福岡といえばラーメンを思い浮かべる人が多いと思いますが、実は「うどん」も福岡のソウルフード。そして、県内どこのうどん屋さんにもあるのが「ごぼう天うどん」。福岡のうどん3大チェーン店で、手軽にトライしてみませんか?
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うどんは福岡県民のソウルフード
うどんも、福岡県民のソウルフードの1つと言われています。お店の数も多く、うどんが大好きな人も多いのです。そんな福岡のうどんの特徴を、まずは紹介します。
福岡はうどん発祥の地?!
福岡がうどん発祥の地という説があるのをご存知でしょうか。
福岡・博多で承天寺(じょうてんじ)を開いた聖一国師が1242年に中国から帰国した際に、製粉技術とともに、うどん・そば・饅頭などを伝えたのがはじまりだと言われています。現在、承天寺の境内には、「饂飩蕎麦(うどんそば)発祥之地」と書かれた石碑が建っています。
「博多うどん」の麺は、やわらかくてコシがない
福岡市を中心に食べられる「博多うどん」。麺や出汁に特徴があります。
まず、麺は、コシがなく、もっちり、ふわっとしています。その理由の1つは、九州産の小麦がもっちりとした柔らかい麺に向いているからだとも言われています。また博多は昔から商人の町で、時間をかけずに早く食べられるものが好まれたため、やわらかい麺が好まれたという説もあります。
出汁は、薄口醤油で仕上げた透明な出汁です。煮干(イリコ)や、サバ節、かつお節、アゴ(トビウオ)、昆布などを使って、それぞれのお店で工夫を凝らしています。
どこのお店にもある「ごぼう天(ごぼ天)うどん」
うどんに載せる具も様々ですが、中でも人気があるのが「ごぼう天(ごぼ天)」です。どこのうどん屋さんに行っても、必ずと言っていいほどメニューにあるので、福岡に来たらぜひ味わって欲しいものです。
ごぼう天は、ごぼうの天ぷらのこと。そのはじまりは、1897年に創業し、明治から戦前にかけて福岡・天神にお店を構えていた「乙(おと)ちゃんうどん」(現在は閉店)。当時は、出汁で下味をつけたごぼうに、衣をつけて揚げていたそうです。
現在、ごぼ天うどんは、博多、そして福岡全域に広まっていますが、その理由は、やわらかい麺とごぼうの組み合わせがヘルシーだから、うどんと一緒に食べられることの多いかしわ飯(鶏肉やごぼうを炊き込んだご飯)と相性がいいから、といった説があるそうです。
お店によって、様々に工夫が凝らされているごぼう天。かき揚げになったものもあれば、細切りにしたもの、そのままの太さのものなど、形も様々です。入ったお店でどんなごぼう天うどんに出会えるかも、楽しみの1つです。
それではさっそく、食べに行ってみましょう!
3大うどんチェーン店のごぼう天うどん
今回は、手軽に食べられるお店として、福岡県内で創業し、店舗数も多い3つのチェーン店を紹介します。「ウエスト」「牧のうどん」「資(すけ)さんうどん」です。それぞれのお店のごぼう天うどんを比較してみます。
【1】ウエスト
福岡の人にはお馴染みの、ウエストの看板です。あちこちで見かけることができます。ご紹介する3つのチェーン店の中で最も店舗数が多く、うどんだけでなく、焼肉・そば・中華料理・カフェといった様々な業種の店舗を展開しています。
1966年に福岡県福津市で1号店を開店。現在は、福岡県内だけでなく、九州各県や山口、関東地区にもお店を出しています。福岡県内だけでも、ウエストのうどん店の数は60を超えています。
24時間営業・年中無休のお店も多く、値段もリーズナブルで、手軽にうどんが食べられるお店として人気です。
リーズナブルなごぼう天うどん
「ごぼう天うどん」は、390円(税込)と、リーズナブル。コロコロとしたごぼう天がトッピングされています。博多うどんらしい、柔らかめの麺が特徴です。
ネギと天かすは、テーブルでセルフサービス。頼むと柚子胡椒(ゆずごしょう)も持って来てくれます。福岡では、うどんに柚子胡椒を入れるのが定番です。
- 【閉店】うどんウエスト 福間店(1号店)
- 福岡
- 住所:福岡県福津市中央1丁目20−1地図で見る
- 電話:0940-42-0134
- Web:http://www.shop-west.jp/
【2】牧のうどん
牧(まき)のうどん、正式名称は「釜揚げ牧のうどん」。1973年に福岡県糸島市で創業。「牧」という名前は、その最初の店舗のある場所の地名で、それがお店の名前になったそうです。主に福岡県西部~佐賀県にかけて展開されており、全部で18店舗あります。(2019年2月現在)
食べても食べてもなくならないうどん?!
「ごぼう天うどん」410円(税込)。丸々としたごぼう天で、衣はサクッとしています。ネギはテーブルに置いてあって、セルフサービスです。
このお店ならではのサービスが、うどんと一緒に運ばれてくる小さなヤカン。中に出汁が入っています。釜揚げうどんですので、麺は水で締めていません。食べているうちに、麺が出汁をすってだんだん少なくなってくるので、出汁をつぎ足しながら食べます。食べても食べてもなくならないうどん、と言われる理由がこれです。
また牧のうどんでは、麺の硬さを選んで注文します。「硬(かた)めん」「中めん」「軟(やわ)めん」の中から選びますが、ここはぜひ、「軟めん」にチャレンジして欲しいところ!軟めんは、更に輪をかけてなかなかなくなりません!もっちりとして、うどんのようで、うどんじゃないような・・・クセになる味です。ぜひ、味わってみてください!
- 牧のうどん 加布里本店
- 福岡 / 和食 / うどん / ご当地グルメ・名物料理
- 住所:福岡県糸島市神在1334−1地図で見る
- 電話:092-322-3091
- Web:https://www.makinoudon.jp/index.html
【3】資さんうどん
資(すけ)さんうどんは、1976年に北九州市で創業した、北九州地区で人気のうどんチェーン店です。福岡県内及び山口県下関市で、42店舗を展開しています。(2019年2月現在)
ごぼうの存在感があるごぼ天うどん
「ごぼ天うどん」は430円(税込)。細長いスティック状のごぼ天は、存在感があります。かまぼこに、ピンクの「資」の文字が入っているのも特徴です。
麺は、普通の麺の他に、細めん(さいめん)も選ぶことができます。細めんは、そうめんとうどんの中間くらいの細い麺です。とろろ昆布と天かすがセルフサービス。
うどん以外のメニューも豊富で、おでん、かしわおにぎり、ぼた餅なども人気です。
- 資さんうどん 本店
- 福岡 / 和食 / うどん / ご当地グルメ・名物料理
- 住所:福岡県北九州市小倉南区上葛原2丁目18−50地図で見る
- 電話:093-932-3010
- Web:http://www.sukesanudon.com/
おわりに
いかがでしたでしょうか。
今回紹介したチェーン店はもちろん、それ以外にも、県内各地には、たくさんのうどん屋さんがあります。ぜひ、いろんなお店の味にチャレンジしてみませんか。