フランス
フランス観光
多くの人が憧れる世界トップクラスの観光大国

 【ボルドー】ワイン博物館「シテ・デュ・ヴァン」が楽しすぎる!

取材・写真・文:

オーストラリア在住
訪問エリア:28ヶ国

2019年10月3日更新

5,502view

お気に入り

写真:Mayumi Iwasaki

フランスでワインの本場ボルドーに訪れたら、シャトーを巡るワイナリーツアーに行く前にワイン博物館「シテ・デュ・ヴァン」でワインの基本を学んでみませんか?ワイン好きでなくても必ず楽しめる仕掛けが詰まった斬新な博物館です。

この記事の目次表示

ボルドーの新名所「La Cité du Vin(シテ・デュ・ヴァン)」

「La Cité du Vin(シテ・デュ・ヴァン)」はボルドー市内にあるワイン博物館。フランス語で「ワインの町」という名前の通り、ワインの歴史や産地、ブドウの品種や製造過程、カルチャーとしてのワインの楽しみ方に至るまで、ワインに関することが総合的に楽しんで学べるエンターテインメント施設です。

  • 写真:Mayumi Iwasaki

場所はボルドー市街の中心から北に3km、市内を流れるガロンヌ川のほとりにあります。設計事務所XTUによってデザインされた、捻れたガラスの渦が空へと伸びて行くようなアイコニックな建物は、2016年にオープンしてからボルドー市内の新名所になっています。

  • 写真:Mayumi Iwasaki

このダイナミックで個性的なフォルムはワイン専用のガラス容器「デキャンタ」をイメージしたもので、ワインの「滑らかな丸みがあり、流動的で官能的なキャラクター」を具現化したそうです。 確かにポッテリしたボディと流線型に伸びる筒状のタワーは、デキャンタにありそうな形です。

  • 写真:Mayumi Iwasaki

全体で13,350m²、高さ55mにも及ぶ施設内には2Fにあるメインの展示スペース以外にも、7Fの展望レストラン、1Fのワイン・ショップやギフト・ショップ、ワインに関するワークショップ・エリアや図書館などがあります。

楽しみながらワインが学べるワイン博物館

  • 写真:Mayumi Iwasaki

ワイン博物館の入場は8Fにある展望フロアのチケットも込みで大人€20.00(¥2,365)です。チケットを購入したら階段で2F(日本の3F)まで上がりましょう。

  • 写真:Mayumi Iwasaki
  • 写真:Mayumi Iwasaki

2Fに上がると入場ゲートでスマートフォン型の音声ガイドが配られます。8ヶ国語に対応していて、ちゃんと日本語のものもあるので安心です。

  • 写真:Mayumi Iwasaki

館内は建物外観のフォルムを彷彿とさせる、遊び心たっぷりの有機的なインテリアです。それぞれの展示ブースのデザインがとても個性的なので、見ているだけでワクワクします。

今回はたくさんある展示の中から少しだけ展示内容を抜粋してご紹介します。

【1】ワインの生産地とテロワール

  • 写真:Mayumi Iwasaki

フランスやイタリア、スペインなど伝統あるワインの生産国である「オールドワールド」から、アメリカやチリ、オーストラリアやニュージーランドなどワイン界の新勢力「ニューワールド」のワインまで、世界中の生産国の土地の特徴(テロワール)や有名ワイナリーの作り手のインタビューなどが国別に展示されています。

  • 写真:Mayumi Iwasaki

先程受け取ったスマートフォン・ガイドを赤丸の箇所にかざすと、その場その場で音声や映像が始まります。またパネルの映し出されたプロジェクションマッピングはインタラクティブなので、自分の手の動きによって自由自在に操作できるのがゲームのようで面白いです。

【2】ブドウの品種と歴史

  • 写真:Mayumi Iwasaki

ブドウの木の形をしたオブジェにモニターが何個もぶら下がっているこちらは、それぞれブドウの品種の特徴や栽培の歴史などを説明したエリアです。モニターは子供の目線に合わせて低い位置に付いていたりするので、お子さんも無理なく楽しめます。

  • 写真:Mayumi Iwasaki

こちらも同じように赤丸の位置にかざすとモニターに映像が映し出され説明が始まるので、自分の気になる箇所を自分のペースで楽しむことができます。

【3】ワインの色合い

  • 写真:Mayumi Iwasaki

ワインのテイスティングの第1ステップである「色味」を体験するコーナーでは、同じ赤ワインでもブドウの品種や熟成度によって変化する色をグラデーションで並べて表現しています。

  • 写真:Mayumi Iwasaki

手をかざすとその周りがライトアップされ、パープル系なのかルビー系なのか、またはガーネット系なのか、など色の種類を確認できます。直感的なグラフィカルな展示が美しいです。

【4】ワインの香り(アロマ)

  • 写真:Mayumi Iwasaki

テイスティングの第2ステップである「香り(アロマ)」を体験するコーナーでは、ガラスドームの中に入れられたワインのアロマ要素を実際に嗅ぎ分けることができます。

  • 写真:Mayumi Iwasaki
  • 写真:Mayumi Iwasaki

バラやスミレなどのフラワー系、レモンの皮や蜂蜜などの食べ物系から、鉛筆の削り屑や革手袋、ゴムなど食べ物ではないものまで、実際に物や映像を見ながら様々な香りを体感できて面白いです。目を閉じて香りを当ててみる、というクイズ形式でも遊べます。

【5】ワインと食べ物とのペアリング

  • 写真:Mayumi Iwasaki

こちらは自分で選んだお料理とワインを絵画になっているモニターに映し出し、食べ物とワインのペアリングが学べるブースです。間違っていると「この料理には強すぎて、お互いの味を打ち消しあいます」などのダメ出しコメントが出て来ます。

  • 写真:Mayumi Iwasaki
  • 写真:Mayumi Iwasaki

この時はメインのお料理には「寿司」を、ペアリングにはドライでエレガントなソーヴィニヨン・ブランの「SANCERRE(サンセール)」を選び、正解しました。

  • 写真:Mayumi Iwasaki
  • 写真:Mayumi Iwasaki

その他にワイン樽の作り方やワインの歴史、ボトリングの方法など説明しきれないほどの展示があります。

  • 写真:Mayumi Iwasaki

文字で書かれたものを読んだり、オーディオガイドをただひたすら聞くような一方的なものではなく、実際に自分で触って動かしたり、目で見たり、鼻で嗅いだりなど五感を使う体験型展示なので全く飽きません。時間が足りないほど展示の種類が豊富なので、ピックアップして見学しないとあっという間に時間が経ってしまいます。

次のページを読む

フランスの旅行予約はこちら


フランスのパッケージツアー(新幹線・飛行機付宿泊プラン)を探す

フランスのホテルを探す

フランスの航空券を探す

フランスの現地アクティビティを探す

フランスのWi-Fiレンタルを探す

この記事で紹介されたスポットの地図

関連するキーワード

※記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

あなたにオススメの記事

この記事を書いたトラベルライター

シドニー在住 / 建築好きフォトグラファー&ライター
東京生まれ、子供時代をメキシコやイギリスで過ごした後、現在は都市と自然が隣接するマルチカルチュラルな街、オーストラリア・シドニー在住。
元「建築士&インテリアデザイナー」で、現在は「フォトグラファー&ライター」のmayumiです。

旅が大好きで、訪れた国は北米やアジア、ヨーロッパなど合わせて28ヶ国60都市以上。

専門のインテリアや建築、アートなど、デザインインスピレーションを刺激するものを始め、在住者だからこそお伝えできるシドニーのライフスタイル、美味しいもの、素敵なお店やフォトジェニックな風景などをご紹介します。
https://sydneytales.com/

在住者厳選!スーパーで買うオーストラリア土産15選

オーストラリアNo.1を誇る最大手のスーパーのWoolworth(ウールワース)。今回はアクセス抜群のシドニー・シティの中心にあるタウン・ホール店で購入できる、...


在住者厳選!ドラッグストアで買えるオーストラリア・コスメブランド10選

オーガニック先進国であるオーストラリアには、オーガニックやナチュラルな化粧品がたくさんあります。人気のジュリークやイソップなど有名ブランドももちろんですが、ドラ...


シドニーで食べたい!定番オーストラリアンフードとおすすめレストラン

オペラハウスなどの観光地やコアラやカンガルーなどの野生動物と違って、あまり馴染みのないオーストラリア料理ですが、実は美味しいものがたくさんあります。今回は在住者...

【シドニー】チャイナタウンで食べ歩き&お買い物♪

オーストラリアに来たらオージービーフやフィッシュ&チップスもいいけど、アジアンフードでホッとしたい時もありますよね。シドニーのチャイナタウンは小さいながらも美味...

シドニーに行ったら外せない!オススメの美術館と併設カフェ3選

シドニーには大小さまざまな美術館や博物館がありますが、それぞれコンセプトが異なるので、展示物や展示手法などに違った趣があります。またそれぞれに併設されているカフ...

トラベルライターインタビュー Vol.3 Emmyさん

【トラベルライターインタビューVol.3】一人旅を応援する記事を多数執筆!Emmyさんならではの人気記事執筆のコツやその原動力に迫ります