「あれ?!あの断崖絶壁に何か見える?」と目を凝らすと、ただの岩ではなく、なんと住居の遺跡が!地元のカウボーイが初めて見つけた時は、すでに先住民は忽然と姿を消した後だったそうです。なぜ居なくなったのかは未だに解明されていません。謎が多いからこそ多くの人が魅了される「メサ・ヴェルデ」は、何と言ってもたった$5(約560円)で参加できるレンジャーツアーがオススメ!冒険気分を味わえますヨ♪
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Mesa Verde メサ・ヴェルデ とは?
「Mesa メサ」という地理の言葉は、きっと誰しもが学生の時に学ぶのではないでしょうか?モニュメントバレーなどでも有名な、風や雨による侵食によって形成されたテーブル状の台地のこと。
「Verde ヴェルデ」はスペイン語で「緑」。
すなわち【Mesa Verde メサ・ヴェルデ】は【緑の大地】という意味になります。
しかし、見所は「緑の大地」の上ではなく、その 断崖絶壁!
一見、何も無いような「緑の大地」の崖ですが… よ〜く目を凝らして見ると…
「あそこに何かある?!」
そうなのです、断崖絶壁のくぼみに村のような遺跡があるのです。
アメリカはコロラド州の南西部に位置する メサ・ヴェルデ国立公園 には、このような特殊な地形を生かした断崖住居の遺跡が優に100を超えてあると言われており、アメリカ国立公園として指定されているだけではなく、ユネスコ世界遺産にも登録されています。
また、レンジャーが案内してくれるツアーも充実。この レンジャーツアー が冒険みたいでとっても楽しいのです!遠目に見ると小さく見える遺跡も、目の前にすると壮観!!
今回は、人気の2箇所の レンジャーツアー も含めて、メサ・ヴェルデ国立公園 の素晴らしい見所をご紹介いたします。
メサ・ヴェルデに生きた人たちのミステリーとは?!
先ずは、ここに生きた先住民の ミステリー について知っておくと、メサ・ヴェルデをより一層楽しめると思います。
国としてメサ・ヴェルデの調査を始めたのは、1888年に地元のカウボーイが初めて見つけてからだそうですが、調査の結果、ここに住んでいた人たちはコロンブスが1492年に新大陸を発見する100年も前に、忽然と姿を消してしまったことがわかりました。
なぜ断崖絶壁に住居を建てたのか?!
面白いのは、彼らは最初は「緑の大地=メサの上」で農耕をしながらの生活していたこと。でも600年後に突如、断崖絶壁へ生活の場を移したと言われています。断崖絶壁なんて不自由な生活…何かあったに違いありませんが、それが何故なのかは未だにミステリー。
なぜ断崖からも忽然と姿を消したのか?!
断崖絶壁でも約200年ほどは生活をしていたそうです。緑の大地の畑で穀物を育て、家畜を飼い、驚くことに西海岸の先住民と交易も行なっていたとか。なのに、彼らは忽然と居なくなった…なぜ?!それも未だに解明されていないミステリーです。
遺跡最大の集落「Cliff Palace クリフパレス」
地元のカウボーイが1888年に初めて発見したと言われているのが、このクリフパレス。パーク内では最大規模の遺跡と言われています。
壮絶なパノラマが見られる展望台!!
この クリフパレス は展望台から誰でも見ることができるのですが、周囲一体に広がるメサと一緒に眺める光景がまたスゴイ!ただただ広がる広大な光景に言葉を失ってしまいます。
レンジャーツアーに参加しよう!!
「メサ・ヴェルデ」に来たなら、レンジャーツアーがダントツおすすめ!中でもクリフパレスは大人気で、個性あるレンジャーが数人のグループを引率しながら遺跡を案内してくれます。筆者が参加した時は知識豊富なベテランレンジャーで、1つ聞くと100も返してくれるような熱心な方でした。
遺跡にたどり着くまでには、岩を登ったり降りたり、ちょっとした冒険気分が味わえて楽しいです♪ 小学生くらいのお子様なら余裕な足場です。でも長いスカートやハイヒールは厳しいですよ〜。
岩を登って一旦ここで一息。もう遺跡は目の前ですが、ここでレンジャーから説明があります。先述した先住民のこと、そのミステリーのこと、楽しく語ってくれます。
ちなみに、この説明を聞いているとき、筆者は遠目にも岩の割れ目にハシゴがあるのに気づきました。「あんな所のハシゴ、誰が登るんだろう?レンジャー調査用かな?」と思ってたら…まさか自分たちが遺跡から出るための出口だったとは!
実際に遺跡に足を踏み入れると、思っていた以上に大きな建物ばかりでびっくりします。
タワーと呼ばれるこの住宅は、まさに「アパート」みたいなもので、複数の人たちが住んでいたようです。
展望台で見ていた時にも気づいたのですが、円形の穴がいくつかあります。
目の前にすると、かなり大きな円形であることがわかります。これは Kiva(キヴァ)と呼ばれる宗教儀式を行う丸形のドームのようなもの。分かりやすく言うのであれば「教会」です。このKivaを中心として、アパートのような居住区が狭い断崖絶壁に出来ていったと考えられています。
さて、これらの遺跡を堪能した後は、今度は「緑の大地」まで、岩やハシゴを登って戻ります。最初に「あんなとこにハシゴが…」と思っていたアレです。でも思ったより高低差はないので、小学生くらいのお子様ならアスレチックみたいな感じで、きっと楽しめます♪