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バイソンって美味しい!【Ted’s Montana Grill】(アメリカ)

取材・写真・文:

兵庫在住
訪問エリア:18ヶ国

2019年8月5日更新

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アメリカバイソンといえば、広大な自然で生息する、体のいかつい、野生の動物というイメージですよね。そんなバイソンは実はとっても美味しいんです!その上、牛肉に比べるとヘルシー。今回は、そんなバイソン料理が食べられるレストラン、アメリカ全土に展開している【Ted’s Montana Grill テッズ モンタナ グリル】をご紹介します。

この記事の目次表示

【アメリカバイソン】とは

【アメリカバイソン】(以下、バイソン)は、お尻はキュッとしているけど、肩はいかつくて、顔がでかい、その顔の周りは毛がモジャモジャ。

でも、こう見えても「牛」の一種で、見た目で特記するなら とにかくデカイ! どれくらいデカイのか、筆者調べではありますが平均値比較を参考までにご紹介しますと・・・

  • 日本が誇る黒毛和牛は 肩高 140cm 、体重 700kg
  • 乳牛のヨーロッパのホルスタインは 肩高 160cm 、体重 1,100kg
  • そしてバイソン! 肩高 200cm 、体重 1,300kg

個体差はあると思いますが、バイソンは「牛」の中では一番デカイ といっても過言ではないと思います。

バイソン肉は赤身肉で低カロリーなのに旨〜い!

見た目に慣れていない日本では「バイソンって美味しいの?!」と思うかもしれませんが、最初に言っておきます。旨いです。激旨です。でも、霜降り和牛のような脂身が好きな方には向かないかもしれません。

と言うのも、バイソンは、そんな大きな姿が「点」に見えるくらい広大な自然の中で、思いっきり自由に、完全ストレスフリーで育っていますし、普通の牛は穀物を食べるのに対し、バイソンは草しか食べません。だから 脂肪分がほとんどなく、高タンパクな赤身肉で低カロリー 。調理方法はステーキがベスト、と言われています。

慣れ親しんでいる通常の牛肉にはない素朴な味がしますが、むしろそれがイイ!クセがあるわけではありません。弾力がありつつも柔らかく、噛めば噛むほど、口の中にじわ〜っとに肉の旨味が広がります。

さらに 鉄分 を、と〜っても多く含んでおり、牛肉の3倍! 鶏や豚その他の動物と比べても、鉄分の多さはダントツなんだとか。

そんな、ヘルシーかつ栄養価の高いバイソン、今のご時世なら誰もが食いつきそうなのですが、なぜ、あまり見かけないのでしょうか?

人間の酷い仕打ちで一度は絶滅の危機に・・・

バイソンは、かつてはネイティブ・アメリカンの重要な食料源でした。他にも、毛皮は服やテントに、骨は武器に使用されていましたが、バイソンとは共存していました。この頃は、6,000万頭ほどは生息していたそうです。

ところが、17世紀に植民地を求めてやってきた 白人たちの猟銃による乱獲 が始まります。毛皮を商用に使うための乱獲、娯楽の狩猟のための乱獲・・・

さらに酷いのは、侵略者白人に抵抗していたネイティブ・アメリカンに打撃を与えるために、彼らの生活に必須であったバイソンを ただ射殺するだけ射殺して放置する 、という残虐なこともしていたそう。

バイソンが減った結果、ネイティブ・アメリカンは飢餓状態になり、白人社会に従わざるを得なくなった…とも言われています。

国立公園・保護区の設置で個体数も回復

そうして乱獲を続けて、気がついたら、6,000万頭もいたバイソンは、たったの数100頭にまで減ってしまったんだそう。ケタの違いにショックです。

19世紀に入り、ようやく「バイソンを保護しなければ」という活動が始まりました。

アメリカには、“自然をあるがまま守るために国が管理する”という趣旨で「National Park アメリカ国立公園」がありますが、バイソンの保護は、1872年にできた世界初の国立公園「イエローストーン国立公園」が筆頭。アメリカ国立公園のマークにも、バイソンが描かれています。

イエローストーン国立公園と一言で言っても、その敷地はとてつもなく広く、ほぼ人の手を介入せず自然の中で個体数を増やしています。イエローストーン国立公園では、悠々と道路を歩くバイソンもたくさん見られますヨ。

その他にもバイソン保護区が設置されるようになり、いまでは 野生のバイソンは30,000頭 くらいまで復活しているそうです。

ですが!もちろんそのような保護区のバイソンは食べてはいけません!食用のバイソンは、それ専用の牧場があり、今回ご紹介する【Ted’s Montana Grill テッズ モンタナ グリル】も、食用のバイソンを提供しています。

全米に展開している【Ted’s Montana Grill テッズ モンタナ グリル】とは?!

【Ted’s Montana Grill】は、トレードマークが「バイソン」である通り、バイソンの料理が楽しめるレストランで、今や全米に45店舗以上展開しています。

19世紀のクラシックな雰囲気を意識した内装ですが、あまりにも汚い格好でなければ、特にドレスコードはありません。 キッズメニューもあるのでファミリーも気軽に利用できる雰囲気です。

CNNの創始者だから自社でバイソン牧場が持てる!

さて、店名にもある【Ted】って誰?と思いますよね。実はこの方は、今や全世界のニュースを発信する【CNN】の創始者【Ted Turner テッド・ターナー】さんのことなんです。

CNNを創設しただけではなく、アトランタのスポーツチームを買収したり、メディア業界人としてたくさん活躍されてきています。

そして全米でも有数の資産家!モンタナ州をメインに合計 2,000,000エーカー以上(ざっくりですが、埼玉県+栃木県 または 四国の半分くらい)の牧場を持っており、そこでは 45,000頭以上 のバイソンを飼育しているんだそう。

また、【Ted’s Montana Grill】が2002年に開業できたのは、もう一人の功労者がいます。【Ted’s Montana Grill】のCEOである【George W. McKerrow ジョージ・W・マッケロー】さんです。

アメリカのフードサービス業界紙『Nation’s Restaurant News』では “dinner-house legend ディナーハウス・レジェンド” と呼ばれており、数多くの有名レストランを立ち上げてきた実績のある、まさにレジェンド!

店内のバイソンのトロフィーは必見!

どの店舗にも必ずあるのが、バイソンのトロフィ(頭部の剥製)。是非近寄って見てください。初めて見る方は、あまりにもの大きさに、びっくりするに違いありません!ほんっとうにバイソンって大きいです!

我々のために命をくれたバイソンなので、美味しく食べましょう!

…とは言っても、日本人の胃袋では完食は厳しいかもしれません。そんな時は、無理して食べずにぜひ「お持ち帰り」しましょう。「Doggy bag , please(ドギーバッグ、プリーズ)」と言えば、持ち帰り用の容器を提供してくれます。

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この記事を書いたトラベルライター

じっとしているのは耐えられない旅行好き&飲兵衛です
日本在住ですがアメリカで生活したこともあり、その時にすっかりアメリカ大陸の自然に魅了されました。それ以来、帰国しても日本の自然の素晴らしい場所をあちこち旅行するのが好きです。1児の母でもありますので、“子連れで行くとどんな旅になる?!”という視点も織り交ぜていろんな場所をご紹介できればと思っています。
http://blog.goo.ne.jp/makiko0213ha

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