奥日光にある湯滝。日本三名瀑にも数えられ、言わずと知れた日光・華厳の滝や、鮮やかな紅葉が大変素晴らしい竜頭の滝と並んで、「奥日光三名瀑」に数えられる美しい滝です。滝壺にある観瀑台からは、迫力ある湯滝の様子を間近で眺められるほか、滝の上に続く遊歩道を登れば、世にも奇妙な“滝の始まり”を眺めることの出来る珍しい滝でもあります。今回はそんな湯滝の魅力について紹介していきます。
この記事の目次表示
観瀑台から眺める迫力ある湯滝の光景!
湖畔に乳白色の名湯として知られる日光湯元温泉を抱える湯ノ湖。その湯ノ湖から流れ落ちる湯川の途中にかかるのが、今回紹介する湯滝です。一般に奥日光と言えば、華厳の滝や中禅寺湖などがある辺りをイメージされる場合が多いかと思いますが、湯滝は国道120号線で竜頭の滝や戦場ヶ原を抜けたさらに先、標高1,400mを超える奥日光の中でも最も標高の高いエリアに位置する滝となっています。
冒頭にも説明しました通り、「奥日光三名瀑」に数えられる湯滝は、その他の華厳の滝や竜頭の滝同様に、滝壺を眺めることの出来るしっかりとした観瀑台が整備されておりますので、まずは観瀑台から迫力のある湯滝の様子を楽しみましょう!
湯滝の入り口は、国道120号線で戦場ヶ原を抜け、日光湯元温泉へと至るその途中にあります。国道120号線から分岐するような格好でそのまま坂道を下っていくと、大型バスなんかも停められるような大きな駐車場がありますので、そちらに車を停めて観瀑台へと向かうような形になります。
冬季は積雪の影響などもあって、駐車場を利用できない場合などもある為、料金は無料ですが、グリーンシーズンは料金が普通車1台500円となっています。
途中にある湯滝レストハウスの脇を抜け、観瀑台までやって来たらいよいよお待ちかねの湯滝とのご対面です。高さ70m、幅25mある湯滝は、一本の滝の筋がドドドドド!と勢い良く流れ落ちる華厳の滝や、およそ210mある滝の全長をなだらかに流れ下る竜頭の滝とは異なり、横に広く、なお且つ、途中で二股に分かれて勢い良く流れ落ちるのが特徴の滝となっています。
そして、こちらの湯滝の観瀑台の魅力と言えば、断然、滝と観瀑台との距離が近いこと!眼前で巨大な幅広の滝が激しい勢いで流れ落ちるものですから、体いっぱいに水しぶきを感じられてしまうくらいに近い距離感で、滝の迫力を楽しむことが出来ます。
元々の高い標高と相まって、特に暑い夏の時期には滝の水しぶきがひんやりと心地よく感じられますので、マイナスイオンをたっぷり浴びながら滝の臨場感を楽しみましょう。
“滝の始まり”を見ることが出来る?!もう1つの湯滝の魅力
観瀑台から眺める湯滝も大変素晴らしい光景ではありますが、なんとこちらの湯滝、滝が流れ落ちるまさにその瞬間を見ることが出来る絶好のポイントがあるんです!
こちらがその湯滝の“滝の始まり”を捉えた光景。水は勢い良く真下へ流れ落ち、目の前に見えるのは広大な緑…?!そうなんです、写真奥に見える緑の森は、湯滝が下っていった先に広がる豊かな戦場ヶ原の湿原の様子。
実はこちら、国道120号線を日光湯元温泉の方へさらに登っていくと、路肩に駐車スペースがありまして、そこから湯ノ湖とともに湯滝が始まる様子を見ることが出来る格好となっております。
こちらの駐車スペースは台数に限りがあり、通り掛かると既にいっぱいで埋まっている場合も結構ありますが、観瀑台の方からも遊歩道を上がって来れば辿り着くことが出来ますし、何より滝が流れ落ちる様子を見ることの出来る観瀑台は数あれど、“滝の始まり”を見ることが出来るような場所はそう多くはありませんので、湯滝を訪れた際は、ぜひともこちらのスポットも合わせて立ち寄ってみることをおススメします!
- 湯滝(滝のはじまり)
- 日光 / 自然・景勝地 / 滝 / ハイキング
- 住所:栃木県日光市湯元地図で見る
戦場ヶ原からハイキングコースも伸びています!
観瀑台から楽しむ湯滝と、“滝の始まり”を眺めることの出来る湯滝。2つの魅力を同時に楽しむことの出来る素晴らしい観光スポットでありますが、さらにこちらの湯滝は、赤沼茶屋や竜頭の滝方面から伸びる戦場ヶ原のハイキングコースの途中にも位置しています。
ですので、車やJR日光駅および東武日光駅から発着する路線バスなどを活用して、ぷらっと湯滝だけを巡るのも良いですが、戦場ヶ原の美しい自然と同時に湯滝を楽しみたい!という場合には、そちらのハイキングコースの散策プランの一部として、湯滝に立ち寄ってみるのも面白いかと思います。