オーストラリアの固有種動物「ウォンバット」をご存知ですか?コアラやカンガルーと同じく、有袋類の動物です。ずんぐりむっくりした丸っこい姿に平たいお顔で、ブサイクだけど愛らしさがある「ぶすかわのウォンバット」は、次の動物ブームを引き起こすポテンシャルもありそう。そんな野生のウォンバットに、たくさん逢えるタスマニアの秘密のスポットをご紹介します。
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ウォンバットとは
ウォンバットは、オーストラリアの東南部とタスマニア島に生息する、オーストラリアの固有種である動物。メスのお腹には育児嚢という袋がある有袋類で、生態こそ違いますが、コアラに近い動物と言われています。ずんぐりむっくりの身体はとても筋肉質で、大きいものは30kg以上にもなります。
野生のウォンバットは、トンネル状の巣穴を作ります。穴を掘るのが得意で、1日に90センチもの穴を掘りますが、その際にはお腹の袋の中の赤ちゃんに土がかからないように、育児嚢の袋の入り口は後ろ向きになっています。夜行性で昼間は巣穴にいることが多いですが、夕方になると草や樹皮、植物の根などを食べに巣穴から出てきます。
ウォンバット天国!クレイドルマウンテン国立公園内ロニークリーク(Ronny Creek)
- 出典:www.openstreetmap.org© OpenStreetMap contributors
オーストラリア東南に位置するタスマニア島。その中で、世界自然遺産にも指定されている「クレイドルマウンテン国立公園」内の「ロニークリーク」でたくさんのウォンバットが見られます。
上の地図上で、ピンクの○で囲った場所がロニークリーク。ロニークリークは、クレイドルマウンテン国立公園内にある長距離トレイルの出発地点となっているため、トレッカーのためのデッキウォークが施されていますが、その周囲はウォンバットの巣穴だらけで、野生のウォンバットが多く生息しています。
こちらがウォンバットの巣穴です。長いトンネル状の巣穴で、ロニークリーク内にはこのような巣穴が数多く見られます。
ウォンバットが巣穴から出てくる夕方の時間帯がおすすめ
ウォンバットが多く生息するロニークリークでは、昼間もウォンバットを見かける時もあるようですが、確実に多くのウォンバットが巣穴から出て行動し始めるのは夕方からの時間です。
通常クレイドルマウンテン国立公園内は、日中はシャトルバスがを循環していて、一般車両は通行禁止になっています。最終のビジターセンターに戻るバスが17:30になってしまうため、それだと巣穴から出て行動するウォンバットをゆっくり見る事はできません。
しかしシャトルバスが完全に運行し終わる18:30からは、一般の車両も通行可能に。18:30を待って車でロニークリークの駐車場に向かうと、時間を気にせず思う存分可愛いウォンバットを観察する事ができます。
※上記は夏季の場合。ウォンバットは日が暮れる頃に行動が活発になりますので、季節の日没の時間を考慮して下さい。
シャトルバス時間外に、プライベートでウォンバットに会いに行こう!
それでは、ウォンバット探しのおすすめルートを紹介します。ショートトレイルも楽しめる、ロニークリークからウォルドハイム(Waldheim)までのコースで、所要時間は片道20分ほど。初級コースです。
こちらはシャトルバスの2つ目のバス停の、レンジャーステーション付近にある国立公園入り口です。通行止めのバーはシャトルバスの運行時間外は、センサーで上がるようになっています。先述の通り8:00〜18:30まではシャトルバスの運行時間のため、一般車両は基本的に通行する事ができません。
国立公園内ではキャンプが禁止されているため、シャトルバスの運行時間外でも、キャンピングカーやキャラバンなどの牽引車は通行禁止になっていますのでお気をつけ下さい。
ロニークリーク駐車場に駐車
ロニークリークの駐車場で車を駐車して、ロニークリークでウォンバット探しをしますが、駐車場で既にウォンバットの姿を見られることも。
野生のウォンバットでも人間への警戒心が薄く、人間が近寄っても逃げたりしないウォンバットも多いようですが、一定の距離を保ってウォンバットを怖がらせないようにしましょう。
ロニークリークからウォルドハイムへ
ロニークリークではボードウォークに座って、ゆっくりウォンバット観察している人もちらほら。
中には近寄ってくるウォンバットもいたりします。ムシャムシャと懸命に草を食べているウォンバットを、遠目に見るのも楽しいですが、のそのそと歩いて近寄ってくる仕草も近くで見るお顔も愛らしく、時間を経つのを忘れて見惚れてしまいます。
ボードウォークの下が好きらしく、日中でもボードウォークの下で休んでいることもあるとか。大きなお鼻とつぶらな瞳が、コアラに似ているような…。そして小さなお耳も愛らしい!
広いロニークリークでは、遠くの場所にいてもその大きさを確認できるほどの、身体の大きなウォンバットも現れたりします。クレイドルマウンテン国立公園内の山々をバックに、マイペースな野生のウォンバット達が、自由にのびのびと過ごしている姿は癒されますし、ありのままの自然が保たれていることに感謝したくなります。
ロニークリークからウォルドハイムのトレイルは、往復ゆっくり歩いても1時間程度ですので、ウォンバットを探しながらウォーキングを楽しんでも良し、ロニークリークトレイルに入った辺りでもウォンバットを見かけられますから、そこでのんびりとウォンバットウォッチングをしても良し。多い時は20数匹のウォンバットを見られます。ウォンバット天国を楽しみましょう!
- ロニークリーク
- オーストラリア / 公園
- 住所:Ronny creek carpark地図で見る
- Web:https://parks.tas.gov.au/explore-our-parks/cradle-...
- クレイドルマウンテン国立公園
- オーストラリア / 自然・景勝地 / 世界遺産
- 住所:Cradle Mountain - Lake St Clair National Park地図で見る
- Web:https://parks.tas.gov.au/explore-our-parks/cradle-...
この記事を書いたトラベルライターから一言
タスマニア、クレイドルマウンテン国立公園内のロニークリークのウォンバット天国、いかがでしたか?ロニークリークは、気候や立地条件がウォンバットの生態に適した場所のようで、のびのびと暮らすウォンバットがとても幸せそうに見えました。
ウォンバットは知名度がそれほど高くないオーストラリアの動物ではありますが、コアラやカンガルーなどのオーストラリアを代表する動物に負けないくらい愛らしく、ウォンバットブームが来るのも時間の問題ではないかと思えるくらいの、ポテンシャルの高さです。そんなずんぐりむっくり、ブサイクだけど愛らしい野生のウォンバットに会いにぜひタスマニアへいらしてくださいね!!(bemnty)