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【見どころその7】涵仁亭
科挙(朝鮮王朝時代に官僚を選ぶために国が行った試験)に合格した人々を王がもてなした場所が「涵仁亭(ハミンジョン)」です。
もともと「仁陽殿」という建物があった場所に建てられました。柱のみで構成された開放的な建築様式が特徴です。
1484年/前進である「仁陽殿」が創建
1592年/文禄・慶長の役で焼失
1634年/仁慶宮の「涵仁堂」を移築し「涵仁亭」と改称
1830年/大火で焼失
1833年/再建
現在に至る
【見どころその8】歓慶殿
王が実際に生活をしていた場所が「歓慶殿(ファンギョンギョン)」です。
第11代国王・中宗(チュンジョン)がここで崩御した後、第25代国王・哲宗(チョルジョン)に至るまで主に棺の安置場所として使われていたそうです。
また、日本でもNHKで放送され人気となった歴史ドラマ『宮廷女官チャングムの誓い』の主人公であるチャングムが中宗の治療を行った場所でもあります。
1484年/創建
1592年/文禄・慶長の役で焼失
1616年/再建
1624年/李适(イグァル)の乱(※)で焼失後すぐ再建※朝鮮王朝内で起きたクーデター
1830年/大火で焼失
1834年/再建
現在に至る
【見どころその9】通明殿
王妃の寝所が「通明殿(トンミョンジョン)」です。
女性の生活空間らしく、建物の周辺に花壇などがありました。また、宴会の場所としても使用されました。また、ここは「昌慶宮」の歴史でも紹介した禧嬪張が処刑された場所でもあります。
1484年/創建
1592年/文禄・慶長の役で焼失
1616年/再建
1624年/李适の乱で焼失後すぐ再建
1790年/火災で焼失
1834年/再建
現在に至る
【見どころその10】景春殿
1484年、王と王妃の生活空間として建てられたのが「景春殿(キョンチュンジョン)」です。
「昌慶宮」の歴史の中でも紹介した、ドラマ『イ・サン』でお馴染みの第22代国王・正祖(チョンジョ)と第24代国王・慶宗(ホンジョン)が誕生した場所でもあります。また「景春殿」と書かれた扁額は、第23代国王・純祖(スンジョ)の直筆によるものです。
1484年/創建
1592年/文禄・慶長の役で焼失
1616年/再建
1830年/大火で焼失
1834年/再建
現在に至る
【見どころその11】養和堂
「養和堂(ヤンファダン)」は、王妃の生活空間として建てられました。
1636年、清が朝鮮へと侵攻した丙子胡乱(ピョンジャホラン/へいしこらん)の際に第16代国王・仁祖(インジョ)が南漢山城(ナマンサンソン)に避難、翌年都に帰還するにあたり、ここ「養和堂(ヤンファダン)」に留まったと言われています。
1484年/創建
1592年/文禄・慶長の役で焼失
1616年/再建
1624年/李适の乱で焼失後すぐ再建
1636年~1637年/丙子胡乱で焼失後すぐ再建
1830年/大火で焼失
1834年/再建
現在に至る
世界遺産「昌徳宮」との連絡通路あり!
「昌慶宮」は世界遺産「昌徳宮」に隣接しており、連絡通路があります。
隣接しているものの、正門同士が離れているために連絡通路が設けられているのです。正門近くにもチケット売り場はありますが、連絡通路前にもあるため、両方訪れる方はこの中間通路を利用すると便利です。チケットを提示すれば、自由に出入りできます。
- 昌徳宮
- ソウル / 建造物
- 住所:서울특별시 종로구 율곡로 99地図で見る
- Web:http://www.cdg.go.kr/eng/
「昌慶宮」の基本情報
営業時間
- 9:00~21:00(入場は20:00まで)
- 日本語ガイド案内あり/10:00・14:00(事前予約なし、【見どころその2】で紹介の玉川橋前集合)
休業日
- 月曜日(祝日の場合は営業)
入場料
- 小中高生/500ウォン(約50円)
- 19歳~64歳/1,000ウォン(約100円)
- 満5歳以下と満65歳以上は無料
①景福宮・昌徳宮・昌慶宮・徳寿宮・宗廟のセットチケット(有効期限1か月)/10,000ウォン(約1,000円)
②ディスカバーソウルパス
③「文化のある日」に訪問する
①〜③の方法についての詳細は下記の記事内で詳しく紹介していますので、そちらをご覧ください。
【ソウル】五大古宮で唯一の世界遺産!最も美しいと称される「昌徳宮」徹底ガイド!
※「韓服を着て入場無料」になる方法はここでは対象外なのでご注意を。
アクセス
- 地下鉄4号線/恵化駅4・5番出口より徒歩14分
- 地下鉄3号線/安国駅3番出口より徒歩20分
※記事内1,000ウォン=100円で換算しています。
- 昌慶宮
- ソウル / 建造物
- 住所:서울특별시 종로구 창경궁로 185地図で見る
- Web:https://japanese.visitseoul.net/attractions/changg...
この記事を書いたトラベルライターから一言
筆者は以前より韓国の宮廷ドラマが好きで、現在も暇を見つけては最新作を見るほどのファン。「昌慶宮」は数々の歴史的な事件が起きた場所として有名でしたので、見学することを楽しみにしていました。当日はガイドツアーの時間に訪問できたため、参加したのですが、ガイドさんが「ここはドラマ◯◯の…」といった解説をしてくださり、非常に分かりやすく、私が何度も頷いていたことに気づいたのか「よく見てますね」とお褒めの言葉を頂きました(笑)。他の古宮に比べて人が少なくのんびり散策できるので、歴史好きにはおすすめですよ♩(あやか)