奈良県にある大神神社(おおみわじんじゃ)は、日本最古と言われる神社の一つです。ご神体は三輪山そのもので、本殿はありません。拝殿から三ツ鳥居を通して山に向かって拝むのです。三輪山は、大国主命(おおくにぬしのみこと)がその功績とこころがけを称えられて、日本大国魂神(やまとおおくにたまのかみ)の名を与えられて後、崩御の時に入ったお山とされています。
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大神神社と御神体である三輪山について
三輪山は国を開いた大物主大神(大国主命)が御魂を留めた霊山であり、縄文の昔から「神の宿る山」として崇められてきた地です。ご神体の三輪山は、古くから一木一草にいたるまで斧で伐採することを許されていません。松や杉、ヒノキなどの大樹が生い茂る参道は、清々しく厳かです。
三輪山登拝について
ご神体である三輪山は太古の昔から神様の鎮まり、禁足の山として入山が厳しく制限されてきましたが、近代になり、熱心な信者の方々の要望もあり、特別に入山を許可することとなり現在に至っています。三輪山への登拝は「お参り」であり、観光や一般の登山・ハイキングとは異なることに十分留意し、敬虔な心での入山が許されています。
三輪山を登拝するには、事前に境内にある狭井神社で入山受付をする必要があります。
- 受付時間:9時~14時
- 下山報告:16時まで
- 登拝料:300円
- 入山できない日 1月1日~3日/2月17日/4月9日/4月18日(午前のみ)/10月24日/11月23日
※気象状況、その他の事情により登拝を禁止する場合があります。
※登拝においての主な禁止事項:水分補給以外の飲食、カメラなどでの撮影、火気の使用など
三輪山には入山のルールやマナーがありますが、山中で見たことなどは下山後も他人に話さないのがルールです。訪れた人にしか分からない神秘が存在することも、三輪山の魅力になっています。
- 大神神社
- 奈良 / 神社 / 縁結びスポット
- 住所:奈良県桜井市三輪1422地図で見る
- 電話:0744-42-6633
- Web:http://oomiwa.or.jp/
大神神社オススメ参拝コースのご紹介
不用意に近づけない神々しさをたたえた神の山ですから、礼節を持ってお参りするためのおすすめ参拝コースをご紹介します。
祓戸神社(はらえどじんじゃ)からお参りしましょう
二の鳥居をくぐり、玉砂利の敷きつめられた参道を進むと最初に鎮座するのが祓戸神社です。心身を祓い清める神様を祀っています。まずはここでお参りをしましょう。
ご祭神は瀬織津比売(せおりつひめ)、 速開都比売(はやあきつひめ)、 気吹戸主(いぶきどぬし)速佐須良比売(はやさすらひめ)の四柱です。
祓戸神社で心身を祓い清めてから拝殿に参りましょう。
- 祓戸神社
- 奈良 / 神社
- 住所:奈良県桜井市三輪 340地図で見る
- Web:http://oomiwa.or.jp/keidaimap/08-haraedojinja/
大神神社拝殿と境内の巳の神杉(みのかみすぎ)
さて、大神神社の拝殿にお参りします。拝殿の奥に大神神社のシンボルともいえる三つ鳥居がありますが、拝殿の横に回り斜めから見ることができます。
境内に有名な巳の神杉(みのかみすぎ)があります。主祭神の大物主神は蛇神の大神として信仰を集めています。神杉の洞から白い巳(蛇)さんが出入りするので「巳の神杉」と名付けられたそうです。多くの人が卵や神酒をお供えしお参りされています。
- 巳の神杉
- 奈良 / その他スポット
- 住所:奈良県桜井市三輪1422地図で見る
- Web:http://oomiwa.or.jp/keidaimap/04-minokamisugi/
久すり道 (くすりみち)から磐座神社へ
続いて大神神社のパワースポットの一つである狭井神社(さいじんじゃ)へ向かいましょう。狭井神社へ続く参道は「久すり道」と呼ばれており、祈祷殿の左のわきに入り口があります。ここからは薬の神さまのご神域になります。
狭井神社への入り口付近には、磐座神社(いわくらじんじゃ)という神社が鎮座しています。磐座神社のご祭神である少彦名神(すくなひこなのかみ)とは、初代大物主である大己貴神(おおなむちのかみ)と共に国土を開拓し、病気を癒して巡られた神様です。医薬の神として信仰を集めています。
磐座神社へ向かう参道には多くの薬用植物が育っています。
- 久すり道
- 奈良 / その他スポット
- 住所:奈良県桜井市三輪51地図で見る
- Web:http://oomiwa.or.jp/keidaimap/13-kusurimichi/
- 磐座神社
- 奈良 / 神社
- 住所:奈良県桜井市三輪51地図で見る
- Web:http://oomiwa.or.jp/keidaimap/15-iwakurajinja/
磐座神社にお参りしたら、次はいよいよ狭井神社へ向かいます。
運気アップのパワースポット狭井神社
狭井神社のご祭神は大神荒魂神(おおみわあらみたまのかみ)、大物主神(おおものぬしのかみ)、姫蹈五十鈴姫命(たたらいそすずひめのみこと)ほか二柱となっています。姫蹈五十鈴姫命(たたらいそすずひめのみこと)とは、初代天皇の神武天皇の奥さまで、大神一族の姫様なのです。実質的に三輪山の“門番”のような役割を狭井神社の神々は担っているとも言えます。
狭井神社(さいじんじゃ)にお参りした後は、三輪山を水源とする湧き水の「薬井戸」でお水取りができます。この水は古くから「くすり水」として信仰され、諸病に効くご神水といわれており全国から健康祈願の参拝者が多く訪れています。殺菌済みのコップ(無料)が備え付けられており、冷たくまろやかな水は参詣で歩き疲れた体を潤してくれます。
- 狭井神社
- 奈良 / 神社
- 住所:桜井市三輪1422地図で見る
- 電話:0744-42-6633(大神神社)
- Web:http://www.city.sakurai.lg.jp/kanko/syaji/kashiram...
次に、いくつかある縁結びスポットを紹介していきます。
参拝コースの縁結びスポット
縁結びのパワースポット、夫婦岩
二の鳥居を抜けて祓戸神社(はらえどじんじゃ)の先、参道の左手に「夫婦岩」があります。二つの岩が仲良く寄り添っている姿から夫婦岩と呼ばれ、良縁や夫婦和合を願う人々から信仰を集めています。
古くは神様が宿り、鎮まる磐座(いわくら)であり、寄り添う石には大物主大神と人間の女性活玉依姫(いくたまよりひめ)の恋物語があり、「赤い糸をたどると、三輪の社まで続いていた」という伝説が残っています。
ご祭神は大物主大神(蛇神)と活玉依姫であり、二人は18人の男子を生みました。縁結びと子宝に恵まれる神様です。
- 夫婦岩
- 奈良 / その他スポット
- 住所:奈良県桜井市三輪 1422地図で見る
- Web:http://oomiwa.or.jp/keidaimap/09-meotoiwa/
参集殿の玄関に「なでうさぎ」
「因幡の白うさぎ」を助けたことでも知られるのが初代大物主大神です。そのことからも兎と縁が深いといえます。参集殿の玄関には「なでうさぎ」が訪れる人を迎えてくれます。この兎を撫でると、運気アップに加えて、なでた部分の体の痛みをもとってくれるとか。
兎は初代大物主大神の結婚を予言しましたから、縁結びの兎神として出雲では信仰を集める存在でもあります。「なでうさぎ」はいつもピカピカで人に愛される存在ですから、ぜひあやかりたいですね!