アフリカ

お土産にもなるアフリカン文化体験★オーダーメイドで服を仕立てよう!

取材・写真・文:

長野在住
訪問エリア:12ヶ国

2017年11月1日更新

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お気に入り

写真:Adjoa

日本をはじめ、先進国ですると結構な費用のかかるオーダーメイド。でもアフリカの国々では、服のオーダーメイドは庶民の間で、ごくありふれた文化。日本と比べると、破格で自分の服を仕立てることができます。せっかくアフリカを訪れるのなら、服のオーダーメイドに挑戦してみませんか?アフリカン文化も体験できるし、仕立てた服は最高のお土産にもなります!本記事では、服を作るための布選びのコツからオーダーの方法、そして留意点までを詳しくご紹介します。さぁ、アフリカに着いたらお気に入りの布を探し、テーラーさんへGO!

この記事の目次表示

0. はじめに

服のオーダーメイドは、早ければ当日中に仕上がりますが、平均では1週間ほどの時間を要します。そのため、旅行の初日にオーダーしておくことをおすすめします。その国での滞在日数が1週間未満など、旅程に余裕のない方は、避けたほうが良いでしょう。

それでも挑戦してみたい方は、まずテーラーさん(仕立て屋さん)にてどれくらい時間がかかるのかを確認してからにしましょう。ハーフパンツなどの簡単なものなら、当日中に仕上げてもらうこともできます。

1. 布を選びましょう

服を仕立てるにあたり、まずはじめに自分で服にする布を探さなくてはなりません。アフリカ土産としても人気の高い、アフリカン布。布の選び方のコツをご紹介します。

  • 写真:Adjoaまずは、お気に入りの布を見つけよう

布の色・デザイン

せっかくだから、日本でも着られるような落ち着いた色・デザインを選びたくなるかもしれませんね。でも、おすすめはアフリカらしい原色がメインの布!アフリカでしか着られないド派手なものを選ぶほうが、よりアフリカらしさを満喫できるのでおすすめです。

なお、西アフリカのガーナでは、黒、赤および茶色の布は、葬式用。白ベースで黒や水色の柄の入っているものは、教会へ行くとき用の布です。国によって色の用途がありますので、購入時に店員さんに確認してみましょう。

  • 写真:Adjoaガーナでは赤・黒メインの服は葬式時の服装なので注意

布のブランド

布にもブランドがあります。普通の布と比べて、ブランド布の値段は3倍以上。高級ブランド布と普通のものとで最も違う点は、生地の質。ブランド布は生地が厚く、しっかりしています。つまり、長持ちするのは高級な布。ただ、生地が厚いということは、着用の際にはその分暑い、という難点もあります。

ただ、せっかく高級ブランドの布を買っても、思い通りのドレスに仕上がらないこともあります。あまり高級なものは避け、「失敗してもいいや」と思えるような布を買うほうが無難でしょう。

布を買える場所

布を買える場所は、以下の3か所です。おすすめ順にご紹介します。

(1) マーケット

とにかくいろんな種類の布を見たいのなら、マーケットに行きましょう。高級ブランド品でなければ、1ヤード200円程度から購入できます。

  • 写真:Adjoaマーケットの道端に積まれて売られている布

(2) ショッピングモール

ごちゃごちゃしたマーケットが苦手、ブランドの布しか買う気がない、という方はショッピングモールへ行きましょう。ただし、買えるのはブランド布のみとなります。

  • 写真:Adjoaショッピングモールの布屋

(3) テーラーさんの店先

マーケットやショッピングモールへ行く時間のない方は、直接テーラーさんに行ってみましょう。ただし、種類はそれほど多くありません。テーラーさんに布が置いていない場合は、大概近所に布屋さんがあります。尋ねてみましょう。

布の買い方

基本は1ヤード単位で購入します。6ヤードでしか買えない店もありますので、確認しましょう。

「こういう服を作りたいのだけど…」と店員さんに相談すると、何ヤード必要か教えてくれます。大人用なら、どんな服でも最低2ヤードは必要です。女性用のロングスカートで3ヤード程度です。

いろんなデザインの布を少しずつ購入して、ミックスして作ってもらうことも可能です。柄の布と、無地の布を組み合わせる「コンビネーション」もオシャレです。

  • 写真:Adjoa筆者がアフリカで仕立てた服たち。左の2着が「コンビネーション」。

なお、服にボタンやジップが必要な場合は、テーラーさんで適当にチョイスしてくれます。ただ、日本人のセンスからすると「え?!」と思うようなものが付いてしまう場合もあります。心配な方は、布と合わせて自分で必要なパーツも購入して持参しましょう。

2. オーダーしましょう

布を選んだら、次はいよいよテーラーさんへオーダーをしに行きます。

テーラーさんの選び方

完成したら自分でお店へとりに行くことになります。必ず、完成時に戻ってこられる場所のテーラーさんを選びましょう。

  • 写真:Adjoa服を仕立ててくれるテーラーさん

テーラーさんの腕の良さが1番気になるところかとは思いますが、お店の外見からでは判断しにくいのが実状。ボロボロの店構えでも上手に作ってくれるテーラーさんはいます。服を受け取りに戻ってきやすい場所かどうかを最優先にして、お店を決めてください

なお、同じエリアにテーラーさんが何軒もある場合には、店先に展示してある服を見て、どの店にするか決めるのもアリです。

  • 写真:Adjoaテーラーさんが仕立てた服たち

デザインのオーダー方法

希望のデザインが決まっている場合は、以下の3つの方法があります。

(1) 写真や絵を見せる

デザインの写真や、自分で描いたデザインを見せればOK。できれば、見せた画像をテーラーさんに送るか、絵を渡しておきましょう。「覚えたから大丈夫!」と言い張るテーラーさんもいますが、デザインを忘れてしまうこともあります。

こだわりのある方は、オーダーはできるだけ細かく伝えましょう。当たり前なことでも、逐一確認しましょう。ポケットはどこに付ける、等も伝えましょう。

ただ、この方法で注文するとテーラーさんの解釈によって、オーダーと異なるものが出来上がってしまう確率が高いです。相手は日本人ではないので、感覚も違います。その点は理解しておいてください。

(2) 実物を持参する

仕立てたい服と同じデザインの服を持参し、「これと同じものを作って」とオーダーするのもアリです。絵や写真を見せてオーダーする場合と比べて、テーラーさんにとってオーダー内容がわかりやすいため、失敗の少ない方法です。

  • 写真:Adjoa筆者はテーラーさんが着ている服と同じものをオーダーしてみました

(3) ポスターやカタログから選ぶ

テーラーさんの店内にはアフリカンドレスのカタログやポスターが置いてあります。その中から選ぶと失敗が少ないです。テーラーさんも民族衣装を含むアフリカンドレスは作り慣れているし、独特のセンスを持っていることもあって、比較的満足度の高いものが出来上がることが多いです。

  • 写真:Adjoaテーラーさんの店内にはアフリカンドレスのポスターが貼ってある

特に希望のデザインがない場合、「おまかせ」と言ってしまえばOKです。「こういうものはやめてほしい」という点だけ伝えて、あとはテーラーさんの腕任せ。何ができるかお楽しみ。

実は、これが1番おすすめのオーダー方法。細かく注文すると、完成品が希望と異なった場合にガッカリしてしまいますが、「おまかせ」ならそのように落胆することもありませんから。

オーダー時に伝えること

デザインを伝えただけで安心してはいけません。以下のことも確認するのをお忘れなく。

裏地の有無

裏地をつけるかつけないかも伝えましょう。裏地付きだと、服がしっかりします。裏地なしだと、少し安くなります。

サイズ

アフリカの人は、体の線がくっきり出る服が好きな傾向です。特に何も言わないと、ピチピチの服になってしまいます。ゆったりめをご希望の方は、採寸の際に必ず「少し大きめに作って」などと伝えましょう。

料金

テーラーさんの腕や完成にかかる日数によって、かなり金額に差があります。安くて300円、高いと2,000円ほど。値段交渉しましょう。

オーダー時に、材料代として全料金の半分程度を支払います。後で支払った額をごまかされないように、支払った額を紙に書いてもらうと安心です。そして完成した服を受け取る際に、残りの料金を支払います。

完成予定

お店を訪れたら、まずいつまでに完成するかを確認しましょう。もし自分の旅程に合わないようだったら別のテーラーさんに行ってみましょう。テーラーさんのお店はそこらじゅうにあります。

「この日には完成しているから!」と自信を持って言うテーラーさん。でも、実際にその日に行ってみると完成していなかった…なんてことも。必ず、オーダー時に連絡先を聞き、頻繁に進捗を確認しましょう。

中には、特急料金を支払えばその日のうちに作ってくれるテーラーさんもいます。オーダー時に尋ねてみましょう。

3. 試着しましょう

さぁ、待ちに待った完成予定日。できれば前日に「服は完成した?明日服をとりに行っても大丈夫?」と確認の連絡をしましょう。連絡なしにお店に行くと、臨時休業ということもあります。

完成品を受け取る際は、必ず試着をしましょう。サイズが合わなければその場で直してくれます。また、デザインも多少なら修正してもらえます。

  • 写真:Adjoa必ず試着してサイズが合うかどうか等、確かめましょう

なお、テーラーさんによっては試着スペースのないお店もあります。オーダー時に試着スペースの有無を確認しましょう。試着スペースがない場合は、店内で着替えることになります。服を受け取りに行く日は、試着をしやすい格好で行きましょう(女性ならスカートを履いていく、中にキャミソールを着ていく、等)。

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この記事を書いたトラベルライター

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