているのは非常に稀と言われます。盛美園を訪れたら、ぜひご覧になってみてくださいね。

穴場の立ち寄りスポット

「借りぐらしのアリエッティ」舞台裏を感じられる場所

2008年、スタジオジブリの社員旅行で訪れたことがきっかけで映画「借りぐらしのアリエッティ」のモデルとなった盛美園。盛美館の縁側にはアリエッティの額縁が飾られ、その周辺には映画を連想させる草木が生い茂っています。

映画をきっかけに、床下を覗く観光客の方もみられるようになったそう。庭園を散策しても、あちらこちらで映画の雰囲気を感じられるスポットをみつけられますが、盛美園の方曰く、山に続く石の橋や盛美神社の辺りが映画に登場するお庭の佇まいと重なるそうですよ。映画をまだ見ていない方も、この機会にご覧になってから訪れるとより楽しめますね。

売店・休憩所

• 平川散歩・盛美園　受付

鑑賞したあとは、休憩所でひと休憩してみてはいかがでしょうか。津軽りんごと小豆のオリジナル駄菓子「清藤の庭こ」とお抹茶がセットになったスイーツが430円で食べられますよ。

営業案内・アクセス

営業時間

4月中旬～9月末／9:00〜17:00（最終受付17:00）

10月～11月中旬／9:00〜16:30

11月中旬～4月中旬／10:00〜15:00（冬季営業）

※冬季営業期間の観覧対象は、「庭園」と「盛美園」となります。なお、冬季の受付は盛美園隣の「ロマン館」で行っています。

※積雪状況により期間の変更がある場合があります。ご不明な場合は問い合わせてください。

休館日

12/29〜1/3。年末年始以外、開園期間中は無休。

観覧時間

40分（庭園・盛美園・御宝殿）

料金（一般）

◆通常／大人500円、中・高生330円、小学生220円、小学生未満は無料

◆冬季（11月中旬〜4月上旬）／大人250円、中・高生170円、小学生110円、小学生未満は無料

※20名以上から団体割引あり

アクセス・問い合わせ

◆アクセス

国指定名勝　盛美園

住所：青森県平川市猿賀石林1

弘前方面より

・JR弘前駅　弘南電鉄

弘前駅～津軽尾上駅下車（20分）～徒歩10分

・JR弘前駅　弘南バス

弘前駅～盛美園前下車（30分）

・JR弘前駅　お車

弘前駅〜車で約15分

青森空港より

・青森空港〜車で約40分

東北自動車道より

・東北自動車道　黒石I.C.〜車で約10分

◆問い合わせ

国指定名勝　盛美園

電話：0172-57-2020

HP：http://www.seibien.jp/

もてなしロマン館

電話：0172-43-5610