鳥取県八頭郡智頭町(ちづちょう)に建つ、国指定重要文化財「石谷家住宅」。敷地面積3,000坪もあり、部屋数は40以上もあります。歴史を感じさせる上品なお部屋の数々や、四季折々の景色を楽しめる美しい庭園、SNS映えにオススメなハートの可愛らしい障子など見どころ満載です。今回は「石谷家住宅」の見どころを厳選して6つご紹介します。
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石谷家住宅とは?
石谷家住宅は、 江戸時代、参勤交代の宿場町であった智頭宿(ちづしゅく)の因幡街道沿いに建っています。
3,000坪もある敷地面積の中に40以上もの部屋と7つの蔵があり、その一部が一般公開されています。
邸宅内では江戸~昭和という長い歴史の重なりを見ることができ、大変貴重な和風建築として、2009年10月に国の重要文化財に指定されました。
建物以外にも、各部屋から見える美しい日本庭園や、智頭町出身で日本美術院で修行した仏師・国米泰石が彫刻を施した欄間(らんま)など、とにかく見どころが満載です。
今回は、多数ある見どころの中から厳選した6つのオススメスポットについてご紹介していきます。パンフレットなどでは紹介されていない細部の注目ポイントも合わせてご紹介するので、ぜひ参考にしてみて下さいね。
【1】土間
高さが14メートルもある、広大な吹き抜け空間の土間。
天井を見上げると、立派な松の巨木を用いた梁組を見ることができます。
土間を一段上ると、家族の内玄関や出入りの人達と家人との情報交換の場として使われていた、囲炉裏の間があります。
こちらの囲炉裏は、見ただけでは判りませんが、上から順に松、竹、梅を用いて造られており、縁起のいい「松竹梅」が表されています。
そして、もう1つ注目してほしいのがこちら。
実はこちらは、石谷家住宅内の幾つかの部屋に設置されている「秘密のボタン」と深い関わりがあります。
どこかの部屋で隠しボタンが押されると、その該当の部屋の札が倒れ、どの部屋で呼ばれたかが判る仕組みとなっています。
部屋に設置されている秘密のボタンは、本当に判りづらい場所にあり、どこにあるのかを探すのも1つの楽しみです。
松竹梅の囲炉裏も、秘密のボタンも、パンフレットなどでは紹介されていないので、見学時はぜひ参考にしてみて下さいね。
【2】新建(しんだて)座敷
新建座敷は、昭和16年頃に建築された客用座敷です。
天井には奈良の春日杉、床柱には屋久杉の笹杢(ささもく)が使用されており、床壁は和紙の袋張りの端正な書院造りです。
窓からは、江戸時代からの池泉式庭園が取り入れられた美しいお庭も眺めることができます。
新建座敷で注目してほしいのは、襖(ふすま)の引手部分です。
刀の鍔(つば)が使われており、さらに襖によって模様もそれぞれ違います。
見学の際には襖は開放されており、また重要文化財のため触れることが禁止されているため、なかなか引手部分まで意識が向かないかと思います。
刀剣好きの方や、外国からいらした方がよく写真撮影されている部分なので、ぜひチェックしてみて下さいね。
【3】江戸座敷
石谷家住宅の紹介やパンフレットなどに、よく使われる写真のお部屋がこちらの江戸座敷です。
ハートの障子が可愛らしく、特に女性に人気の写真撮影スポットです。
お庭が一番よく見えるお部屋で、庭園内を流れる滝もばっちり見え、春・夏・秋・冬とそれぞれ異なる美しい景色を楽しめます。
訪れた際には畳に座って、ぜひゆったりと過ごされていって下さいね。
【4】主人の間
主屋の一階で、もっとも上格の部屋である主人の間。
お正月には家族全員が集まり、新年の挨拶を交わしてお食事をされていたそうです。床の間の脇に違い棚が付く書院造りの座敷で、上品な造りを楽しめます。
【5】螺旋階段と太鼓橋
石谷家住宅には、二階へと続く階段が2つあります。
2つの階段のうち、1つは洋風の螺旋階段で、吹き抜け空間を太鼓橋で渡らせている珍しい造りをしています。
2階を見学される際には、上りと下りでそれぞれ違った階段を使ってみて下さいね。
【6】蔵
石谷家住宅には全部で7つの蔵があり、そのうちの一号蔵、二号蔵、三号蔵が展示公開されており、美術品や工芸品の特別展などが開催されています。
一号蔵は美術展示室、二号蔵は智頭林業紹介展示室、三号蔵はギャラリーとなっているので、こちらもぜひ見学されていって下さいね。
おわりに
国指定重要文化財「石谷家住宅」の見どころはいかがだったでしょうか?
ご紹介させて頂いたのは本当に一部のみで、他にも一般公開されているお部屋や、見どころスポットがたくさんあります。
ぜひ、実際に足を運んで、じっくりと見学されていって下さいね。
- 石谷家住宅
- 鳥取 / 建造物 / 女子旅 / 穴場観光スポット / 歴史的建造物
- 住所:鳥取県八頭郡智頭町智頭396番地地図で見る
- 電話:0858-75-3500
- Web:http://www.ifs.or.jp/