【福岡】日本の近代化を支えた石炭を学ぼう~田川市石炭・歴史博物館

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   2017年12月5日更新

かつて大きな炭鉱が存在していた福岡県には、石炭について学べる施設がいくつか存在しています。その1つが、福岡県の中央部・筑豊地域にある田川市石炭・歴史博物館。このあたり一帯に存在した筑豊炭田は、明治・大正・昭和の長い間、日本一の石炭産出量を誇っていたこともあります。時代は石炭から石油へ。1960年代に閉山を迎えるまでの間、日本の近代化を支えてきた石炭、そして炭坑。その道のりを語るミュージアムに、足を運んでみませんか?

田川市石炭・歴史博物館とは

かつての炭坑施設が、今は博物館と憩いの場に

  • 田川市石炭・歴史博物館

田川市石炭・歴史博物館は、かつて筑豊地域最大の炭坑であった三井田川鉱業所伊田竪坑の跡地にあります。1983年に「田川市石炭資料館」としてオープンし、2005年に今の「田川市石炭・歴史博物館」になりました。

石炭の歴史を語る豊富な資料を備え、石炭をテーマとするユニークな博物館として知られています。博物館周辺は「石炭記念公園」として整備され、訪れる人たちの憩いの場となっています。

アクセス方法

最寄りの駅は、JRと平成筑豊鉄道の田川伊田駅です。3階建てコンクリート造の特徴的な駅舎です。

  • 田川伊田駅

駅を出て左へ進むと、博物館の看板と、博物館がある「石炭記念公園」への通路の入り口が見えます。ここから約520メートル、徒歩約10分です。

列車の他にも、西鉄バス(福岡県立大行き)を使うと、福岡市の天神バスターミナルから、石炭記念公園口まで、直接アクセスすることができます。

田川伊田駅

福岡 / 駅・空港・ターミナル

 

住所:福岡県田川市大字伊田2621-1

電話:0947-44-1129

田川市のシンボル・二本煙突と竪坑櫓(たてこうやぐら)

石炭記念公園に入ると、大きな二本煙突と竪坑櫓が近づいてきます。とくに二本煙突は、離れた場所からもよく見えるランドマークですが、近づいてみるとなかなかの迫力です。どちらも、国登録有形文化財に指定されています。

  • 竪坑櫓(たてこうやぐら)

竪坑櫓は、1909年に作られ、人や石炭を運ぶケージを地底へ降ろしたり上げたりするために使われていたもの。高さは28.4メートル。

  • 二本煙突

二本煙突は、1908年に作られ、人や石炭を運ぶケージを動かすボイラーの、煙の排煙口として使われていたもの。高さ45.45メートル、213,000枚もの耐火レンガで作られています。煙突の周りは、子どもたちが遊べる公園になっています。

『炭坑節』発祥の地

「月が出た出た月が出た ヨイヨイ」の『炭坑節』。その発祥の地が、ここ田川市です。「あんなに煙突が高いので さぞやお月さん煙たかろ」と歌われるのが、あの二本煙突です。

もともとは炭鉱労働者によって歌い継がれた民謡。それぞれの地域で、歌詞を替えて歌われてきました。有名な歌詞に、福岡県大牟田市の「三池炭鉱」が出てくるので、大牟田が発祥の地という説もありましたが、発祥の地が田川で、全国に広めたのが大牟田ということがわかっています。

毎年11月の第1日曜日とその前日の土曜日には、ここ石炭記念公園を会場に、「TAGAWAコールマイン・フェスティバル~炭坑節まつり~」が開催されます。本場ならではの『炭坑節』が体感できるイベント。最終日には「炭坑節総踊り」で会場が華やかに彩られます。

展示案内

博物館は2階建てです。1階には、第1展示室・野外展示場・産業ふれあい館があります。2階には、第2展示室・第3展示室があります。入館料は、一般400円、高校生100円、小中学生50円、未就学児無料です。特別企画展等には、別料金が設定されることがあります。

1階では、石炭と炭坑の歴史を知ろう~無料wifiによる解説も

1階の第1展示室は、「石炭産業の歴史」をテーマに、石炭の成り立ちや、石炭の採掘の様子、炭坑で働く人々の生活など、石炭や炭坑の歴史がわかりやすく展示されています。実際に石炭を掘っていたときの道具や機械、採炭の様子を人形で再現したものあります。手掘りの時代から機械化の時代へ、当時の様子をリアルに思い浮かべることができます。

  • 第1展示室

屋外展示場では、炭坑で実際に使われた大型機械類が、一堂に集めて展示されています。

  • 屋外展示場

同じく屋外にある産業ふれあい館では、炭坑労働者が生活していた炭坑住宅が再現されています。中は、明治・大正・昭和のそれぞれの部屋の間取りを再現したものとなっています。

  • 再現された炭坑住宅

石炭輸送に活躍した蒸気機関車も展示されています。9600型という貨物用機関車で、1922年に製造され1974年末に廃車になりました。

  • 9600型蒸気機関車

また、1階の展示場全体で、無料wifiによる館内解説ガイドを聞くことができます。日本語だけでなく、英語、中国語、韓国語にも対応。スマホをお持ちの方は、ぜひお試しを!

日本初のユネスコ世界記憶遺産~山本作兵衛氏の炭坑記録画

2011年に、日本で初めてユネスコ世界記憶遺産に登録されたのが、山本作兵衛氏の炭鉱記録画。その「山本作兵衛コレクション」が展示されているのが、2階の第2展示室です。

山本作兵衛氏は、1892年に生まれ、明治・大正・昭和と50数年にわたって炭坑一筋に働いた、生粋の炭坑夫でした。炭坑の仕事や生活、人情などを、孫たちの世代に伝えようと絵を描いていたものが、当時の様子を伝える貴重な歴史・民俗資料として高く評価されています。

詳細は、公式サイト山本作兵衛コレクションをご覧ください。

おみやげは、こちらで

受付横のミュージアムショップ。山本作兵衛コレクション関連の書籍や資料、博物館オリジナルグッズなどを販売しています。

  • ミュージアムショップ

博物館を出てすぐのところにある「シルバー館 お・も・て・な・し」。シルバー人材センターが運営するお店で、地元のおみやげや書籍などが販売され、周辺の観光パンフレットも置いてあります。コーヒーやラムネ、ソフトクリームなどもあって、休憩もできますよ。

  • シルバー館「お・も・て・な・し」

周りの風景も一緒に楽しもう

香春岳と田川市内を一望

博物館2階の展望スペースからは、田川市内が一望できます。

  • 2階展望スペースから見る田川の町

山頂が平らに削られた特徴的な山は、香春岳(かわらだけ)。五木寛之の小説『青春の門』にも出てくる山です。石灰石の山で、現在も採掘が続いています。一ノ岳・二ノ岳・三ノ岳の3つが並んでいますが、石灰石の採掘で山頂が平らになっているのが一ノ岳です。

  • 香春岳(かわらだけ)

夜はライトアップも

二本煙突と竪坑櫓は、毎晩、日没から22時頃まで、ライトアップされます。遠くからも、はっきりと見ることができます。

炭坑の町の移り変わりをずっと見守ってきた煙突と櫓。今も、人々の暮らしを見守り続けているようです。

田川市石炭・歴史博物館

福岡 / 博物館・美術館

 

住所:田川市大字伊田2734-1

電話:0947-44-5745

Web:http://www.joho.tagawa.fukuoka.jp/list00784.html

石炭記念公園

福岡 / 公園・動植物園

 

住所:福岡県田川市伊田2734-1

Web:http://www.joho.tagawa.fukuoka.jp/kiji003215/index...

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※この記事は2017年11月28日の取材に基づき公開した情報です。
 記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。
トラベルライター
旅も暮らしの一部♪

福岡県のまん中、自然豊かな筑豊地域に住んでいます。
一児の母。
パートナーと一緒に、自然学校の仕事をしています。

アウトドアやキャンプ、鉄道、街歩きが大好き。
フットワーク軽いので、思い立ったら、カメラを持ってふらっと出かけています。

地元在住ならではの視点で、近場(主に福岡県内や九州北部)のオススメスポットを中心に紹介します。
たま~に、遠くへ(海外も)出かけることもあり。

どうぞよろしくお願いします!

http://doi-ns.com/

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