明石市

【明石】醸造所併設!旨い地ビールが飲める「明石麦酒工房 時」

取材・写真・文:

兵庫在住
訪問エリア:44都道府県

2023年5月26日更新

227view

お気に入り

旅先で出会う楽しみの一つがクラフトビール。明石駅近くの「明石麦酒工房 時」は、小さなブリュワリーだからこそできるリーズナブルなパブを併設。できたての新鮮で保存料を使わないビールが、美味しいおつまみと一緒に楽しめます。

この記事の目次表示

旅先ならではの醍醐味「クラフトビール」

今や日本のあちこちで造られている クラフトビール。その魅力は 小さなブリュワリー(=マイクロブリュワリー)でビールが造られていることです。というのも、大手ビール会社ではできない小回りの効く造り方で、さまざまな個性ある味わいが出せるから。

そもそも、日本では法律により長らく大手ビールメーカーしかビールの製造販売ができず、大手が造るラガーしかほとんど流通していませんでしたが、本来、ビールの種類はラガー以外にも驚くほどたくさんあるんです。そんなさまざまな造り方が、小さなブリュワリーでは可能です。

また、クラフトビールは「地ビール」とも呼ばれる通り、その土地に行かなければ飲めないということもあり、地域の特徴を生かしたビール造りをしているブリュワリーもたくさんあります。

今回ご紹介する「明石麦酒工房 時」も、明石 にある、そんなマイクロブリュワリーの一つ。でも、ただ醸造しているだけではありません。同じ敷地内にあるパブ、すなわち居酒屋で、造りたてのビールが楽しめるんです。

ブリューパブ 「明石麦酒工房 時」 の魅力

ひとことで「マイクロブリュワリー」と言っても、今や規模はピンキリ。現地に行かなくても通販や全国のショップで購入できたり、ビアバーでタップ(いわゆる生ビール)で飲めたりと、販路を広げているブリュワリーは多くあります。

しかし、 「明石麦酒工房 時」はとっても小さいブリュワリーで、地元の人からも、ビール好きな人からも一目置かれています。その魅力とは?!

脱サラしてビール醸造を手がけるブリュワー・清原さん

どんなお店も商品もそうですが、小さければ小さい規模であるほど、造り手やオーナーの想いが表れやすいもの。「明石麦酒工房 時」も、オーナー兼ヘッドブリュワー 清原さん の “人” としての魅力が、お店やビールに表れているんだと思います。

穏やかな笑顔が印象的な清原さんは、元々、企業でものづくりをしていたサラリーマンで、ビールも大手のものしか知らなかったんだそう。しかし、あるきっかけで、小さな醸造所でビールが造れること、そして造りたてのビールを安価な値段で飲めることを知って衝撃!そして感動!

そうして脱サラを決意し、ビール醸造家の道へ。

ここでしか飲めないビールを提供する「ブリューパブ」スタイル

清原さんが目指したのはビールを醸造するだけではなく、造りたての美味しいビールをリーズナブルに提供するパブ、いわゆる 居酒屋 をやること。そのような、醸造所とパブを併設したスタイルのお店を「ブリューパブ」もしくは「ブルーパブ」と呼びます。

お店の名前は、日本標準の基準となる 子午線 が通る明石だから「時(とき)」“地元に根付いた、地元に愛されるお店” を目指して、「時」を2016年にオープンさせました。

お店の外側に「のぞいて!自家醸造」と小窓があるので、ぜひ覗いてみてください。とっても小さな醸造所であることがわかります。逆に「こんな小さな場所でもビールって造れるんだ!」と思うに違いありません。

店内からもチラリと醸造所が見えます。手書きの「醸造室」という札が、なんとも手造り感があって良いですね。

このように、小さいからこそ仕込みから樽詰めまでの全工程を、全て手作業で行うことができる。定番ビールを造ろうと思っても「こうしたらもっとよくなるんじゃないか」と、毎回、試行錯誤をして美味しさを追求していると、同じスタイルのビールでも、毎回レシピが変わっちゃうんだとか。

そんな小回りが効く「明石麦酒工房 時」なので、やっぱり生産量は少量。だから、ここのビールはここでしか味わえない、ということなのです。

“地ビールは高い” を払拭したい!

「地ビール、クラフトビールは高い」というイメージはありませんか? 確かに大手メーカーのビールと比べると手間暇や原材料費などは、安価というわけにはいかないかもしれませんが、やはり 付加価値 を考えると「多少高くてもしょうがないのかな、せっかく来たんだから飲んでみよう」と思いがち。

しかし「明石麦酒工房 時」が目指すのは、地元の人も気軽に飲みに来られるようなお店。だから、価格帯も他のブリュワリーと比べるとリーズナブルであるのがわかります。

例えば、一番定番の「いつもの」ペール・エール というモルトのコクやホップの香りがふくよかに感じられるのが特徴のビールが、ジョッキでなんと 550円! 普通の居酒屋と変わらないお値段なのです。

肩肘張らない店内、美味しいおつまみたち

“普段飲み” として気軽に地ビールを飲みに行けるお店を目指しているので、肩肘張らない普通の居酒屋のような雰囲気です。

ビールは常時6種類ほど繋がっており、説明がわかりやすいく書いてあります。やはり手書きのボードは味があって良いものですね。また、ゲストビール として他のブリュワリーのビールも2種類ほどつながっていることもあります。

明石にちなんだネーミングの「子午線ブラック」だったり、「バジルの恵み」「赤石の紫蘇」は地元の農家さんのバジルや紫蘇を使用しているなど、地元愛が伺えます。

フードメニューも、どれもリーズナブル! すぐに出てくるちょっとしたおつまみから、ちゃんとした料理まで色々。

カウンターに色々手書きで紹介されているのは、やっぱり人気のものだったり、その時期オススメのもの。中でも最初に頼むのに一番人気なのが ほろ酔いセット

自家製ビールに 450円プラス で、人気のおつまみ 塩茹で枝豆2色から揚げ の2皿がついてきます。

特に 2色から揚げ(780円) は、お店で人気No.1のメニュー。白い衣の方は麹を使った唐揚げだそう。どちらもジューシーで香ばしく、まさにビールが進みます。普通にオーダーすると、もっと盛りっと出てきますが、ほろ酔いセット であれば、白と黒の1つずつです。

また、店内で燻製しているという 燻製枝豆(550円) も人気。ほろ酔いセットにプラス100円で、塩茹で枝豆を燻製枝豆に変更することも可能です。

その他、この日、筆者が頼んだものをご紹介するのでご参考まで。

キーマカレー春巻き2本(650円)、自家製厚あげ(550円)、ホノルルビアナッツ(550円)、そして燻製チーズは盛り合わせのものだと思うのですがサービスで出してくれました。

さて。

飲んだビアグラスは、できるだけ自分で洗いましょう♪

タップの前にあるカウンターまで空になったグラスを持っていき、洗浄器に逆さまに置いてプッシュするだけ。使い方は右下に書いてあります。その空になったグラスに、またスタッフさんが新しいビールを注いでくれます。洗い物が少なく、水という資源の節約にもなるこの洗浄器、いいですね!

最後に・・・

「明石麦酒工房 時」は、気軽に飲みに行ける雰囲気がとっても良いブリューパブ。また、駅からも徒歩6分とアクセス便利です。もし明石の近くに寄られた際は、気軽に一杯だけでもいかがでしょう。3月〜10月は12時からの営業です。

明石麦酒工房 時
明石市 / ビアバー / クラフトビール / 工場・施設見学
住所:兵庫県明石市大明石町1丁目9−22 グランドメゾン105号地図で見る
電話:078-202-6725
Web:http://toki-akashi.com/

明石市の旅行予約はこちら


この記事で紹介されたスポットの地図

関連するキーワード

※記事内容については、ご自身の責任のもと安全性・有用性を考慮してご利用いただくようお願い致します。

あなたにオススメの記事

同じテーマの記事


食べ歩きが楽しい!関西のグルメな観光スポット12選

京都観光の際には一度は訪れたい「錦市場」や、点心の食べ歩きが楽しい「南京町」、外湯巡りと食べ歩きがあわせて満喫できる「城崎温泉」など、食べ歩きするのが楽しい、関...


全国の人気ご当地グルメ47選!お取り寄せもできる都道府県別の名物グルメ特集

旅行の楽しみの一つ「ご当地グルメ」。この記事では全国47都道府県ごとに、人気の名物グルメを厳選してご紹介します。いずれのご当地グルメもお取り寄せもできますよ。

【明石】地元民がオススメする魚の棚商店街の歩き方徹底ガイド!

明石市民は「魚の棚商店街」のことを「うおんたな」という愛称で呼んでいます。明石在住40年以上の筆者が、明石ならではのお店が目白押しの「うおんたな」の魅力をたっぷ...

【明石】魚の棚で食べられるお魚の美味しいお店「鮨 希凛」と「季節料理 藤原」

新鮮な旬の魚介類が豊富に並ぶ明石の台所「魚の棚商店街」!今回は、そんな商店街の中にあり、美味しいお魚を思う存分食べられるお店2つを、明石生まれで明石育ちの筆者が...

【兵庫】観光もあり!半日で巡る明石グルメコース

海沿いに位置する街「明石」は、海鮮の宝庫!今回は新鮮な海鮮がいただける食堂「みなと食堂」や明石名物のタコがいただける「魚の棚商店街」などと、明石の街を一望できる...

この記事を書いたトラベルライター

じっとしているのは耐えられない旅行好き&飲兵衛です
日本在住ですがアメリカで生活したこともあり、その時にすっかりアメリカ大陸の自然に魅了されました。それ以来、帰国しても日本の自然の素晴らしい場所をあちこち旅行するのが好きです。1児の母でもありますので、“子連れで行くとどんな旅になる?!”という視点も織り交ぜていろんな場所をご紹介できればと思っています。
http://blog.goo.ne.jp/makiko0213ha

【大丸神戸店】デパ地下で楽しくお買い物!神戸土産にもぴったりな名物13選

神戸観光の人気エリア、旧外国人居留地にある【大丸神戸店】は、神戸元町を象徴する建物として鎮座しており、地元人も観光客もショッピングや飲食に訪れる人気スポット。そ...


【岡山県・西粟倉村】ただの田舎じゃないその魅力とは?!

かつて市町村合併が進んだ中、あえて「村」として生きる道を選んだ岡山県の「西粟倉村」。今、ここには若く発想力も豊かでエネルギッシュな人たち、ローカルベンチャーを目...


シカゴに行ったらコレを食べよう!歴史と共にある4つの個性派グルメ

アメリカ本場でステーキといったらニューヨーク?いえいえ実は、アメリカ人の間では「肉といったらシカゴ!」と言われているそうです。その他にもシカゴには、シカゴピザや...

日本ではできない体験!アメリカでガン・シューティング【GILBERT INDOOR RANGE】

日本では一般人が実弾の入った銃を撃てる機会はほとんどありませんが、アメリカでは初めての人でも実弾でガン・シューティングができる射撃場がたくさん!屋内の射撃施設「...

車で行こう!子連れで楽しもう!【ユニバーサル・スタジオ・ジャパン】

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(以下 USJ)に子連れで車で楽しく行きませんか?!子供用のたくさんの荷物も車ならラクラク♪ 駐車場情報や入場時の混雑具合、また...

トラベルライターインタビュー Vol.3 Emmyさん

【トラベルライターインタビューVol.3】一人旅を応援する記事を多数執筆!Emmyさんならではの人気記事執筆のコツやその原動力に迫ります