スウェーデンの首都ストックホルムの地下には、アートな世界が広がっていることをご存知ですか?ロシアのサンクトペテルブルク、フィンランドのヘルシンキなども芸術的な地下鉄駅で有名ですが、今回はぜひ途中下車してでも見たいストックホルムの地下世界をご案内します。
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ストックホルムの地下鉄駅がアートな空間?!
スウェーデンの首都ストックホルムは、トラムやバスなど公共交通機関が発達していますが地下鉄も大変便利で街歩きの強い味方です。
地下鉄は、ブロー線(Blå linjen)、ローダ線(Röda linjen)、グローナ線(Gröna linjen)の3つの路線を持ち、それぞれブルー、レッド、グリーンという名の通り色分けされて視覚的にもわかりやすくなっています。
ストックホルムの地下鉄駅は、「世界一長い美術館」とも言われています。それは、市内100箇所の駅のうち、90以上もの駅でテーマのある装飾やアートな空間が作り上げられているからです。
とくに、ブルーラインには駅の空間全体を使った手の込んだアートな仕掛けが施されている駅が多く、見応えもあります。オススメの時間帯は、市街地のお店が閉まっている早朝や夕方以降や天気の悪い日などです。総計105kmにもなる世界一長い美術館を、電車に乗りながら動く車窓から眺めるのもおすすめです。
なお、ストックホルムの地下鉄では1回あたりのチケットは約400円相当と割高ではありますが、75分間乗り放題なので地下鉄駅を行ったり来たりするのには十分です。1つ1つの駅を使いながら街歩きをしたい場合は、24時間乗り放題チケットなど滞在日数に応じてチケットを買い求めると良いでしょう。チケットは、駅のチケット売り場かキオスクのようなコンビニエンスストアのレジで購入可能です。
1. 古代ギリシャのようなクングストラッドゴーダン駅(Kungsträdgården)
ブルーラインの東端の駅クングストラッドゴーダン駅(Kungsträdgården)は、アーティストUlrik Samuelson氏が手がけ、1977年より現在の姿となっています。駅構内は、古代ギリシャのような世界がテーマとなっており、ホーム階の至る所に石像や装飾を施した石柱などがあります。
ホームはまたガラリと雰囲気が変わり、緑地の床に縞々模様が描かれ、モダンな雰囲気となっています。
Kungsträdgården駅は、ブルーラインの東端といえどもストックホルムの街の中心地にあります。王立オペラハウスの最寄駅となっている他、もともと駅の名前に由来する南北を貫く元宮殿跡の長細い公園や旧市街のガムラ・スタンへも300mと便利な駅です。
- クングストラッドゴーダン駅
- スウェーデン / 駅・空港・ターミナル
- 住所:Jussi Björlings allé, 111 47 Stockholm地図で見る
2. ストックホルム中央駅 T‐セントラーレン駅(T-Centralen)
ストックホルムの地下鉄アートの発祥駅の一つである中央駅・T-Centralen。3本の地下鉄ラインが交わる駅ですが中でもブルーラインの駅の美しさはピカイチです。洞窟のように凸凹とした表面をうまく使い、ブルーを基調とした曲線が美しいのです。
壁面に描かれる人が、陰絵のようでシンプルでありながら物語性のあるアートとなっています。
澄んだ青が忘れられないくらいインパクトを持つT-Centralen駅のアート、必見です。
なお、中央駅とあって利便性も抜群です。ストックホルム近郊のアーランダ空港からバスや電車で市内に入る時の玄関口である他、駅前はおしゃれなベーカリーやカフェが立ち並ぶストックホルムでも最も洗練された地区の一つです。地下鉄を見て、街を見てと、街歩きの楽しみを倍増させてくれる駅です。
- T‐セントラーレン駅
- スウェーデン / 駅・空港・ターミナル
- 住所:111 20 Stockholm, スウェーデン地図で見る
3.洞窟らしさ満点!ルードフセット駅(Rådhuset)
ルードフセット駅(Rådhuset)は、赤土を基調とした洞窟そのもののような雰囲気を醸し出しています。ホームの壁面に施されている銀色の細いラインのワンポイントが、気品がありおしゃれな空間となっています。
また、この駅からノーベル賞の晩餐会が行われるストックホルム市庁舎も700mと近く、隣駅のT-Centralenのように周辺は、おしゃれなカフェやレストラン、雑貨屋さんが軒を連ねています。