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典座料理(精進料理)
夕食は18時頃、朝食は8時頃となります。正覚寺での食事は全て典座料理(精進料理)です。ちなみに「典座」とは本来、禅寺で僧侶たちの食事をつかさどる役のことです。
五観の偈を唱える
食事の前には、「五観の偈(げ)」を唱えます。「偈」とは仏の教えをほめたたえた韻文のことです。禅寺では食事も修行の一部と考えており、五観の偈を唱えて、食事をいただくことのありがたさを毎食前に確認します。
五観の偈は箸袋に書いてあります。この箸袋と箸は朝食時にも使うため、夕食後にしっかり保管しておきましょう!
ちなみに、正覚寺の箸はお土産にいただけます。
典座料理(精進料理)の内容
典座料理(精進料理)というと、すごく質素な料理を想像するかもしれませんが、食べ応えはそれなりにありました。野菜ばかりではなく、揚げ物や豆腐などもあり、バラエティ豊かで美味しい食事です。毎食典座料理(精進料理)を食べて生活すると、とても健康的な生活が送れそうです。
また、昼食等で典座料理(精進料理)のみを楽しむことも可能です。「宿坊には宿泊できないけど典座料理(精進料理)だけは是非味わいたい」という人は、正覚寺に予約してみましょう。
食事の後片付け
食前に、「食事の際には沢庵を一枚残してください」と指示がありました。沢庵一枚を残して食事を終えたら、お茶碗と汁椀を沢庵とお湯で掃除することになります。
お茶碗と汁椀にお湯をそぞぎ、沢庵で汚れを拭います。汚れを一通り拭ったら、その沢庵を食べ、そのお湯を飲み干すことで、食事は終了となります。そして全ての器を重ねて、食事を受け取った場所まで持って行きます。ここまでが正覚寺での食事の一連の流れです。
就寝
食後はシャワー、あるいはお風呂で体を清め、そして布団を敷いて早めに就寝することになります。他に宿泊者がいれば、消灯時刻まで語り合うのもいいですし、天気が良ければ星を眺めるのもいいでしょう。
筆者が宿泊した際は、次の日の朝5時から座禅だったので、21時くらいに床に着きました。寝つきはあまり良くなかったものの、案外早めの時間でも寝れるものでしたね。
ちなみに、宿泊する場所は虫が多いので、苦手な人は冬に宿泊した方がいいかもしれません・・。
作務
早朝の座禅の後は、作務があります。箒でゴミを掃いた後に、畳は雑巾で乾拭き、板の間は水拭きします。
筆者が宿泊した時は筆者しか宿泊者がいなかったため、広いエリアを一人で掃除することになりました。やや大変ですが、朝から良い運動ができ、体温が上がってきたので、体の調子も上がりましたね!
作務の後は、朝食をいただきます。労働の後の食事は尚更美味しいものです。
写経
写経は事前予約制
写経はオプションです(納経料として1,000円)。写経を希望する場合は、予約かチェックインの際に申し伝えておきましょう。
写経初心者でも大丈夫
写経の初心者でも大丈夫! 写経の手引書をお借りし、お手本に紙を重ねてそのお手本をなぞりながら写経することになるので、文字を書くこと自体は難しくありません。
静かなお寺で写経をするのも、座禅と同じように心が洗われ、良い経験となるでしょう。もはや、筆ペンで文字を書くという行為自体が新鮮でした!
正覚寺の宿坊に宿泊する際の持ち物
正覚寺の宿坊にアメニティ類はないので、洗面具、タオル、パジャマ等は忘れないようにしましょう。また、山寺なので冬季は冷え込みます。冬季に宿泊する際は、厚手の靴下等の防寒対策はしっかりしましょう。
宿泊費は食事等もろもろ込みで、一人一泊9,000円です。
正覚寺へのアクセス
飯能駅からバスで約1時間
正覚寺へのアクセスは、公共交通機関利用の場合、西武鉄道の飯能駅あるいはJR東飯能駅からバスで約1時間です。名郷というバス停から正覚寺へは歩いて数分であり、公共交通機関でもアクセスは悪くないです! バスは昼間であれば1〜2時間に1本あるので、時間をしっかり確認しておけばそこまで不便を感じないでしょう。
飯能へは池袋から特急もあり
また、飯能駅までは池袋駅から西武線の特急で約40分です。急行(追加料金なし)でも約50分です。都心からのアクセスがいいのも正覚寺の魅力ですね。
さわらびの湯
正覚寺のチェックアウトは10時くらいです。首都圏に住んでいる場合、このまま家に帰ってしまうのは少々もったいないと思う人もいるでしょう。そんな時間に余裕のある人にオススメなのが、正覚寺から飯能駅に向かう途中にある「さわらびの湯」です。
さわらびの湯はアクセスが良い
さわらびの湯はバス停が近くにあるので、バスを使って移動するにも便利です。埼玉の温泉はあまり有名ではないですが、この際に利用してみるのも良いのではないでしょうか?
さわらびの湯は休憩にも最適
さわらびの湯には、室内と露天の温泉だけでなくサウナもあり、休憩所も広々と充実しています。飯能や秩父の名産品を買える売店もあるので、お土産選びにもいいですよ!
- さわらびの湯
- 埼玉 / 日帰り温泉
- 住所:さわらびの湯地図で見る
- 電話:042-979-1212
- Web:http://sawarabino-yu.jp/
終わりに
日々忙しい都会で生活していて、「なんだか疲れてしまったなー」という人は、少し遠出をして宿坊で座禅を組んだり、精進料理を味わったりしてみるのもいいのではないかと思います。きっと、何かしら得るものがあるでしょう!
- 正覚寺
- 埼玉 / 寺 / 宿坊
- 住所:正覚寺、飯能地図で見る
- 電話:042-979-0235
- Web:https://fukuousan-shougakuji.jimdo.com/