鳥取県中部に位置する琴浦町赤碕の高台に建つ「神崎神社」。2017年にリリースされたミシュランガイド山陰版にも掲載されており、国内外から多くの旅行客が訪れています。本殿や拝殿には見事な彫刻の数々が施されており、特に向拝の天井の龍は必見です。今回は、いま琴浦町で注目されているスポット「神崎神社」についてご紹介します。
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神崎神社とは?
琴浦町赤碕に建つ神崎(かんざき)神社は、正確な創建由緒は判っていませんが、室町時代末期に創建されたといわれています。
地元では「荒神(こうじん)さん」の愛称で親しまれており、家内安全や、海上安全、牛馬の守護神として県内外から厚い信仰を集めている神社です。本殿は鳥取藩のお抱え宮大工・小倉園三郎によって嘉永6年に建立され、その孫である小倉平次郎により明治12年に拝殿が建築されました。
本殿と拝殿の扉・向拝は県の文化財にも指定されており、芸術品と思えるほどの彫刻が随所に施されています。
なかでも、多くのメディアに取り上げられている、豪快な刀法で彫られた向拝の天井の龍は必見です。
さっそく、見事な彫刻を観賞しながら参拝してみましょう。
パワスポとしても人気!迫力満点の龍
日本海を見渡せる高台にある境内に到着すると、中央に拝殿と本殿が見えてきます。
鳥居をくぐり、拝殿の正面に立ってみても、そこからではまだ龍の彫刻は見えません。
大迫力の龍は、大注連縄を通り過ぎた先の天井にいます。
真下に来るまでは大注連縄に隠れ、その姿を拝めませんが、お賽銭箱のすぐ前で上を見上げてみると、今にも飛び出してきそうな迫力満点の龍を拝めます。豪快で荒々しさも感じられますが、よくよく見てみると、鱗や目など細かい部分までしっかりと彫られています。
この龍は、海から幸せを運んでくれる龍神で、龍が握っている玉は「幸せの玉」と呼ばれています。
この玉の真下で家内安全や縁結びなどの幸せを願うとご利益があるとされていて、パワースポットとしても注目を集めています。龍が持つ玉の下には判りやすく「宝珠の真下」と示されています。
ぜひ、こちらの真上に立って、見事な彫刻の龍神さんに幸せを願ってみて下さいね。
その他の彫刻にも注目!
はじめにご紹介したように、神崎神社には龍以外にも多くの素晴らしい彫刻が施されています。
本殿や拝殿の随所に彫刻が施されているのですが、本殿の方は少し距離があり見えづらいので、今回はより見やすい拝殿の彫刻についていくつかご紹介します。
大注連縄の上の彫刻
厳かな拝殿に気をとられ、うっかり見落としてしまいそうになるのが、大注連縄の上の彫刻です。
こちらには彫刻で『浦島太郎』の世界が描かれています。左から順に、竜宮城、乙姫様、カメに乗った浦島太郎が彫られています。
背景に至るまで細かく丁寧に仕上げられており、見れば見るほど引き込まれていく素晴らしい彫刻です。
拝殿の扉の彫刻
拝殿の扉には、見事な人物の彫刻が施されています。
左側には神功皇后の子(後の応神天皇)を抱く武内宿禰が彫られ、右側には第14天皇・仲哀天皇の皇后である神功皇后が彫られています。
人物はもちろんのこと、こちらも背景の細部までこだわられているので、細かいところまでぜひじっくりと見学してみて下さいね。
向拝柱の彫刻
左右の向拝柱には、唐獅子と牡丹の彫刻があります。
どちらの獅子にも量感があり、ボタンの花びらも一枚一枚丁寧に彫られています。
浦島太郎の彫刻の両脇にあるので、見落としてしまわないように気を付けて見てみて下さいね。
おわりに
神社の参拝と合わせて、素晴らしい彫刻の数々やパワースポットも楽しめる「神崎神社」はいかがだったでしょうか?
天井の龍をはじめとする本殿や拝殿の彫刻は、建築というよりもはや芸術品です。
彫刻鑑賞を楽しみしながら、ぜひゆっくりと参拝されていって下さいね。