光明禅寺は、福岡県大宰府天満宮のすぐ横、参道脇へ少し入るとある、枯山水が美しいお寺です。枯山水とは日本庭園の様式の一つで、水を用いず、石や砂で山や川を表現した日本古来の庭の事。光明禅寺はこの庭がとても美しい事で有名です。特に紅葉の時期は色づいた木々が空を、庭に敷かれた石、苔を赤い落葉が彩ります。時間が止まった様な景色に、日本のわびさびを感じる事ができ、心もすっかり癒されてしまいます。九州唯一とされる、枯山水の庭で、日本の美“静寂”を感じてみてはいかがでしょうか。
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大宰府天満宮に仕える人々の菩提寺として建てられた光明禅寺
光明禅寺は鎌倉時代に鉄牛圓心和尚によって建てられました。創建した鉄牛圓心和尚は、太宰府天満宮を代々守ってきた菅原家の出身のため、天満宮に仕える人々の菩提寺とされ、結縁寺として親しまれていたようです。
九州唯一の石庭であり、“静寂”の美しさを感じる庭
光を表した石庭「仏光石庭」
お寺の門を入り、直ぐ右手に日本ならではの石庭があります。こちらの石庭は「仏光石庭」と言われ、七・五・三の十五石で、お釈迦さま、文殊菩薩、普賢菩薩に見立てた3つの石を中心に「光」の字に配石されているそう。ぜひ確かめてみて下さいね。
世界を表現した「一滴海庭」
裏庭は「一滴海庭」と言われる庭の造りになっており、苔は大陸や島を、白砂は水や海を表しており、一滴の水が集まり、大海へと流れてゆく様子を表現したものだそう。言葉では表現しがたい、日本の美、わびさびの世界を、この庭一つで全て表現しているかのようです。
新緑の季節には床の色が緑に!
見どころの、もみじは裏庭にあります。拝観料を払い、美しい枯山水の庭へ!お寺の中へ入ると、まず目に入るのが、綺麗に掃除し、磨かれた床。その床に映し出されたのは、庭のもみじの緑色。
優しい光に照らされたもみじが、綺麗に磨かれた床に色を落とします。これが「床みどり」と言われる現象です。ぼんやりと緑に映える床が心を落ち着かせてくれます。
紅葉した庭は時が止まった様に美しい
お寺の中から窓越しに、裏庭が見えてきます。季節により、違う表情を見せる庭ですが、特に、新緑と紅葉の季節は格別美しい!陸や海を石や苔、砂で表現した枯山水の庭はただそこに在り、何かが起こるわけでもありませんが、ただただじっと、見つめてしまわずには居られない感覚になってしまいます。「息をのむ美しさ」「魅了される」そんな言葉に相応しい景色だと思いました。
おわりに
光明禅寺の紅葉はいかがでしたでしょうか。京都のお寺の庭は、有名な所も沢山ありますが、九州の大宰府にも、こんなに美しいお寺の庭があるなんて思いませんでした。九州では紅葉の名所として有名だそうです。
日本独特の美しさを持つ庭、枯山水の庭は、本当に心を奪われるほど美しいですね。「わびさび」「静寂」そんな言葉がぴったりの美しい庭でした。ぜひ、日本の心に触れてみてはいかがでしょか。
紅葉の時期は沢山の観光客の方が訪れるそうですので、早い時間に出かける事をおすすめします。近くには太宰府天満宮や九州国立博物館の有名観光スポットもあり、どちらも徒歩で行けますので、是非、合わせて訪れてみて下さいね。
- 紅葉の見ごろ:11月中旬~11月下旬
- 光明禅寺
- 福岡 / 寺 / 紅葉 / 穴場観光スポット
- 住所:福岡県太宰府市宰府2-16-1地図で見る
- 電話:092-921-2121
- Web:https://www.city.dazaifu.lg.jp/site/kanko/11456.ht...