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【3】オーナーのおもてなしが光る「沖のまちやど」
3つ目も大正時代の町家を改装した、ゲストハウス「沖のまちやど」。当時使われていたおくどさんや火袋も残っており、まるで歴史博物館のような当時の生活に触れられる宿です。なにより素敵なご夫婦オーナーさんの、温かなおもてなしで快適に過ごすことができます。
町家らしい素敵な入り口を入ると、広いスペースに受付があります。
共用スペース
共用スペースにはこのくつろげる畳の広いお部屋と、共用お台所があります。
台所は土間に町家らしい細長い造りで、当時の雰囲気がそのまま残されています。その中でも棚は使いやすく、シンクはおしゃれに改装されていて、オーナーさんのセンスを感じます。
上を見上げてみると、「火袋」が残されています。火袋とは京町家にある吹き抜けを指します。もし竈(かまど)の火が周りに燃え移っても、隣家に延焼しないように火が吹き抜けを通って上にあがるようになっています。火を閉じ込めることから火袋と呼ばれています。
お部屋
お部屋は和室の4種類のタイプです。バルコニー付きのツイン(一部屋8,000円)、床の間のツイン(8,000円)、格子のツイン(7,500円)、天井飾りのツイン(一部屋8,000円)。以前あったドミトリーはなくなってしまったようですが、個室は1人でも利用可能ですし、大人数の場合はなんと一棟貸し切りもできますよ(8名まで 一棟31,000円)。沖のまちやどHPでお部屋をご覧になれます。
設備・アメニティ
お手洗い、シャワーは共同、ドライヤー貸出あり。バスタオルはついています。銭湯に行く場合は使い切りのシャンプーと石鹸をもらえます。
おくどさん
中庭には昔使われていた竈が残っています。京都では親しみをこめて「おくどさん」と呼ぶんだそうです。
素敵なオーナーさん
沖のまちやどをおすすめしたい理由は、なんといってもオーナーご夫婦の人柄です。ほんわかと優しい雰囲気をもっています。ゲストハウスは自分でベットメイク(シーツを付け、利用後に外す)することが多いですが、こちらでは不要です。ゲストハウスというより旅館のような設備やサービスで、お客さんが快適に過ごせるようにという細やかな気配りを感じます。観光についても丁寧に相談に乗ってくれたり、また利用したいと思う心温まる宿です。
アクセス
- 地下鉄東西線東山駅で下車、徒歩2分
- 市バス100番・206番などで「東山三条」で下車、徒歩2分
祇園や知恩院、八坂神社に近い立地です。古川町商店街の中にあり、商店街も懐かしい雰囲気で楽しめます。昔ながらの町家で生活してみたい人、旅館のような快適な宿を好む人は沖のまちやどで決まりです。
- 沖のまちやど
- 東山・祇園 / ゲストハウス
- 料金(目安):7,500円〜7,407円
- 宿泊時間:16:00〜11:00
- 住所:京都府京都市東山区古川町542-2地図で見る
- Web:http://www.okimachi.com/
気になるゲストハウスでの過ごし方
共用スペースは利用しなきゃいけないの?
ゲストハウスと言ったら、みんなでわいわいしなきゃいけないんでしょ?人見知りだから苦手、と敬遠する人も多いです。でも実際はそんなこと気にしなくて大丈夫です。共用スペースに行く行かないのは自由なので、自分の部屋で静かに過ごす人もいます。もちろん交流を楽しみたい方は共用スペースへ。フレンドリーな人が多くすぐに打ち解けることができますし、結構すごい旅人が泊まっていたりするので(笑)、話を聞くのもおもしろいです。
また年齢層も幅広く、若者だけではありません。50〜60代の一人旅や、年配ご夫婦も見かけます。
ドミトリーってどんな感じ?
ゲストハウスを初めて利用する場合、ドミトリーにも不安を感じる人がいると思います。知らない人と同じ部屋になるわけですが、だいたい二段ベットにも和室にも、プライバシーのためのカーテンが付いています。このカーテンがかなり重要で、締めればほぼ個室気分になるんです。
ドミトリー内では各々静かに過ごしています。荷造りの音や目覚ましの音に少し気を使うくらいですが、満室ではなかったり、活動時間のずれからほぼ人に会わなかったり。一度泊まってしまえば意外と快適です。ただ貴重品の管理だけはしっかりとして下さいね。
レンタサイクルを活用しよう
ゲストハウスではほとんどレンタサイクルがあり、今回ご紹介したゲストハウスも1日500円で利用可能です。バスの時間を気にせず観光名所を自由に巡ってみたり、鴨川沿いを走っても気持ちがいいです。
ディープな京都を味わう銭湯
ゲストハウスに24時間利用可能のシャワーはありますが、近くの銭湯に行くのもおすすめです。京都には市民が現在も利用している昔ながらの銭湯が多く残っており、どのゲストハウスからも徒歩数分のところにあります。まるで昭和や大正にタイムスリップしたような空間で、普段できない経験ができ楽しいですよ。
いかがでしたか?
京町家の魅力がたっぷり詰まった3つのゲストハウス。こんな素敵な空間にホテルよりお安く泊まれるなんてお得な気分ですよね。一人旅で思いっきり観光をして、宿は寝るだけという人にとっては安く泊まれるゲストハウスはとてもおすすめです。もちろん町家ゲストハウスならではの風情ある空間で、カップルやご夫婦で個室を利用してゆっくり過ごすのも良いです。京都旅行の中で、町家ゲストハウスに宿泊するのも観光の一つとして楽しんで下さいね。
※2018年10月1日より京都市では宿泊税条例が施行されます。1名一泊につき200円の宿泊税が別途必要になります。