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これがアメリカ式ハロウィンの楽しみ方!【ホーンテッド・フォレスト】

取材・写真・文:

兵庫在住
訪問エリア:18ヶ国

2018年10月18日更新

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写真:まき子

毎年ハロウィンのシーズンになると、アメリカでは各地に怖〜い森がオープンします。その名も「ホーンテッド・フォレスト」。お化け屋敷のような屋内の施設もありますが、本当の森をそのまま使うのは、さすが広大な土地のあるアメリカならでは!かーなーり怖いですが、是非チャレンジしてみてください!

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Halloween ハロウィンってそもそもなに?!

近年では日本でもハロウィン行事が盛んになってきましたね。10月に入るとアチコチの飾りがハロウィンヴァージョンになり、ハロウィン用のお菓子が売られたり、大きな遊園地ではハロウィンがテーマになったり。そして当日の10月31日は仮装して街に出かける人もたくさん!

でも、そもそも 【ハロウィン】ってどんな意味なのか知っていますか?

「ケルト人の習慣」+「カトリックの祝日」

「キリスト教の何かじゃないの?」思われがちですが、ハロウィンの始まりは宗教は関係ないんです。カボチャも全く関係な〜い!元々は「カブ」だったんですから。

では…と、細かく説明しようとすると、とてつもなく長い歴史を語らないといけないので、端折って簡単にいうと・・・

2つの文化(宗教)の融合 といったところでしょうか。1つは 10月31日のケルト人の習慣 、もう1つは 11月1日のカトリックの祝日 です。

ケルト人の習慣

古代ヨーロッパに広く居住していたケルト人の間では 【夏の終わり = 収穫が終わる10月31日】が1年の終わりとされていました。そして、10月31日は「収穫祭」とするだけではなく【先祖の霊が訪ねてくる日】。日本でいう “お盆” のような日だったのですね。

そこで「余計な悪霊たちも一緒に降りてくるから、我々もお化けに扮して追い返そう!」というのが、今の仮装につながったと言われています。

カトリックの祝日

後世に起こった宗教のカトリックでは「全ての聖人と殉教者に祈りを捧げる日」として 11月1日を 「諸聖人の日」 という祝日にしました。その祝日の名称は【All Hallows】(Hallow = 聖なる)。これでもうピンときますね。

「10月31日」が「All Hallows」の前夜祭となった

ケルト人の習慣とカトリックの祝日が融合し、10月31日は「諸聖人の日のイヴ(前日)」=「Hallows Eve」と言われるようになり、それがだんだんなまって「Halloween」となりました。

アメリカ的なハロウィンの楽しみ方 【ホーンテッド・フォレスト】

日本でもバレンタイデーや恵方巻きなど、何かと “季節行事をイベント化” して各社がこぞって商戦に乗り出していますが、ハロウィンもアメリカでイベント化されどんどん進化していきました。

ランタンが真っ白の「カブ」から、色合いのある「カボチャ」になったのもアメリカです。確かにカボチャのジャック・オ・ランタンは絵になりますよね。

そんなハロウィンの本場アメリカでは、日本以上に楽しみ方はたくさん!その中でもスリル満点なのが【ホーンテッド・フォレスト Haunted Forest】

  • 写真:まき子

【ホーンテッド・フォレスト】は、直訳すれば「幽霊の出る森」。まさにその名の通り、本当の森が “お化けの森” と化すんです。ただのお化け屋敷ではなく、森全体をそんな会場にしてしまう規模はさすがアメリカ!しかも、鬱蒼と茂るアメリカンサイズの木の森は、見ているだけでとても不気味・・・。

このようなお化けの森イベントはハロウィンの時期のみ営業しているところがほとんどなので、これもハロウィンイベントの1つとして大人気です。

Webで検索すれば全米のアチコチで開催されているのがわかると思いますが、今回は筆者が行ったメリーランド州の【Markoffs Haunted Forest】を参考に、ホーンテッド・フォレストの楽しみ方をご紹介します。

ここでは怖い写真は掲載しませんが、興味のある方はぜひ HPのGallery をご覧ください。なかなか…いや、実にリアルに怖いです。

まずは心臓発作などで死んだときのため?!「誓約書」にサイン

  • 写真:まき子

ホーンテッド・フォレストは森全体であることがほとんどなので、真っ暗な森の中を行くには車で行くのがベスト。広い駐車場に停めて会場へ向かうと、まずは小屋のような場所に誘導されます。

  • 写真:まき子

よく見ると、紙とペンが置いてあって、みんな何かを書いています。

  • 写真:まき子

なるほど、これは「誓約書」。

  • 写真:まき子

内容を読むと「心臓発作を起こして死んじゃったりしても、イベント側には何の責任もありません。自己責任です。」的なことが書いてあり、最後にサインします。この時点で「いやいや、“お化けの森” くらいでこんな大げさな…」と軽く思っていると、この森に入ってから後悔するかも知れません…。

順番待ちの間も楽しもう!

  • 写真:まき子

日本のお化け屋敷もそうですが、前のグループとある程度距離をおいてから次のグループを会場に入れて行くので、時間によっては1〜2時間待つこともありますが、待っている時間もホーンテッド・フォレストでの楽しみ方の1つ!

待合広場 はかなり充実していますし、ここではまだ怖くないのでご安心を(笑)。

  • 写真:まき子

楽しい音楽がガンガン流れ、ビールに軽食を楽しんでいる人がたくさん。また、有料でペイントボールなどのちょっとしたゲームも楽しめます。

  • 写真:まき子

メリーランドでは10月末ともなると夜の森はとても冷えるので、巨木が1本丸ごと焚き火になっていたりもします。これはこれでとても綺麗。

いよいよ中へ…

  • 写真:まき子

誓約書を渡す入口で整理番号を渡され、順番が近づいたら番号で呼び出されます。待合広場では大きな音で賑やかな曲がガンガン鳴っているので、そんなノリで会場の森へ近づくと…

ちょっと表現がおかしいかもしれませんが、森の静寂が、遠くに聞こえる賑やかな音楽を打ち消すような…とにかく “しーーん…” と張り詰めた空気感が漂っており、目の前には鬱蒼と茂った真っ黒な森が。そして時折、遠くで「ぎゃーーーー!!」という叫び声…森に入る前からとっても恐怖心を煽られます。

そしていざ森の中へ入ると、とにかく真っ暗!!

ランタンなどの明かりは一切配られません。森の中の道は、たまに小さなランプが置かれていますが、我々は真っ暗な森の中で自然と目が慣れるのを待つしかありません。

森の中にいる「バケモノ」からの攻撃!はぐれないように!

この森の怖いところは、ただ真っ暗な森を歩くだけではありません。当然ながら仕掛けがあります…そう、驚かしてくる「バケモノ」です。

もちろん、中身はバイトの人ではありますが、いくらこちらが警戒心を持ちながら歩いていても、突然襲ってくるので、それはもう「キャーキャー」言いながら逃げるわけです。

その際、友達たちとはぐれないように気をつけましょう。はぐれて一人でこの森を逃げ出す羽目になったらシャレになりません。

音にも要注意!

仕掛けは「バイトの人」だけではありません。人が近寄ると音が鳴るような場所もあり、いきなり「ぎゃああああああ!!」という声も聞こえたりして、これも怖い!

これは人間の心理をよく突いていますね。誰かが叫ぶと、実際に何も見てもいないのに自分も「ぎゃーーー!!」と叫んでしまい、グループの仲間同士で恐怖の叫び声の連鎖反応が。。。

いかにも怪しい建物もあり!

道に沿っていくと、絶対に通りたくない場所も出てきます…それが小屋。“いかにも” な怖い造りで「絶対に何かいるでしょ!!やだ!通りたくない!!」と思わせられます。でもそこを通過しないと出口にはたどり着けません。

当然のことながら、“きぃー…パタン…きぃー…パタン…” というような小屋の音…からのバケモノ攻撃!逃げるのに必死です。くれぐれも言いますが、グループからはぐれませんように。

慣れてきたらバケモノを攻撃しちゃおう!

バケモノ攻撃を散々食らっていると、なんとなくバケモノが出て来るポイントに察しがつくようになります。もし余裕が出てきたら、逆にこちらから攻撃しちゃいましょう(笑)。とはいっても、殴る蹴るはいけません。ちゃんとした人間がバイトしているので、せめてタックルくらいがよろしいかと思います。

所要時間はおよそ30分

怖がりよう、そして進み具合にもよりますが、この森では通過するのに大体30分ほど。出て来る頃にはぐったり疲れますが、なんだかとてもスッキリします。思いっきり叫ぶからでしょうか(笑)。

こんな森全体が会場になっているのは日本ではまず見かけないので、アメリカで体験できるチャンスがあれば、ぜひチャレンジしてみてくださいね。皆様が無事に生還するのを祈っています。

最後に・・・

  • 写真:まき子

森の中で攻撃して来るバケモノは生身の人間ですが…もしかしたら本当の幽霊も混ざっているかもしれませんね…

Markoff's Haunted Forest
アメリカ / イベント・祭り
住所:19120 Martinsburg Road, Dickerson, MD, 20842地図で見る
Web:https://www.markoffshauntedforest.com

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この記事を書いたトラベルライター

じっとしているのは耐えられない旅行好き&飲兵衛です
日本在住ですがアメリカで生活したこともあり、その時にすっかりアメリカ大陸の自然に魅了されました。それ以来、帰国しても日本の自然の素晴らしい場所をあちこち旅行するのが好きです。1児の母でもありますので、“子連れで行くとどんな旅になる?!”という視点も織り交ぜていろんな場所をご紹介できればと思っています。
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