世界一美しい海岸線と称される、イタリアのアマルフィ海岸。ティレニア海、ソレント湾を臨む入り組んだ海岸は世界遺産に登録されており、美しい景色を楽しむことができます。かつて交易で栄えたこの地には様々な文化が流入し、イタリアの他地域とは一味違った教会もあるため必見です。ギリシア神話の英雄ヘラクレスが、愛する妖精の死を悲しんで世界でもっとも美しい場所に亡骸を埋め、その妖精の名を永遠に残すためにアマルフィと名付けたといわれる伝説があります。そんな美しい地についてご紹介します!
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アマルフィ海岸の玄関口、ポジターノで美しい景色を堪能しよう
断崖絶壁に築かれた町
ナポリからヴェスヴィオ周遊鉄道で、終点のソレントへ。そこからバスに揺られること約1時間、アマルフィ海岸の玄関口・ポジターノへ到着です。見てください、この絶景!!断崖絶壁にカラフルな建物が姿を現し、青空との共演が見事な光景となっています。
キラキラ輝く青い海
ティレニア海が目の前に広がります。紺碧の美しい海は神秘的な美しさを秘めています。筆者が訪れたのは3月でしたが、海水浴を楽しむ方々もいらっしゃいました。リゾート地なだけあって、夏ごろは観光客で大変混雑しているそうです。
アマルフィを歩こう
ポジターノから再びバスで30分ほど行くと、アマルフィの街に到着です。中世にアマルフィの海洋国家としての躍進に貢献した、フラヴィオ・ジョイアの像が出迎えてくれます。彼は羅針盤を完成させたともいわれています。
海岸沿いからみたアマルフィの町です。断崖絶壁に築かれていることがよく分かります。小さな町なのでまわりやすいです。
建物で囲まれた道を入ると、メインのドゥオモ広場に出ます。噴水には町の守護聖人・聖アンドレアの像があります。
- ドゥオモ広場(アマルフィ)
- イタリア / その他スポット
- 住所:Piazza Duomo 84011 Amalfi地図で見る
アマルフィ大聖堂で、海洋国家アマルフィの栄光と歴史に迫る
町の中心であるドゥオモ広場には、聖アンドレアに捧げられたアマルフィ大聖堂が君臨しています。
987年に建てられた、珍しい五廊式の建物。金色に輝くファザードは新ゴシック様式で、「黄金のドゥオモ」とも呼ばれています。中央のブロンズの扉はコンスタンティノープルで鋳造され、1065年に取り付けられたものだそうです。
アマルフィの海洋国家としての栄光を現在に伝えてくれる教会です。
大聖堂入り口の夜の様子です。ライトアップが良い雰囲気を醸し出しています。
必見!!天国の回廊とは
長い階段を上っていくと、左手に天国の回廊の入り口があります。天国の回廊は、上流階級市民のための墓地として建設されたものです。
見事な回廊が巡る中庭は、言葉の通り「天国」といえるほど美しく、白い柱廊と庭の緑のコントラストがたまりません。
異国情緒あふれる雰囲気を味わおう
中庭には熱帯性の植物が植えられ、エキゾチックな雰囲気が漂います。アラブ独特の工芸的なアーチを交差させたアラブ・ノルマン様式は必見です。スペインのアルハンブラ宮殿の雰囲気を思い出します。
ところどころにある幾何学的文様のアラベスクからも、イスラームの文化を吸収していることが分かります。まさにイスラーム教とキリスト教を融合させた教会です。貿易で発展した町ならではですね!
アマルフィ名物のレモンを使ったジェラートを食べてみよう
温暖な気候に恵まれたアマルフィでは、この土地の険しい地形を利用し、レモンの栽培がとても盛んなようです。
筆者は今回、Pasticceria Savoiaというお店で名物のレモン味のジェラートをいただきました。お値段はダブルコーンで5ユーロ(約600円)。美しい海を眺めながら食べるジェラートは格別です。
- パスティセリア サヴォイア
- イタリア / スイーツ
- 住所:Parco Regionale dei Monti Lattari, Via Matteo Camera, 2, 84011 Amalfi SA, イタリア地図で見る
おわりに
映画『アマルフィ 女神の報酬』の舞台となったアマルフィ。是非一度、足を運んでみてはいかがでしょうか。