青森県・西屋目村にある「乳穂ヶ滝(におがたき)」は、滝の裏側に不動尊が祀られた、どこか幻想的な雰囲気の漂う滝。冬には氷結し、1本の氷柱になることでも知られています。世界遺産・白神産地の入り口に位置しており、シトシトと静かに流れ落ちる様子は、思わず見入ってしまう美しさです。
この記事の目次表示
乳穂ヶ滝とは
白絹のように流れる姿が特徴の「乳穂ヶ滝」。青森県中津軽郡に位置し、世界遺産・白神山地の玄関口としても知られる、西屋目村にある滝です。
絹の糸のように細くしたたる水が連なって滝の形を成しており、あまり迫力はありませんが、静かに滝が流れ落ちる様子を見ているうちに、ふと気持ちが落ち着いてくるよう。いつまでも眺めていたくなるような風景です。
滝の裏側に祀られる不動尊
滝の裏側は自然の洞窟になっており、滝口近くには不動尊が祀られています。参拝できるよう、不動尊までは細い道が整備されているので、ぜひ登ってみてください。ただし、不動尊の位置まで登り、見下ろしてみると、なかなかの高さ。足がすくむような光景ですが、滝により近づいて、さらに裏側から眺められるので、高所恐怖症の方でなければおすすめです。
少し離れて眺めるのもおすすめ
境内には、立派な杉の木がいくつもそびえ立っています。なんと樹齢は300年を超えているそう。写真は、ちょうど杉と杉の間から流れ落ちる乳穂ヶ滝を収めた一枚。しめ縄が巻かれた杉の大木の間から望む、滝と不動尊の姿は、どこか神秘的にも感じます。正面から、裏側から、少し離れてと、さまざまな角度からの眺めを堪能してみてください。
冬には凍結し、1本の氷柱に
流れが穏やかな乳穂ヶ滝は、例年1月下旬頃になると、滝口と滝壺の両側から少しずつ凍り始め、最終的には1本の氷の柱状に氷結します。この氷結の状態から、その年の津軽の農作物の豊凶を占っているんだそう。氷結が始まると、ライトアップが開始され、氷柱が崩れるまで続けられます。毎年2月第3日曜日には、氷結した乳穂ヶ滝の前での神事も執り行われています。
ただし近年は、温暖化の影響で完全な氷柱の姿には氷結しない年もめずらしくありません。氷結の様子は、乳穂ヶ滝の結氷状況をチェックしてみてくださいね。
乳穂ヶ滝へのアクセス
所在地
青森県中津軽郡西目屋村大字田代字名坪平
車でのアクセス
弘前駅から約30分(約19km)
※国道28号線沿いに位置し、赤い鳥居が目印。西目屋村に入ると「乳穂ヶ滝」への案内看板が出ていますので、そちらを参考に向かうとより正確です。
- 乳穂ヶ滝
- 青森 / 自然・景勝地 / 滝 / パワースポット
- 住所:森県中津軽郡西目屋村田代名坪平地図で見る
- Web:http://www.aptinet.jp/Detail_display_00002377.html