リスボンから日帰り可能な人気観光地のオビドス。中世の城壁で囲まれた小さな村は、その美しさから「谷間の真珠」と呼ばれ、歴代のポルトガル王妃をも魅了してきました。真っ白な壁に可愛らしい花で飾られた家々が建ち並ぶ、まるで絵画のような村。迷路のような路地を散策したり、城壁の上を歩いてみたり、そこにはとっておきの時間が待っています。そんなオビドスの村散策を、たっぷりの写真と共にお伝えします。リスボンからのアクセス方法も載せていますので、ぜひ参考にしてみて下さい。
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オビドスとは
オビドスの歴史は紀元前300年までさかのぼります。ローマ時代に海からの敵の侵入を防ぐために築かれました。
人口800人ほどの小さな村ですが、19世紀まで代々ポルトガル王妃の直轄地となり栄えました。かつて訪れたデニス王がこの村に深く魅せられ、イザベル王妃にこの村をプレゼントしたことが始まりです。別名「王妃の村」とも呼ばれ、大切に守られてきました。
城壁をくぐる
城壁で囲まれた村に入るには、まずはポルタ・ダ・ヴィラという大きな城門をくぐります。バス停からすぐの場所にあります。
二重構造になっており、中に入ると18世紀のアズレージョ(装飾タイル)で彩られた美しい空間が広がります。こちらは祈祷室の役割を担っており、聖書の場面が描かれています。
楽しい村歩き
城門をくぐると、堅く守られた城壁からは想像も付かないカラフルな世界が広がります。石畳の道に、白い壁が眩しい、かわらしい家々が並びます。
賑やかなメイン通り
教会まで続くメインのディレイタ通りには、小さなお土産屋やお菓子屋、レストランが立ち並び、いつでも観光客で賑わいます。
通りにはジンジャーニャというサクランボを付け込んだ果実酒が売られています。チョコレートのカップに入って1€程度(約120円)。アルコール度が18~20%とちょっと高めですが、良ければオビドス名物を味わってみて下さい。
上を見上げると看板も素敵です。
かわいい家々
とにかく女子にはたまらない、胸ときめくかわいい家がたくさんあります。
どの家も窓際にお花が飾られています。
絵になる路地
賑やかな通りもいいですが、やっぱり大好き路地散策。メイン通りから気になる路地に足を踏み入れてみましょう。一気に人気がなくなります。
どこを歩いても絵になります。誰もいない路地を一人歩くのは、贅沢で特別な時間です。
迷子になっても大丈夫。小さな村は、人がいる方へ進めばすぐにメイン通りに出ることができます。
城壁を歩く
スリル満点の城壁
実は、城壁の上を歩けるんです。村の何か所かに城壁に登れる階段があります。城壁はもちろん手すりもなく、かなり狭い場所もあり、ちょっと怖くてでも楽しい。貴重な経験です。
城壁から村を見下ろす
歩くのに一生懸命になってしまいますが、景色を楽しむのも忘れないで下さい。ふと横に顔を向けると美しい村が一望できます。白い壁とオレンジ色の屋根が眩しいです。
中世の時代から変わらない、今もなお輝き続けるオビドス。城壁に囲まれた村を上から眺めていると、「谷間の真珠」「中世の箱庭」と呼ばれてきた意味がわかる気がします。
城壁はなだらかな登り坂になっている部分もあったり、意外と距離もあり一周歩くのはちょっと大変。でも全ての部分を歩いてみると、様々な角度から村の眺めを楽しむことができます。
長閑な風景
城壁の隙間から見える外の景色もまた素晴らしいです。
長閑な田園風景が広がり、雄大な景色に感動します。柔らかな風が吹き、優しい気持ちに包まれました。