関東最大の規模を誇る日原鍾乳洞や、洞内の3分の2以上が竪穴という橋立鍾乳洞、波や雨風の浸食によって岩にメガネ状の穴が開いた馬の背洞門など、関東のおすすめ鍾乳洞&洞窟をご紹介します。
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1.日原鍾乳洞(東京)
「日原(にっぱら)鍾乳洞」は、総延長1,270m、高低差134mの鍾乳洞で、東京都の天然記念物にも指定されています。埼玉県秩父市にある「瀧谷洞(ろうこくごう)※非公開」と並び、関東最大の規模を誇ります。
洞内屈指の撮影スポットが「死出の山(しでのやま)」で、カラフルにライトアップされた幻想的な空間になっています。また「死出の山」の先には、縁結びのご利益があるとされている縁結び観音があります。
日原鍾乳洞のある奥多摩町は避暑地として知られており、洞内も年間を通じて平均11℃のため、夏でも羽織りものが必要です。
- 日原鍾乳洞
- 西東京・福生・青梅 / 鍾乳洞 / 雨の日観光 / 縁結びスポット / ツーリング
- 住所:東京都西多摩郡奥多摩町日原1052地図で見る
- 電話:0428-83-8491
- Web:http://www.nippara.com/nippara/syounyuudou/syounyu...
2.橋立鍾乳洞(埼玉)
- 出典:tripnote.jp
秩父駅から3つ離れた浦山口駅から徒歩10分程の所にある「橋立(はしだて)鍾乳洞」は、埼玉県唯一の観光洞です。洞内の3分の2以上が竪穴という珍しい鍾乳洞で、埼玉県の天然記念物にも指定されています。
橋立鍾乳洞の中はひんやり肌寒く、大人はかがまないと進めないほどの狭い道が続きます。内部は撮影が禁止されているので、ご自身の目でその神秘を確かめてみてくださいね。
3.荒船風穴(群馬)
世界遺産「富岡製糸場と絹産業遺産群」を構成するスポットのひとつ「荒船風穴(あらふねふうけつ)」。夏でも2℃~3℃の冷たい風が岩の間から吹き出していることから、かつて蚕の卵を貯蔵する冷蔵庫として使用されていました。
この風穴のおかげで蚕の卵がかえる時期を調整できるようになり、今まで年に一度しかできなかった養蚕の回数を増やすことに成功。製糸技術の発展に大きく貢献しました。現在でも大きな石垣が残っており、岩間から吹き出る冷たい風を感じることができます。
※12/1〜3/31は冬期閉鎖のため見学することができません
- 荒船風穴
- 下仁田町(甘楽郡) / 遺跡・史跡 / 世界遺産 / ツーリング
- 住所:群馬県甘楽郡 下仁田町大字南野牧字屋敷甲10690地図で見る
- 電話:0274-82-5345
- Web:http://www.town.shimonita.lg.jp/fuketsu/m01/01.htm...
4.不二洞(群馬)
関東一の規模を誇る鍾乳洞「不二洞(ふじどう)」。洞内の延長は2.2kmで、1周するのにかかる時間は約40分です。洞内には階段と照明が整備されているので、気軽に道内探検を楽しむことができます。
約400年前、地元・吉祥寺の僧が洞内を探検したとされており、鍾乳石には仏にまつわる様々な名称が付けられているのも特徴です。自然が生み出した美しい景観はLEDによってライトアップされており、より一層魅力的な姿で見るものを魅了します。
- 不二洞
- 上野村(多野郡) / 鍾乳洞 / パワースポット / 穴場観光スポット / ツーリング
- 住所: 群馬県多野郡上野村川和665地図で見る
- 電話:0274-59-2146
- Web:http://uenomura-tabi.com/top/fjujido/
5.史跡鍾乳洞 源三窟(栃木)
栃木県・塩原温泉郷にある、全長50mほどの天然の鍾乳洞「源三窟(げんざんくつ)」。火山活動で出来たとされている洞窟内には滝水が流れており、夏は涼しく、冬は暖かな気温で保たれています。
かつて源頼朝に追われた源氏の落人が隠れ住んでいた「源氏の隠れ岩屋 史跡鍾乳洞」としても知られており、洞窟に併設されている「武具資料館」では、洞窟内にて発見された甲冑をはじめとした150点ほどの武具も展示されています。
- 史跡鍾乳洞 源三窟
- 那須塩原市 / 鍾乳洞 / 穴場観光スポット
- 住所:栃木県那須塩原市塩原1118地図で見る
- 電話:0287-32-2338
- Web:http://genzankutsu.com/
6.大岳鍾乳洞(東京)
- 出典:tripnote.jp大岳鍾乳洞内部の様子。東京でも鍾乳洞探検ができます。
東京都あきる野市にある「大岳キャンプ場」。その総合受付事務所の奥に続く道を歩いていくと、「大岳(おおたけ)鍾乳洞」の入口へと辿り着きます。総合受付事務所で鍾乳洞の見学料金を支払い、無料で貸してもらえるヘルメットを着用して、いざ入洞。鍾乳洞の中はまるで別世界です。
ひんやりとした神秘的な洞内には自然の造形美の数々。自然が作り出した天然の芸術にはそれぞれ名称が付けられており、その自然美に思いを馳せるのは楽しいものです。見学料金は大人600円、小・中学生400円、幼児200円です。
- 大岳鍾乳洞
- 西東京・福生・青梅 / 鍾乳洞
- 住所:東京都あきる野市養沢1587地図で見る
- Web:http://otakecamp.web.fc2.com/
7.宇津野洞窟(栃木)
栃木県佐野市、標高165mの山中にあるこちらの「宇津野洞窟」は、小規模ながらも大人が中に入って探索できる広さがあります。大昔、富士山の大噴火で灰が降り積もってできた石灰岩の地層にある洞窟で、1cm伸びるのに約500年かかると言われている鍾乳石や石筍(せきじゅん)が、現在も洞窟内で成長を続けているそうです。
洞窟が現在の形になるまでには約2億5000年かかったといわれていて、その年月の長さは想像をはるかに超えるもの。洞窟内には散策路や手すりなどが整備されていますが、屈んで進む狭い場所などもありますので、注意が必要です。
洞窟をお寺として利用していた時期があるため、七観音の一つの如意輪観音菩薩や、護摩焚き場なども見ることができます。洞窟内は真夏でもひんやりと涼しく、長居をすると肌寒く感じるほどです。
- 宇津野洞窟
- 佐野市 / 洞窟 / 雨の日観光 / 鍾乳洞
- 住所:栃木県佐野市会沢町1074地図で見る
- 電話:0283-27-3011(佐野市観光立市推進課)
- Web:https://www.tochinavi.net/spot/home/?id=9632
8.毘沙門洞窟(神奈川)
- 出典:commons.wikimedia.orgphoto By Mizunoumi, Public domain from Wikimedia Commons
神奈川県三浦市にある、弥生時代から平安時代までの生活を知る上で貴重な遺跡「毘沙門洞窟」。毘沙門海岸にある海蝕(かいしょく)洞窟のうちのひとつであるこちらの洞窟は、神奈川県の指定史跡にもなっています。
正式名称を「毘沙門洞窟弥生時代住居址群」といい、弥生時代~平安時代にかけて住居や死体・遺骨・遺品などを葬った墳墓として利用された洞窟として知られています。洞窟からは弥生時代に使用されていたとされる青銅・鉄・鹿角で出来ている釣針、鹿角製の銛などの漁撈(ぎょろう)用具、他にはアワビの貝殻で作られた貝包丁をはじめとする農耕用具なども発見されています。
9.清見が岡鍾乳洞(東京・小笠原諸島)
東京から南南東へ約1,000km先にある「東洋のガラパコス」と呼ばれる小笠原諸島。その中でも、東京から片道26時間の船旅でようやく辿り着ける日本一遠い島「母島(ははじま)」にあるのが「清見が岡鍾乳洞」です。
鍾乳洞内を往復するのにかかる時間は約10分程度ととても規模の小さい鍾乳洞ですが、洞内にある「カーテン鍾乳石」が見応えがあると人気です。照明がしっかりと完備されており,ヘルメット着用の上で気軽に探検を楽しむことができます。鍾乳洞の見学は、事前に母島観光協会への申し込みが必要です。
10.馬の背洞門(神奈川)
三浦半島の最南端・城ヶ島にある「馬の背洞門」。波や雨風の浸食によって、岩にメガネ状の穴が開いた海蝕洞穴で、自然の芸術品とも言われる美しい洞門です。穴は高さ8m、幅6mもあり、天然の洞門から覗く太平洋は絶景です。