大分県内で天然炭酸水が汲めるスポットをご紹介します。日本国内で天然炭酸水が汲める場所は数か所しかなく、大変貴重です。水は、便秘やアトピーなど体の不調にも効果があるのだとか。本記事では現地の様子をお伝えします。
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白水鉱泉とは
天然炭酸水が汲めるスポット
白水鉱泉は、大分県由布市にある天然炭酸水湧出スポットです。お水は有料で、現地飲用、お持ち帰り、どちらも可能です。由布院駅からも車で約40分とアクセスしやすい場所にあります。
また、「阿蘇くじゅう国立公園」特別地域黒岳の一角に位置し、敷地面積約5万平方メートルの土地を有しています。原生林に湧出する天然の炭酸水ということで、ひそかに人気を集めています。
飲用方法
白水鉱泉の水は湧出時、摂氏8度前後の冷泉だそうです。これが最もおいしくお水を飲める温度なのだとか。汲みたてのお水を、ぜひそのまま頂きましょう。あたたまってしまった際には、冷やしてから飲むのがおすすめです。
ペットボトルに詰めて持ち帰るのが一般的ですが、ビンの容器に入れて密栓すると、長期保存が可能になります。
栓を開けたままにすると、炭酸成分のみが蒸発し、まろやかな味わいへと変化します。あえて炭酸を抜かして飲む方法もあることを、ご紹介しておきます。
白水鉱泉の歴史
白水鉱泉飲用販売の歴史は約90年にも及びます。まず大正5年、伊藤定平氏、城貫一氏の二人が飲用の許可を受け、当時の海軍等に販売した記録が残っているそうです。
昭和8年には佐藤久士氏が、湧出地に皮膚病療養のための宿泊施設を開業しました。戦争で召集され一度は廃業していますが、昭和35年に現在の黒獄荘を開業しています。
昭和22年には県内外から政財界の方々が来村しています。この頃より健康水としての販売目的で会社を設立されています。
平成6年には佐藤久士氏の孫が清涼飲料水製造業の許認可を受け、現在に至っているそうです。
どんな味?
飲んだ時の率直な感想は、「微炭酸で美味しい!飲みやすい!」です。市販されている炭酸水とはシュワシュワの種類が異なるように感じます。大変きめの細かい泡が特徴で、飲んでも鼻がツーンとするようなことはなく、優しい炭酸水です。
ミネラル豊富なため、独特の濃い味も感じます。「カルシウム・マグネシウム硬度量59」とされており、ギリギリ軟水に分類されます。(軟水は硬度量0~60mg/L未満。)
ちなみにヨーロッパの水はほとんどが硬水に含まれます。よく聞くエビアンやヴィッテルの硬度は300を超えるのだとか。ボルヴィックは硬度60と控えめで、白水鉱泉とほぼ同じです。ですので、味はボルヴィックをイメージして頂ければよいかと思われます。
現地の様子
まずは事務所で受付を
採水する前に事務所へ立ち寄りましょう。営業時間は8時~17時となっています。券売機でチケットを選択し、受付の方に渡すシステムとなっています。
ご自身でペットボトルなどの容器を用意された場合、採水量によってお支払いする金額が変わります。2Lまで100円、5Lまで200円、10Lまで300円、20Lまで500円です。
「容器を忘れてしまった!」という方はこちらでの購入も可能です。2L容器200円、10L容器700円、20L容器1,000円です。
水汲み場は水道になっている
水汲み場はなんと水道になっています。蛇口をひねると炭酸水が出てくるというユニークな仕掛けです。手や足を小川に入れても可、といった案内もあります。筆者は行いませんでしたが、30秒もつけていると、含有成分が皮膚を刺激し始めるそうです。
ちなみにこちらの炭酸水を飲用すると、便秘、尿が出にくい、糖尿病、食欲不振、胃の不調に効果がある、と言われているそうです。飲むだけでなく、浴用にも利用可能で、皮膚病、痛風、アセモなどにも効き目があるのだとか。
上記のような健康効果をお求めの方は、継続飲用が好ましいそうです。年契約の定期購入などのサービスもありますので、気になる方はぜひ直接お問合せ下さい。単発での郵送ももちろん対応可能です。
- 白水鉱泉
- 大分 / 自然・景勝地 / 女子旅 / 穴場観光スポット
- 住所:大分県由布市庄内町阿蘇野2278地図で見る
- 電話:097-597-3267
- Web:https://shiramizu-kousen.com/
合わせて立ち寄りたい「男池湧水群」
白水鉱泉から車で約10分の場所に、名水百選に登録されている湧水地があります。とても気持ちの良い、手軽なハイキングスポットとなっていますので、お時間ある方は合わせて訪問してみて下さい。所要時間は約1時間程度です。
ハイキングコースになっていますので、道に沿って歩けば迷子になることはありません。起伏もほとんどないので、お手軽に楽しめる簡単なリフレッシュスポットです。
コースの途中、透明感バツグンの川や湧水がありますので、そちらは必見です。ここでも水を汲める場所がありますので、必要な方は空のペットボトルを用意しましょう。
原生林ならではの木々の様子を楽しむこともお忘れなく。野鳥の鳴き声も素敵ですよ。
この記事を書いたトラベルライターから一言
ヨーロッパの天然炭酸水に「ペリエ」がありますよね。ペリエが大好きだった筆者は、日本にも炭酸水が飲める場所があると知ったとき、とても興奮しました。味もシュワシュワ具合も期待通りで、再び炭酸水に恋をした気分です。そういえば、立ち寄りスポットの男池湧水群で、面白いもの(?)を見つけました。ハート型の石です。もしかして、炭酸水への想いが通じたのかな。(菊地早秋)