温暖な島として知られるスリランカといえば、ビーチを訪れたりアーユルヴェーダを体験したりする方がたくさんいらっしゃると思います。しかし、スリランカの魅力は他にもたくさんあり、そのひとつとして、セイロンティーでおなじみの紅茶の生産地であることが挙げられます。今回は、自然が豊かで神秘的な空気をまとった紅茶の街「ヌワラエリヤ」をご紹介したいと思います。
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「セイロンティー」の由来でもある紅茶の国スリランカ
スリランカ随一の紅茶の生産地、ヌワラエリヤとは?
「セイロンティー」という紅茶の名前を聞いたことがある人も多いかと思います。これは、特定の銘柄を指す言葉ではなく、セイロン島(現在のスリランカ)で生産される紅茶のこと。島の名前がそのまま紅茶の名称として知られるほど、スリランカは紅茶の国なのです。
そんなセイロンティーの茶葉の産地が、今回ご紹介する「ヌワラエリヤ」。標高約1,800mの場所に美しい茶畑が広がっていて、涼しい気候でありながら湿度が高いことから、独特の空気感を持っています。
紅茶の生産にはぴったりの気候なのですが、訪れる際は寒さ対策や着替え(湿度が高くて衣服が乾かないため)が必須です。
お茶摘みもあちこちで行われています。現地の方も、優しくて温厚な方が多いな、という印象です。
紅茶製造見学とティータイム
「Mackwoods Labookellie Tea Centre」という紅茶の製造工場では、無料で茶葉の選別や作業工程を見学することができます。
その後には紅茶を試飲しながら、60〜80スリランカルピー(約60円)程度でチョコレートケーキを食べることもできるのでオススメ。ひんやりした身体が温まります。
- マックウッズ・ラブーケリー・ティーセンター
- スリランカ / 工場・施設見学
- 住所:Nuwara Eliya, Sri Lanka地図で見る
世界遺産ホートンプレインズ国立公園
ヌワラエリヤで1~2位を争うオススメの場所がここ、ホートンプレインズ国立公園。ヌワラエリヤから車で約1時間、標高2,000mの場所に広がる高原地帯です。
こちらの公園には見晴らしの良い大自然が広がっていて、現地ドライバーによると、早朝に訪れるのがベストとのこと。
公園への移動はトゥクトゥクで!車中からの景色も見逃せない
筆者がホートンプレインズ国立公園をオススメするもう一つの理由は、街から国立公園への道中の景色がすばらしいこと。移動手段は自動車の他、トゥクトゥクでも向かうことができます。筆者は一人旅だったのでトゥクトゥクを利用しました。
早朝に出発となりますが、移動中に眠るなんてもったいない!窓から外の景色をのぞいてみてください。
山の景色に雲海、森の木々も美しく、道中には動物の姿もあって、日本では味わうことのできない自然の壮大さを感じます。移動中に気になる景色を見つけたら、ドライバーさんに車を一時停めてもらい写真を撮ってみては?
公園入口に到着
国立公園の入り口付近にて、動物を発見。運が良ければ、いろいろな動物と遭遇できるとのことです。
公園内に入る前に厳重な持ち込み検査があり、ビニール袋やタバコ、ゴミが出るようなものの持ち込みは一切禁止されています。
トレッキングとしてはそれほど厳しい山ではなく、素人の方でも2〜3時間の徒歩で回りきれる距離で、起伏もそんなに激しくありません。さあ!絶景スポットとして知られるワールズ・エンドを目指して高原を進んでいきましょう!
地の果て「ワールズ・エンド」
約1,000mの断崖絶壁は景色がきれいですが、柵がないので要注意。崖の上からは壮大な自然を見渡すことができます。運が良ければ、下の方までクリアに見ることができますが、日によっては霧で見えないことも多々あるようです。
晴れたときの山頂の爽快さ、雨には雨の良さ、霧の深い沈黙を感じる森、朝の澄み切った空気など、天候によって顔色を変える自然の姿こそが、この場所の魅力そのものではないかと思います。
どこがベストの撮影スポット!というわけではないですが、その日の天候で様々な顔を持つ自然そのものを観察してみてください。
- ホートンプレインズ国立公園
- スリランカ / 公園・動植物園
- 住所:Horton Plains National Park, Sri Lanka地図で見る
世界中の鉄道好き憧れの車窓
そして最後に、一番のオススメがキャンディ鉄道からの車窓!ヌワラエリヤ~キャンディ~コロンボ間を走る列車です。山間を列車で走り抜けながら眺める景色は、まさに圧巻の一言。
筆者は窓際の席を確保しましたが、結局一番は、開きっぱなしになっている入り口の扉から見る景色。すれ違う列車の方たちもはしゃいでます。
このキャンディ鉄道は、鉄道マニアのみならず、旅行客にも超人気の路線です。絶対に乗りたい!という方は、前日までの予約をオススメします。筆者は、駅窓口で前日予約をしました。
おわりに
筆者はここヌワラエリヤに一人旅で訪れ、滞在期間も2泊3日と短いものでした。もう少し長く滞在する方は、現地の人と会話を楽しんだり、現地の果物を食べたりしながらのんびり過ごすのも良いかと思います。なんたってここはスリランカの避暑地!なのですから。