日本各地ある千本鳥居の中で、まだあまり知られていない穴場のスポット高山稲荷神社はご存じですか?SNSを通じて、世界中の人々の心を刺激する美しい日本の姿の一つともなっている千本鳥居。秘境感たっぷりの高山稲荷神社へ足を運んでみませんか?
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高山稲荷神社とは?
高山稲荷神社は、五穀豊穣、海上安全、商売繁盛の神様としてご利益のある神社で、ここの信仰には農業・商業・工業・漁業・家内安全・病気平癒・道中守護・憑物落とし等、多様多彩のものがあります。創建年代は明らかではありませんが、このあたりを統治していた豪族安藤氏によって鎌倉時代から室町時代に創建されたと伝えられています。
秘境感たっぷりの穴場な千本鳥居
千本鳥居と言えば、京都の伏見稲荷大社を思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。世界的にも有名で国内外からの来訪者が後を絶ちません。そうした千本鳥居のある神社は、日本国内に他にもいくつかあり、ここ高山稲荷神社もその一つです。
北海道・東北新幹線の延伸により青森への旅行がしやすくなり知られるようになったものの、神社までのアクセスは悪く人里離れたところにポツンとあるので、知名度はまだまだ低く秘境的な千本鳥居と言えます。東北出身・在住の筆者もここを知ったのは、2020年前後くらいのことです。SNSなどを通じて近頃は台湾、中国などを中心とした外国人観光客にも知られるようになり、参拝客が増えてきています。
そもそもなぜ鳥居がこんなにも並ぶ千本鳥居が各地に出来たのかというと、江戸時代以降に願い事が「通った」お礼の意味を込めて鳥居を奉納するという習わしが広まったことから、各地で見られるようになったそう。また、願い事が叶うことを見込んでの奉納もあったようです。
高山稲荷神社は、五穀豊穣などの神様が祀られているので、鳥居のほとんどは地元の人々が奉納しています。現在では200本を超える鳥居があり、まるで龍のように曲がりながら連なる姿は圧巻です。
千本鳥居が映りこむ池がある美しい日本庭園
ここの千本鳥居の特徴は直線の部分がほとんどなく、丁寧に手入れされた日本庭園の中クネクネと曲がりながら奥へと伸びている参道です。なかなか先がどうなっているのか入口の方から奥までうかがい知ることが難しいのですが、最後のほうに差しかかると、滝や池そしてその池にかかる鳥居と同じ朱色の橋が姿を見せます。その小さな池の水面には赤い鳥居や青い空や雲が映り込み、また一段と美しい景色を堪能できます。
人里離れていること、参拝客がまだ少ないことから、非常に静かで鳥のさえずりや風、水が流れる自然な音だけに包まれています。桃源郷かどこかにでもタイムスリップしてしまったような気さえします。この不思議な感覚が、パワースポットと言われる所以なのかもしれません。
狐の墓場?ずらりと並ぶお狐様
しばらく続いた鳥居を抜けるとそこには広場があり、東北地方の神社で役を終えたお狐様がズラリと並んでいます。別名で狐の墓場とも言われており、これだけの数が並んでいるのも珍しい光景です。