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【徳島県・鳴門】いつ見る?どこで見る?いつかは見たい世界三大潮流、渦潮!

取材・写真・文:

北海道在住
訪問エリア:47都道府県

2020年7月14日更新

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誰もが一度は聞いたことがある「鳴門の渦潮」。筆者は子供の頃、教科書で初めてその存在を知ったと記憶しています。写真や文章から想像はしていましたが、実際に見た渦潮は想像をはるかに上回る大迫力の感動体験でした。どこから見るの?いつでも見られるの?本当にすごいの?ここではそんな渦潮観察にまつわる疑問にお答えしたいと思います。動画も用意しましたので、渦潮に少しでも興味のある方はぜひ記事を参考にお出かけしてみてください!

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Q1 鳴門の渦潮はそんなにすごいの?

Ans. 世界三大潮流の1つで、渦の大きさは世界一!

渦潮を見たことがありますか?まだ見たことがない方は、どのような想像をされていますか?筆者は勝手な先入観から、同じ場所に大きな渦が1つないしは2つ、常にぐるぐる回り続けているようなものを想像していました。

そもそも潮が渦を巻く現象はなぜ起こるのでしょうか?簡単に説明すると、徳島県鳴門市側の浅瀬と兵庫県淡路島側の浅瀬の間に水深100mを超える場所が存在し、そこを流れている水流の速い「本流」が浅瀬でゆっくりと流れている海水を巻き込むことによって起こる現象なのだそうです。

一日に2回、浅瀬で穏やかな流れの瀬戸内海(内海)に、太平洋(外海)からやってきた流れの速い海水(本流)が大量に入り込みます。これには干潮・満潮による潮位の差が関係しています。大量に入ってきた海水は約6時間後に大量に出て行く、これを毎日繰り返しているのだそうです。

地球規模で見ると鳴門海峡の出入り口はとても狭いので、周囲の浅瀬の潮流を巻き込みながら入ってくる、あるいは出て行く、これが「渦潮」です。広いところから急に狭いところへ流れ込んだ海水は速度を増して入ってきます。大潮の時は時速20kmとも言われており、これは日本一の速さです。

瀬戸内海の複雑な地形が生んだ自然現象と言えますが、世界的にはイタリアの「メッシーナ海峡」とカナダの「セイモア海峡」と並んで三大潮流の一つに数えられています。渦の大きさは大潮の時で最大30mにものぼることがあるそうで、これは世界一とも言われています。

余談ですが、渦潮の渦には右巻きと左巻きがあるんですよ!鳴門市が左側、淡路島が右側という位置から見ているとして、満潮時は外海が内海に入り込んでくるので、鳴門市側は反時計回り(左巻き)に、淡路島側は時計回り(右巻き)の渦ができます。内海から外海へ海水が出て行く干潮時は逆になります。知っていたら遠くからでも今が満潮か干潮かがわかっておもしろいですね!

Q2 いつ行っても見られるの?

Ans. 満潮・干潮の時間を調べてから行くのがオススメ!

潮が渦を巻く原理はQ1で説明したとおりです。外海の本流と内海の潮位の差が大きければ大きいほど、速度の速い大きな渦を観察することができるので、せっかく行くなら干潮・満潮の時間に合わせて行くのがオススメです。

筆者は瀬戸内海を10日かけて1周するという旅の最終日頃に何の事前情報も持たずに立ち寄ったところ、渦らしきものはまったく見えずとても後悔することになり、予定していた日程をキャンセルして翌日の期待値が高い時間に再訪することになってしまいました。こういった後悔をしないためにも事前に調べておくことはとても大切です。

フォトスポットとしてはとても素敵ですが、時間を間違えてしまっては筆者のようにただの凪しか見られないという事態に陥ってしまいかねません!

満潮・干潮の時間はこちらのページに潮見表が載っているので、参考にすると良いでしょう。記載されている時間の前後1時間半が見頃だそうです。また、春の大潮(新月や満月を挟んだ前後数日間)の時期は1年でもっとも潮位の差が大きくなるので迫力ある大渦が期待できるそうです。

筆者が再訪してまで見た渦潮は大潮の日ではありません。時間だけは見頃に合わせて行きましたが、天候や風向きなども含めた総合的な期待値で言うとまずまずの日でした。それでもこれだけの渦を見ることができ、十分に大興奮・大満足だったのですから、大潮の日はさらなる感動体験が期待できますね!

渦そのものは動画より写真の方がわかりやすいかもしれませんが、大海原の波の音を一緒に聞いていると、より迫力が伝わるかと思います。ぜひ高画質でご覧ください!

Q3 どこからでも見えるの?

Ans.肉眼でも見えますが、オススメはうずしお観潮船!

こちらの写真でもわかるように、大鳴門橋の鳴門市側のたもとには小高い丘があり、ホテルもいくつか建っています。渦潮の見えるホテルと謳っているホテルもあるので、条件の良い日には肉眼でも見ることができるのでしょう。

また大鳴門橋は鳴門市側から1/3程度まで歩くことができます。「渦の道」と呼ばれており、海抜45mの高さから海上散歩を楽しむことができます。

上は自動車道になっているので車やトラックの轟音も聞こえてきます。全長450mほどの遊歩道を淡路島方面へ歩いていくと展望室があります。一部床がガラス張りになっており、真下に鳴門海峡を望むことができます。高所恐怖症の方には少々厳しい造りかもしれませんね。

この「渦の道」からは、必ずしも渦潮が見えるとは限りません。450mより奥(淡路島側)に渦があるときはまったく見えなくなってしまいます。渦の道の公式ホームページでは渦が見られる可能性の高い時間帯を掲載しているので参考にしてみてください。

  • 入場料:大人510円、中高生410円、小学生250円
大鳴門橋遊歩道 渦の道
徳島 / 展望・景観
住所:徳島県鳴門市鳴門町地図で見る
電話:088-687-1330
Web:https://www.uzunomichi.jp/

渦の道の海上散歩も良いですが、筆者のオススメはなんと言ってもうずしお観潮船!目の前で幾重にも巻いては消えていく様を、海原の音と共に体感できるのは忘れられない経験になることと思います。

うずしお観潮船にはいくつか種類があります。鳴門市だけではなく、淡路島からも出航しているので特徴を簡単にご紹介します。

大型観潮船わんだーなると(鳴門発)

・所要時間約30分、40分毎出航、一日12便

・定員399名

・揺れが少ない大型船で渦の真上まで行ける

・予約不要

・大人1,800円、小学生900円

大型観潮船 わんだーなると
徳島 / クルーズ
住所:徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字大毛264-1地図で見る
電話:088-687-0101(鳴門観光汽船)
Web:https://www.uzusio.com/

小型水中観潮船アクアエディ(鳴門発)

・所要時間約25分、30分毎出航、一日15便

・定員46名

・水中展望室から水中の渦の様子が見られる。船酔い注意

・要予約

・大人2,400円、小学生1,200円

小型水中観潮船 アクアエディ
徳島 / 乗り物 / クルーズ / 渦潮鑑賞
住所:徳島県鳴門市鳴門町土佐泊浦字大毛264-1地図で見る
電話:088-687-0101(鳴門観光汽船)
Web:https://www.uzusio.com/

うずしお汽船うずしお号(鳴門発)

・所要時間約25分、30分毎出航、一日12便

・定員86名

・目線が低く大迫力。船酔い注意!

・予約不要

・大人1,550円、小学生780円

高速観潮船 うずしお号
徳島 / クルーズ
住所:徳島県鳴門市鳴門公園亀浦漁港地図で見る
電話:088-687-0613
Web:http://www.uzushio-kisen.com/

クルーズ船咸臨丸(淡路発)

・所要時間約60分、40分毎出航、一日7便、10名以上で出航

・定員500名

・船自体がレトロな蒸気帆船の形でフォトジェニック

・出航30分前までに乗船手続きを

・大人2,000円、小学生1,000円

クルーズ船咸臨丸
徳島 / クルーズ / 女子旅 / 渦潮鑑賞
住所:兵庫県南あわじ市福良港 うずしおドームなないろ館地図で見る
電話:079-952-0054
Web:http://www.uzu-shio.com/

筆者が乗船したのはわんだーなるとです。観潮船の中では大型船の方でしたが、それでもかなりの揺れを感じました。小型船の方はかなりの揺れが予想されます。その分迫力ある渦を間近に楽しめるでしょう!

渦は幾重にも、巻いては消え巻いては消えを至るところで繰り返しているので、どこを見たら良いのか最初は戸惑ってしまいました。そんなときは穴を探してみてください。大きな渦に成長するものは、海面にぽこっと穴が開き始めます。それは大きく成長する可能性が高いですよ!

おわりに

世界三大潮流の1つ、渦潮。日本が誇る自然遺産だと私は思います。実際に世界遺産登録運動も地元の有志などによって行われています。世界遺産に登録されることは大変栄誉なことと思いますが、世界的な観光地になってしまうと混雑が予想されますので、今のうちにゆっくりと五感を使って体験しておくことをオススメします!

うずしお観潮船乗り場の建物の中には徳島県の特産品を販売している売店コーナーがあります。見ているだけでも楽しいお土産が種類豊富に揃っているので忘れずにチェックしてくださいね!

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この記事を書いたトラベルライター

毎日が旅の途中。写真と言葉とデザインと。
旅行情報誌の編集者(エディター)を皮切りに、コピーライター、ディレクター、デザイナーなどのカタカナ職種を歴任。旅行や観光とは切っても切れない関係で、カメラマンの夫とともに年間100泊近い出張&プライベート旅行をしながら、旅するように暮らしています。

撮影のための年間総走行距離は7〜10万km。年間総撮影枚数もおそらくそれくらい。SAFARI Graphicsの屋号でふたりで活動しております。SAFARIのクレジットが入っている写真はおもに主人が撮影したものですが、月夜野が撮影したものやディレクションのみ月夜野というものもあります。

取材やロケも含め、実体験に基づいた旅レポをどんどんお伝えしていきたいと思います。
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